プログラマーの年収は?年収アップは可能?
2020年9月15日

 

就職・転職の際に会社に求める条件は待遇や職場環境などいろいろありますが、多くの人にとって年収は大きなウェイトを占めているといってもよいでしょう。

本記事ではIT業界の人気職業ともいえるプログラマーに注目し、平均的な年収やそれを上げていくための方法を紹介していきます。

 

プログラマーの仕事内容と平均年収

 

仕事内容

プログラマーの仕事は、プログラミング言語を用いてシステムやソフトウェアを作ることです。

システムエンジニアが作製した仕様書通りにシステムが作動するようプログラムを書き上げることが主な役割となります。

また、バグの発見もプログラマーの仕事の1つです。

仕様書どおりに設計しても意図しない動作が発生する場合があるため、テストを繰り返してバグを処理し、不備のない状態で納品できるように修正を行います。

エンジニアの世界では新人が配属されることが多く、本職業で実務をこなしながらコンピューターやシステムに関する知識、理論的な思考を身に付けていくこととなります。

 

担当する仕事内容によって必要となるプログラミング言語が異なるという点から、Java、JavaScript、PHPなどのさまざまな種類の言語を覚えていくことが望ましい職業です。

基本的にはプログラミング言語を1種類ずつ覚えていき、知識が増えるにしたがって、仕事の幅も広がっていくという形がキャリアアップの流れといえるでしょう。

 

初任給

プログラマーに就職した場合の初任給は平均21万円で、新卒で就職した場合の1年目の年収は、ボーナスなどを含めて平均250~280万円程度とのことです。

新卒社会人の初任給の平均は20万円前後、年収の平均は200万円~250万円となっているので、賃金に関しては平均的であるといえます。

 

なお、出身学部による初任給の差は小さいながらも存在しており、理系出身者の場合は文系出身者と比べて初任給が1万円、年収が10~15万円ほど高くなるようです。

しかし、差があるのは最初だけで、入社後に養われるスキルや経験で年収が変化していくため、あまり深刻にとらえる必要はないと考えられます。

 

平均年収

国税庁が発表している“平成29年分 民間給与実態統計調査”によると、プログラマーの平均年収は約430万円と言われています。

同じく国税庁が発表している民間給与の平均額が432万円なので、他の職種と大きく差があるわけではありません。

プログラマーの給料は、基本的には社会人の平均と同じと考えてよいでしょう。

ちなみに、本データはボーナスを含めた金額であり、月給にすると約30万円になります。

なお、平均年収は年齢や性別、業種によっても異なっており、検証分析サイト“平均年収.jp”のデータを参照すると下記のようになります。

 

 

 

年齢

年収

月額給与

20~24歳

279万円

17万円

25~29歳

298万円~348万円

22万円

30~34歳

282万円~382万円

24万円

35~39歳

332万円~436万円

27万円

40~44歳

369万円~490万円

31万円

45~49歳

427万円~549万円

34万円

50~54歳

478万円~588万円

37万円

55~59歳

473万円~583万円

36万円

60~65歳

297万円~583万円

25万円

 

性別

平均年収

給与

男性の平均年収

568万円

36万円

女性の平均年収

407万円

25万円

 

業種

平均年収

WEBサイト制作会社

480万円~

システム開発会社

520万円~

ゲーム開発会社

490万円~

IT系企業

470万円~

フリーランス

600万円~

 

年齢ごと(5歳刻み)の平均年収を見ると、年齢が上がっていくにつれ年収が上昇していき50代でピークを迎えています。

働き盛りである30代の年収が高くて436.1万円となっており、民間給与の平均額の432万円に近い値をあらわしている点を見ると、やはりプログラマーの年収は平均的で、他の職種と大きく差はないといえるでしょう。

 

性別の部分で見ると多少差があり、男性が568万円であるのに対して、女性は407万円と150万円以上の差が出ています。

特に、女性の平均年収は民間給与の平均額を多少下回っているため、その点は念頭に入れておいたほうがよさそうです。

 

