新たなスタートを切った、株式会社アールフォース・エンターテインメント。顧客の人生を変えるゲーム制作とは? 333タイトル以上の開発実績を持つ会社の魅力に迫る

 

●エンターテイメントを通して世界中をよりよい方向に

 

――働く環境としてはいかがでしょうか? 福利厚生で取り組んでいることなどがあれば教えて下さい。

 

就業規則を毎年少しずつ変えたり、評価体制も5年に1回くらい大きく変えるといったように、結構な頻度でルールを変えています。

 

例えば5年前に新たに取り入れた評価体制だと、部長という役職の代わりにディレクターやプロジェクトマネージャーが役職として役職給が払われ、その時の役職と部下の人数で、毎月役職給の額が変わるといったものがあります。

このように、会社の根幹に関わるシステムも、ある程度皆のオーサライズを取った上で変えています。

 

僕の信念なのですが、会社の価値観やビジョンはぶれませんが、運用のためのルールは時代や会社の現状によって変わっていくべきものだと思うんですよ。

なぜ変えるのかというと、そのほうが時代とお客様にあったものが作れるからです。

 

こういった職場環境なので、安定を求める人や変わるのが苦手な人はとことん合わない会社だと思います。

 

また『あさって会議』といって、若手のボードメンバーが会社の明日ではなく明後日を考える会議では、社内で運営されている制度を全てリスト化して、状態について確認しています。

この会議では、あまりに進んでない制度の見直を決めたり、打ち切りを制限したりと、ただ制度を作るだけではなくしっかりと制度を運営できる仕組みを作っています。

 

他にも、みなし残業を年々減らたり、研修を用意したり、男性の育児休暇の推進や、

いろんな働き方を考えています。

実際、僕も昨年に子供が生まれたので、半年間は時短勤務をしていました。

 

――会社としてどんな人材が欲しい、という希望はありますか?

 

ひとつは『お客さまの人生を変える』という我々のビジョンに共感してくれる人ですね。

「自分が小さいころにゲームを遊んでクリエイターになりたいと思った気持ちを、お客さまに伝えたい」と思っている人と、一緒に仕事をしたいです。

 

エンターテインメントは人間性にまで影響を与えると僕たちは考えています。

例えばいまのロボット工学の現場には、ガンダムやアトムを見てその道に進んだ人たちがたくさんいるはずです。

日本人の価値観そのものも自体も、少年ジャンプやまんが日本昔話に強く影響を受けていると感じています。

 

特にゲームはワールドワイドだし、今ならスマートフォンでどこででもゲームができる時代になったので影響力は計り知れません。

極端な話ですが、中東で銃を持っている子供たちにスマホが行き渡ったら、世界が変わると思うんですよ。

 

僕は5年前にカンボジアの田舎の村に行ったのですが、そこは電気が通っておらず、ガイドさんからは地雷に気をつけとて言われるような場所でした。

そんなテレビもない村で、なんと木陰に座った子供がスマホでYouTubeを見ているんですよ。

びっくりして聞いたら、村にWi-Fiがあって、充電はソーラーでしているんですって!

 

――技術はこう使うんだって例ですね。

 

ゲームはインタラクティブですから、その他のメディアに比べ、より深くお客さまに気持ちを伝えることができると思っていますので、ハッピーな気持ちを伝えれば、それだけ世界をより良い方向になっていく。

 

おまけにご飯も食べられるし、子供にも誇れる。

そういう気持ちで仕事をしています。

 

だからこそ、やっぱり利他的な人と仕事をしたい。

自分が充足しているからこそ、利他的になれると思うので、おもろい会社にしなきゃいけない。

会社を楽しくできる人と働きたいですね。

 

あとは任天堂さんを超えてやるという気概の人に来て欲しい。

これはハードを作るということではなく。

 

例えば、『大乱闘スマッシュブラザーズ』をあまり好きではない人でも「よくできてる」って言うんですよ。

ネガティブな人にすらそう言わせるのは、任天堂さんの『信頼感』だと感じています。

 

