ICTを活用したバーチャル修学旅行 Minecraftで日本文化研究

 

麗澤中学・高等学校(千葉県柏市/校長:松本卓三)の中学2年生では、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、2020年度の修学旅行はICTを活用した、バーチャル世界において実施します。
具体的には、ゲームソフトである「Minecraft」内に、訪れる予定であった日本文化に関する建造物を建設し、再現します。

 

本来、中学2年生は関西研修旅行として、伊勢・奈良・京都を訪問し、日本文化について学ぶ予定でした。
しかし、今年はコロナの影響で、7月の時点で中止が決定されました。
その後、旅行の代替案について検討してきましたが、生徒のアイデアからMinecraftによる日本文化研究に決定しました。
なぜなら、Minecraftには楽しむ要素に加え、高い教育的効果を見込めるからです。
まず、Minecraftは、プログラミング教育へのスムーズな導入が期待できます。
また、数学やスポーツで必要な空間認識能力や友人との協働学習を通 してのコミュニケーション能力の養成ができます。
仲間と一緒にバーチャル上で旅をし、日本文化に関する研究という同じ目的のために共同作業をするというのは、修学旅行に替わるものとしてふさわしいと考え、実施に至りました。
Minecraft内のバーチャル世界の中で、生徒たちは修学旅行で訪れるはずだった伊勢、奈良、京都の歴史的建造物を建設し、細部まで再現します。

 

この取り組みの目的は①「バーチャル世界上での共同作業を通して仲間との思い出を作る」②「歴史的建造物の細部まで研究し、その意味について考える」③「仲間同士での教え合い、学び合いの機会を作る」④「プログラミング教育に活用できるMinecraftに学年全員が慣れ親しむ」の4点です。

 

この取り組みを進めていくにあたって、Minecraftが得意な生徒により構成されたプロジェクトチームを発足しました。
Minecraftについては、教員以上に詳しい生徒が何人もいます。
そういった生徒に、リーダーシップをとってもらい、得意分野で活躍できる場としても活用したいと思っています。

 

中学2年生の学年部長である秋元誠道(あきもとしんじ)先生は「生徒たちの可能性は無限大です。
コロナ禍だからといって修学旅行で行けるところを県内や現存する世界に限定する必要はありません。
これからを生きる生徒たちには、バーチャルという新しい世界にも飛び込んでいってほしいと思っています。
そして、これまでゲームで楽しむだけのものだったバーチャル世界が、学びの場であり、思い出づくりの場にもなるということを、体験を通して知ってほしいです」とコメントしています。

 

生徒作品例:寺と倉庫

 

生徒作品例:平城京の門だけ

 

提供元:PR TIMES
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000350.000014665.html