業種ごとの年収では、フリーランスの平均年収が特に高いという点が目を引きます。

こちらに関しては、年齢や経験、個人の持つスキルによる影響が特に大きい形態であることが要因であると考えられますので、他の人にない知識や経験がなければ平均を下回る年収となってしまう可能性が高いという点には注意しておきましょう。

 

プログラミング言語による年収の違い

プログラマーは技術力がモノを言う専門職であり、個人の能力によって給料も変わってきます。

スタンバイが発表している“プログラミング言語別年収ランキング2018”では、プログラミング言語ごとの年収の違いが中央値であらわされています。

 

順位

言語名

年収中央値(万円)

登場時期

1位

Go

600

2009年

2位

Scala

600

2003年

3位

Python

575.1

1991年

4位

Kotlin

575

2011年

5位

TypeScript

575

2012年

6位

R

574.8

1993年

7位

Ruby

550

1995年

8位

Swift

550

2014年

9位

Perl

525

1987年

10位

C

525

1972年

 

1位の“Go”はGoogleが開発したプログラミング言語の名称で、C言語やC++に似た記法を持つコンパイラ型言語となっており、ツールの開発やWebサーバーでの活用など、さまざまな分野で利用されています。

Stack Exchangeが運営する開発者向けQ&Aサイト“Stack Overflow”による2020年の年次開発者調査“2020 Developer Survey”では、“最も愛されている言語”の5位に入っています。

 

2位の“Scala”は、オブジェクト指向言語と関数型言語の特徴を統合したマルチパラダイムのプログラミング言語です。

開発生産性を高める簡潔な表記が可能である他、Javaの豊富なライブラリを使用できるという特徴を持っています。

 

3位の“Python”は、“読みやすさ・わかりやすさ”を重視したインタープリタ型のプログラミング言語です。

“GitHub”で使われているプログラミング言語のランキングで2位、日経×TECHが2018年10月に実施した“プログラミング言語実態調査”の“今後スキルを磨きたい言語は何か”という質問では1位、先ほど挙げた“2020 Developer Survey”の“最も愛されている言語”でも3位と非常に高い人気を誇っています。

 

ランキング全体でみると、Go、Scala、Kotlin、TypeScript、Swiftなどのプログラミング言語全体の歴史で見て比較的新しい言語が多くランクインしている点が目を引きます。

これは、新しい言語になるほど実務経験があるエンジニアが少ないという理由が考えられます。

人気がある言語という前提ももちろんありますが、新しい(経験者が少ない)言語を覚えている人ほど、年収は高くなる傾向にあるといってよさそうです。

 

システムエンジニアとプログラマーの違い

 

システムエンジニアの仕事内容

システムエンジニア(SE)は、システムの設計・開発・テストを手がける職種です。

どのようなシステムが必要なのかヒアリングする“要求分析”やその内容をまとめる“要件定義”の他、システムの構成を決める“基本設計”、プログラミングのために詳細な設計を行う“詳細設計”など、いわゆる上流工程と呼ばれるような作業を手がけます。

プログラマーと似た業務を行う職業であり、その線引きは企業やプロジェクトによって異なります。

企業やプロジェクトによっては、実際にプログラミングを行なうこともあります。

 

SEの職業の範囲に関する明確な定義は存在しませんが、日本においてはコンピューターシステムやネットワーク・データベース等の情報システムに関わりながら企画、設計、開発、評価、プロジェクトマネジメント、コンサル、工事、保守、運用などの業務を行う人材を指します。

なお、この中から複数の業務を兼任したり、一部の業務を含まなかったりする場合もあります。

 

プログラマーとの年収の違い

SE、プログラマー、全職種の平均年収の差について、厚生労働省による賃金構造基本統計調査を参考に算出されたデータをもとに比較していきます。

 

年度

プログラマーの平均年収(約)

SEの平均年収(約)