任天堂さんを越える『信頼感』をお客様から得られるゲーム会社にしたい。

任天堂さんを超えたい、超えられるんだと思える人と一緒に仕事をしたいと考えています。

 

 

――サイバーエージェントグループから独立して、今後の展望について聞かせて下さい。

 

サイバーエージェントさんにはものすごく勉強させてもらって、感謝しています。

そこから独立して今後我々がやろうとしていることは色々あるのですが、一つはコントローラーに頼らない入力インタフェースの実現です。

 

iモードでゲームを作ったときに、僕が想像したゲームの未来は、ネットワークへの常時接続と全面タッチパネルでした、つまり現在のスマートフォンで実現されているんですね。

ですので、ここ10年ぐらいはずっとネクストジェネレーションを考えています。

 

社内に専用の研究開発チームを置いていまして、早ければ2020年には発表できるんじゃないかと思います。

 

実は2012年のゲームショウに、ペンセイバーというある意味ARのテクノロジーを使ったゲームのプロトタイプを出展していました。

スマホにペンをかざすと、ペン軸がライトセイバーになって、飛んできた果物を切るというものだったんですが、当時のカメラやCPUの処理速度では限界がありました。

でも今は深度を計るセンサーがついていますからね、環境は揃ってきたんじゃないでしょうか。

 

さらに先の入力技術についても、研究開発を進めているところです。

最終的にこうなるだろう、という技術についてもシミュレーションを進めています。

 

――新しい技術を使って、エンターテインメントをどんどん作り出しているのですね。

 

また、これまで完全受託で仕事を受けてきましたが、現在は自社で企画を考えて持ち込みもして、オリジナルソフトの制作も手がけようと準備しています。

 

――最後に、ゲーム業界を目指している読者へのメッセージをお願いします。

 

僕はやっぱり運がいい。

計算でやってるんじゃないかって言われることもあるんだけど、もちろん我々にはビジョンもありますから計算して行動していますよ。

だけどまぁその通りになんていかないです。

 

大切なのは、その時にできる精一杯のことをやれているかどうかだと感じます。

精一杯やっていると、チャンスがきた時にうまく乗っかれるんです。

だからこれから就職を目指す人に言いたいことは、「やり切れていますか?」ということ。

 

人間ってやっぱりサボりたい生き物ですよ。できるだけ楽をしたい。

だから、誘惑を断ち切り「やり切れる人」の方が強い。

振り返った時に、パッションを持って取り組めたかどうか重要じゃないかなぁ。

 

最近の子は情熱がないと言う人もいるけど、そんなことはないですよ。

僕は今も週一、専門学校で教鞭を取っていますが、感じ方やアウトプットのやり方が昔と変わっているだけで情熱は変わりません。

YouTuberなんて若い子だらけですもんね。

 

仕事って面白いですよ。

僕はフリーターでいろいろな種類の仕事をしましたけど、振り返ってみると全部面白かった。

大工もしましたし、客船に泊まり込んでデッキで出店やるような仕事もしましたし、工場のラインでも働いたし、手紙をひたすら三つ折りにして封筒に入れる仕事もしました。

 

「100日間ずっと作業して」と言われたら、「うーん…」となる仕事もあったけど、どれも楽しかったですね。

そこで楽しんで頑張っていたら、責任者の人に覚えてもらえて次の仕事とか紹介して貰えました。

 

なにより、全ての仕事の経験が、ゲーム作りに役立っていますしね。

ゲーム開発のディレクションやるようになって、一番役に立ったことって、厨房のチーフで部下のコックに指示出ししていた経験ですし。

 

時間の許す限りできないことにチャレンジすべきだし、やりきったら経験になる。

そういう体験をぜひ皆さんも積んで下さい。

 

――その経験を横山さんはこうやってインタビューに答えたり、先生をやって、伝えているんですね。

 

僕が教育や講演に時間をかけるのは、それは助けてもらったからです。

 

あの九州の大学の、プログラミングサークルのwebページがなければ、僕はゲーム業界にいない。

あの時、専門学校で生徒たちと出会わなければ、ゲームを作り続けていない。

 

まぁある意味恩返しかもしれません。

 

――ありがとうございました。

 

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