「全員がモデルケースになれる業界」エンタメプラットフォーム『VARK』を運営する代表の加藤様に、VARKが求める人物像と業界展望について聞いてみた!
エンターテイメント特化型メタバース『VARK』を運営する株式会社VARK。「世界中に新しい可能性を創り出す」をミッションとし、バーチャルライブ事業やメタバースプラットフォームの開発を行っています。
2021年5月には6億円の資金調達を行うなど成長著しいVARK。今回は代表を務める加藤様に、VARKの事業、これまでの歩み、採用活動において重視している点をお話いただきました。メタバース領域への就職を検討している方、必見のインタビューです!
〇加藤 卓也様
1991 年生まれ。大学卒業後、新卒で株式会社カプコンに入社し、某人気ゲームタイトルシリーズの開発を担当。2017年にVARKの前身である株式会社ActEvolveを創業し、2020年に会社名を株式会社VARKへ変更。2021年に開催された『Forbes 30 Under 30 Asia 2021』に選出されるなど、VR/メタバース業界で注目の起業家
目次
エンターテインメント特化型メタバース「VARK」
・まずはVARKの事業内容から教えてください。
株式会社VARKは、エンターテイメント特化型メタバース『VARK』を軸に事業を展開しています。『VARK』はバーチャル空間で様々なエンターテイメントコンテンツを楽しめるアプリサービスです。3D空間でコミュニケーションを取れるサービスは色々あると思いますが、エンターテイメント楽しみたいと感じているユーザーがターゲットになります。
〇エンターテインメント特化型メタバース『VARK』
長年力を入れてきたバーチャルライブコンテンツはもちろんのこと、アバターを用いてのコミュニケーション機能やカラオケ機能など、3D空間に没入して楽しめるようなコンテンツを取り揃えております。
・2017年に起業をされていますが、2016年にいわゆるVR元年があって、ただその後ちょっと盛り下がった時期があったと思うんです。そのタイミングであえてVRの領域に挑戦しようと思ったのはなぜですか?
その業界で一番になれると思ったからですね。
なぜ2016年のVR元年後に業界が盛り下がったかっていうと、誰も本気でやってなかったからだと思っていて。新しい技術をお試しで楽しんだり、他のコンテンツの焼き増しで作ってみたりと、試行錯誤だった段階だったと思います。
マーケットの拡大は不可逆である一方で、本気で適したソリューションを開発しようとする会社や人が少ない状態がVR業界では続いていました。そこであれば勝つ確率は高くなるし、市場が盛り上がったタイミングで1番になれるというタイミングだったことから、この業界での起業を決めました。
・『VARK』は海外ユーザーも多い印象ですが、サービス立ち上げ時からグローバル展開は意識していたんですか?
2018年に、Facebookがメタバース領域でサービスをするとなった際、「Facebookが日本で展開したとしても勝てるサービスかどうか」は意識していました。
海外のユーザーが楽しめて、Facebookに勝てるポジションはどこだろうと模索しながらでしたが、結果的に海外ユーザーも多く入ってきてくれているので、想像通りの推移をしたかなという感はありますね。
ただ現在はライブを見てくれる日本ユーザーに有料会員が多く、バーチャルイベント業界のパイオニア的存在として高い人気がある一方、海外ユーザーはまだ『VARK』の空間を楽しんでもらっている状態。まだまだ入れてない機能も沢山あるので、海外のユーザーさんがいかにお金を払いたくなるようなコンテンツを作れるかが、次のステップでもあります。
・VR、メタバースをテーマにした会社は最近多いと思いますが、VARKとしての特徴を挙げるとすればどういった点でしょうか。
一番はバーチャルライブプラットフォームにおいて先駆者であることですね。
「メタバース空間でコミュニケーションをとる」というサービスコンセプトの場合、“いかにユーザー間でコミュニケーションをとらせるか”という部分で違いが出てきます。チャットを起点にしたり、ゲーム作りをモチーフにしたりと様々ある中で、VARKはライブの臨場感やリアルの存在感を意識しています。日本発のプラットフォームでありながら海外ユーザーも多く、業界でも一番早く、一番コスパのいいバーチャルライブを開催できるのは弊社ならではだと思います。
〇オフィス入り口には、これまで『VARK』でライブを開催したアーティストの色紙がずらりと並ぶ
「世界中に新しい可能性を創り出す」―ミッション・ビジョン・バリューは、広がらないと意味がない