全職種平均年収

平成24年

419,3万円

537,6万円

427,6万円

平成25年

436,1万円

597,9万円

435万円

平成26年

425,6万円

541,9万円

445,8万円

平成27年

408,4万円

592,3万円

450,5万円

平成28年

414,6万円

550,8万円

454,3万円

 

SEの平均年収を見ると、年度ごとに上下しているもののコンスタントに500万円を超えており、全職種の平均年収よりも高いラインで安定しているといえます。

当然ながら、全職種の平均年収に近い値となっているプログラマーの平均年収も上回る値となっています。

200万弱の差がついている年度もあり、スキルや年齢といった条件こそあるものの、SEの平均年収はプログラマーのそれと比べて一回り以上よいと考えてよいでしょう。

 

プログラマーが年収を上げる方法

 

スキルアップ

“プログラミング言語による年収の違い”の項における内容からわかるように、プログラマーという職業は本人のスキルによって年収が大きく変わります。

そのため、スキルを磨いて業務の中でできることを増やすことで給料アップを見込めます。

具体的なスキルアップの方向性としては、“構築可能な範囲の拡張”、“設計能力の習得”の2つが挙げられます。

 

“構築可能な範囲の拡張”は、新たなプログラミング言語に関する知識やデザイン技術の習得を通じて業務の中で自分が関われる範囲を広げ、より多くの仕事に対応できるようにする方針です。

学習するプログラミング言語は、人気や汎用性が高いものを優先していくのがオススメです。

なお、知識を習得したことの証明は成果物や資格によって行うことが一般的です。

資格に関しては獲得の難度や国家資格や民間資格などのタイプによって有用性が変わってくるという点に注意が必要です。

成果物に関しては1から自力でアプリなどを作製していくことになります。

 

“設計能力の習得”については、プログラム全体を設計できる能力の習得を目指す方針です。

上流工程の作業もできるようになるということなので、最終的にはSEを目指すことになります。

プログラムを書く機会が少なくなるため、純粋なプログラマーとしてのスキルを磨くことはできませんが、よりプロジェクト全体にかかわることができるので、SE以外のキャリアプランを発見することもできるかもしれません。

 

マネジメントスキルの習得

前述した“設計能力の習得”に近い方針で、技術者としての経験を土台として、管理職を目指します。

この場合に目指すこととなる役職はプロジェクトマネージャー(PM)で、平均年収は670万円とSEよりもさらに高くなっています。

 

PMは現場全体の管理を行うマネジメント職で、企画からの計画立案、プロジェクト全体の進行管理、プロジェクトにおける課題や問題の共有など業務範囲は非常に広く、幅広く奥深いスキルが求められます。

業務をこなすためには、プログラム以外に関するスキルも必要となります。

プログラマーやSEとして働く中で、プロジェクトの全体像を見ながら実際にPMがどのようなことをしているか、いざ自分が同じ立場になったらどう動くかといったことをイメージしておくとよいでしょう。

 

フリーランス活動

フリーランスのプログラマーは、特定の企業に所属せずプロジェクトや時間単位でさまざまな企業と契約を結び、収入を得ることとなります。

信頼と実績を勝ち取り、大企業とコンスタントに契約を結ぶことができれば、かなりの高収入を得ることができます。

 

また、経費が自由に使えるため、ツールや勉強会などの負担を経費に回すことができ、節税につながります。

例えば、作業用として、20万円のパソコンを購入した場合は6万円、勉強会や懇親会の費用として年12万円の出費があった際には3.6万円の節税効果があります。

その他、働く場所や時間の制約がなく、自分の意思で取引先や受注金額、納期などを決めることができるため、より自由に働いていくことができます。

 

当然ながらフリーランスという働き方にはデメリットも存在します。

仕事の有無が年収に直結するため、他の人にないようなスキルや高い知識がなければ仕事を得ることができず、年収も激減してしまいます。

さらに、個人事業主として株式会社等の法人を設立せずに自ら営業を行っていくこととなるため、コネクションや人間関係も必要となってきます

 