・直近ではミッション・ビジョン・バリューの刷新があったと思いますが、こちらの理由や背景をお聞かせください。
まず刷新の背景はすごくシンプルで、メタバースという概念の普及が要因です。
時代に合わせて今後も新しい挑戦をどんどんしていく必要があり、会社の規模が大きくなるにつれて評価制度や方向性を改めて定義づける必要がある。全員が同じ方向を向いて、各々が目標を掲げて走っていけるかが重要になるので、改めて刷新を行いました。
〇VARKのミッション・ビジョン・バリュー
ただ、現在のミッションである「世界中に新しい可能性を創り出す」は、創業当初から意識していることで実はそこまで変わっていません。創業した2017年はまだメタバースが一般的ではなかったのですが、メタバースの波が来た時にしっかり社員たちが活躍する場所を提供したい。そのうえで自分たちの会社は世の中に何が提供できるかと考えたとき、“新しい可能性を創り出す”という思いをミッションにこめました。
・バリューを決める際は委員会を設けて決めたそうですね。会社の方向性は経営層が決めて現場に落としていくイメージなのですが、VARKではその辺を社員全員が取り組んでいる印象です。
VARKにとってバリューは評価制度にもつながる大事な指標です。いろいろバリューの作り方を調べてみたんですけど、やはり経営層が決める方が一番多かったです。ただそれを見ていて、同じことをすると失敗しそうだなと感じていたんです。
ミッション・ビジョン・バリューで大事な事って、作り方じゃなくて広げ方だと思うんです。
ミッションを意識して目標に落とし込めているか、ビジョンを常に見据えているか、バリューに沿った行動ができるのかを考えたうえで作らないと意味がない。ゲーム業界でいうと、コンシューマーもソーシャルゲームも、ある程度正解や常識が存在すると思うんですが、メタバースにはまだそれがない状態です。
今まで正しいとされたものを疑いながら走らないといけないフェースで、まだない部分もしっかり自分たちで作っていきたい。そんな背景からバリューを制定する委員会も生み出されました。
・直近のnoteにもありましたが、バリューへの理解度が評価制度にもしっかり反映される体制なんですね。
その方が楽なんですよね。目標を振り返るときに定性的なフィードバックだけ与えて評価に反映してしまうと、評価する側もされる側も納得感がないと思うんです。バリューをしっかり評価の軸に定めて定義づけした方が、その後の検証もできますから。
“誰もがモデルケースになれる”VARKで働くことの意義と求める人物像
・VARKでは今、採用活動も積極的に行っていますが、ゲーム業界出身の人がメタバース業界でも活躍できるものですか?
活躍できますね。実際弊社に入社する人もゲーム業界出身がほとんどです。
VRやメタバースの概念はゲームと多少の違いはありますが、中身はスマートフォンなので使う技術もほぼ一緒です。開発はUnity、サーバーサイドもクライアントサーバー方式が採用されており、求められる技術のレベルも変わりません。
ただ少しだけ意識しないといけないのは、ユーザーのプレイ時間をいかに増やすか?という企画や仕掛けはまだまだ試行段階で、新しい=面白いみたいになっています。スマホゲームの黎明期と似たような状態ですね。
ですので、弊社にもソシャゲやコンシューマー系の会社から来た人も多いですが、リリースまでの速度がすごく早いので、そこの足並みを揃えてもらうのを意識してもらえればと思っています。
・大体どれくらいで企画~実装まで行われるんですか?
早いのだと3日で企画から実装まで行われます。かなり大規模なアップデートの必要があれば企画会議とかも行いますけども、軽微な施作はすぐ試してすぐ検証しています。業界もまだ浅いので、モデルケースみたいのがしっかり確立されているわけではないからこそ、入った人全員が業界のモデルケースになるチャンスがあります。
・スキル面であえて言うのであれば、どんな技術を持っていて欲しいなどありますか?
正直ゲーム業界と比べても、持っていてほしい技術はそんなに違いがないんですよね。
ただ、考え方としてはやはりまだモデルケースがないので、成功も失敗もまだ分からない状態です。そのためスピードだけでなく仕事の丁寧さ、PDCAを回す力、走りながら企画できるような人物であればフィットするかもしれません。
・逆に、こういう人だと厳しいかも…みたいなものはありますか?
絶対にこっちが正しい、自分はこれが面白いという考えが強いと苦労するかもしれません。まだ常識も正解もない業界なので、渾身の策が全くウケないときがいっぱいあるんです。ユーザーに早く提供し、その反応を見てアップデートしていける姿勢が大事かなと思います。
・VARKに入社される方々はどんな人が多いですか?