経費が自由に使えるのも確かですが、その分お金の管理はすべて自分で行う必要があったり、健康保険は実費負担になったりと、一定の能力がなければ正社員以下の年収となってしまう危険性があります。

安定した収入を求めるのであれば、正社員のプログラマーとして働くべきでしょう。

 

プログラマーの年収は1,000万を超えられるのか

国税庁の平成30年分の民間給与実態統計調査によると、年間給与1000万円以上の人は日本の給与所得者のうち全体で5%となっており、“年収1,000万”というステータスは高収入を目指す多くの人にとって1つのラインであるいえるでしょう。

しかし、本記事において説明してきた通り、プログラマーの年収は全体で見て平均程度で、上げることを考えるならばSEへの転職が視野に入る程度のレベルです。

プログラマーのまま年収1,000万を目指すということはかなりの高難度ではありますが、重要なポイントを抑えていくことで実現する可能性は生まれるでしょう。

 

1つ目にして、もっとも重要なポイントは当然ながらスキルとなります。

前述のとおり、フリーランスで働けば高い年収を期待できますが、同時に独自のスキルや高度な知識を要求されます。

また、正社員として働く場合でも、年収を上げる場合にはまず高レベルのスキルを習得することが重要になります。

IT業界では、時流とともに需要のあるシステムやプログラミング言語も変化していきますので、つねに時代の半歩先を行く姿勢が必要となります。

 

2つ目に必要となるのは雇用形態や企業です。

同じ正社員で働く場合でも、企業によって教育環境やクライアント、昇給制度が異なるため、年収に差が付きます。

クライアントの部分は正社員からフリーランスに働き方を変える場合でも重要となってくるでしょう。

 

最後に必要となるのは対人スキルです。

業務の中では、高度なスキルを持つ=仕事の幅が広がるということであり、SEが行う上流工程を手掛け、さまざまな立場の人と密接にコミュニケーションを取る必要が出てきます。

フリーランスで働く際にも、より好条件の報酬をもらえるようなクライアントとコネクションを築いていく必要があります。

特に、フリーランスでは自分で営業をかけていくこともあるので、より重要となっていくでしょう。

 

未経験からプログラマーを目指す方法

 

TECH CAMP

短期集中の実践的なプログラミングスクールで、全国主要都市に教室を構えている他、完全オンラインでのプログラミング学習も可能です。

チャットやビデオ通話で講師に質問できるため、オンラインでも不自由なく学習を進められます。

また、“14日間無条件返金保証”、“ITエンジニア転職保証”といった保証制度模用意されています。

 

DMM WEBCAMP

転職成功率が98%で、そのうちプログラミング未経験者の割合は95%以上のプログラミングスクールです。

無料カウンセリングやキャリアサポートなどの保証があり、初心者でも短期間で就職、転職を目指せます。

 

Progate

メールアドレスやFacebook、Twitterアカウントでログイン可能なオンラインプログラミング学習サービスで、プランは無料会員と有料会員(980円/月)があります。

環境構築が不要なので、準備の必要なくプログラミング学習を行えます。

また、アプリ版を活用することでスマートフォンでの学習も可能です。

今まで本サイトのコラムで何度か掲載してきたように、多数のプログラミング言語に対応しているため、幅広い言語を学習することができます。

 

ドットインストール

1講座3分以内でまとめられている動画を教材に学習を進めるアカウント登録なしで利用可能な学習サービスです。

Progate同様基礎の部分は全項目無料で、プレミアム会員(980円/月)になると中上級者向けの学習も行えるようになる他、動画再生速度やボイスを変更できるようになります。

 

まとめ

プログラマーは技術職である以上、年収を上げていくにはスキルの向上が必須となります。

しかし、磨いたスキルを年収に反映させていく手段は多く、極めていくおもしろさがある職業ともいえます。

自分の年収について不安がある人は、まず新たなプログラミング言語や技術について勉強してみるとよいかもしれません。

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