紹介やサイトから応募してくれる人の中でも、やっぱりゲーム業界の人が多いですね。また、元々『VARK』のファンで、いろんなサービスを試す中で『VARK』ならこんな機能が欲しい!自分だったらこの機能を入れる!と思ってくれている人が応募してきてくれています。
バーチャルライブ撮影用のスタジオを別途構えているので、自社のスタジオで、実際に試しながらクリエイティブを創れる環境に魅力を感じてくれる人も多いです。
〇別日にお邪魔した撮影スタジオの様子
・求職者自身がVARKに課題感をもって応募してくれているのは、ある意味理想でもありそうです。
普通に好きだから応募しました!という理由で大歓迎ですよ(笑)ただ『VARK』ってまだまだ成長段階なので、本当だったら欲しい機能もまだ実装しきれていないのもあるんです。そういう細かいところを、弊社のブログや実際のライブを見て興味を持ってくれたり、きっかけはVTuberさんだけど『VARK』を触ってサービスの設計理由が知りたくなって応募してくれるパターンも結構ありますね。
・VARKで働くうえで得られる刺激やメリットを挙げるとどんな点がありますか?
3つあると思っていて、1つ目はメタバースという黎明期の業界でいち早く活躍できることですね。今後メタバース業界が広がる中で自ずと市場価値も高くなりますし、仮にVARKがなくなったとしても引く手あまたになるのは間違いない。マーケットの初期に入れるのは、今だけのメリットだと思います。
2つ目は、特に一定のキャリアを積んできた方であれば、VARKに中核メンバーとして入っていける点です。大手のゲーム会社や歴史の長いゲームを担当していると、どうしても裁量権も少なくなると思うんです。その点、VARKであれば歴史が浅い分、やれることも一気に広がります。自分が作りたい、リリースしたい、という思いが叶っていく環境で、自分の実力次第でユーザーに価値を提供し、みんなを巻き込んでいく人生経験が積めるのは貴重だと考えています。
3つ目は、やはり新しい市場でやれることが広がるという経験は、メタバースに限らずビジネスマンとして圧倒的に成長できるという点です。実際、VARKを卒業してビジネスを立ち上げる方って結構多いんですよね。メタバース業界で、VARKはトップを走っている会社なので、その集団に入ることはキャリアとしてすごくおすすめです。
同じ努力をするならちょっとだけリスクを取って、メタバース業界に来るのが面白いんじゃないかなと思ったりもします。自分が今就職活動していたら絶対メタバース業界に入りたいですもん。17年とか18年みたいなつらい時期に入りたくなかったです(笑)
人材不足のメタバース業界で、いかにチャンスをつかみ取るか
・メタバース業界は人材不足というお話もありますが、業界全体としてメタバース、VRという領域で生き残る企業はどんな企業だと思っていますか?
生き残るのは、真摯に実需に目を向けて事業展開をできる会社だと思っています。
メタバースってどうしても万能のモノのように喧伝されることも多くて、例えば「メタバース上で買い物ができます」みたいなものもその一つかと思います。現時点だとわざわざメタバース上で買い物をしたいという実需はほぼ無いのですが、そのあたりを理解せずに展開されている会社などは軒並みうまくいかなくなるのではと考えています。
一方で、ユーザーにしっかり価値を提供できている事業を展開して、ユーザーの実需を満たし、少しずつでもユーザーの数と売り上げを伸ばせる会社さんは、メタバースに参入しても今後はどんどん伸びると思います。2017年以降VRやメタバースへの投資額は年々増え続けており、減ることがない。業界の伸びと一緒に会社も伸びていくと思いますね。
・このインタビューを見て、VARKという会社に興味を持たれた方々にメッセージをお願いします。
元々自分がゲーム業界でくすぶっていたので、当時の自分へのアドバイスみたいな感じになるかもしれませんが(笑)
物作りができる、プロダクトを世に出せるスキルは市場的にも本当に価値が高くて、今後絶対食いっぱぐれない貴重なスキルだと思います。じゃあそのスキルをどこで使うのか、いつ使うのかという話になると、自分がもっと力を発揮できる場所を積極的に探すべきだと思うんです。
ゲーム業界の話をすると、コンシューマーゲーム / ソーシャルゲーム双方とも成熟期に入っており、新しい成長を試みるためにブロックチェーンなどの新たな技術や分野に目を向けつつある状態かと思っています。すでに成熟期に入った業界をどうするか?を考える環境に身を置いてもいいのですが、全く新しい業界に目を向けてもいいんじゃないかなと思いますし、メタバースという市場は間違いなく需給バランスがおかしくなっているので、入るにはジャストのタイミングだと思います。
その中でもユーザーさんに支持されているような会社さんを選んでほしいですし、その選択肢にVARKが入っていれば何よりだと思っています。もし今、自分の力を持て余しているなと感じる人がいるのであれば、ぜひその力を多いにふるってほしいです。
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