モバイルゲーム運営に特化したスペシャリスト集団・DeNA Games Tokyoインタビュー! ゲーム運営の可能性を拡げる新たな取り組みに迫る!!
モバイルゲーム運営に特化したスペシャリスト集団、株式会社DeNA Games Tokyo(以下DGT)は、ディー・エヌ・エー(以下DeNA)が開発・運営してきた大規模有名タイトルの運営を行い、数々のチャレンジングな施策で、ユーザーデライトを提供し続けています。
今回は、代表取締役社長の川口俊氏(写真左)とビジネスプロデュースチーム矢口岳史氏(写真右)にインタビューし、DGTならではの運営方法やビジョン、そこで働く魅力をお伝えします。
【1】ゲームを使って新たな価値を生み出す
――まずは川口社長の略歴を教えてください。
川口
もともとは自動車部品の会社で、事業企画の仕事をやっていました。
車載製品の原価管理と売価設定を行い、いかにして事業、利益を拡大していくかという絵を描く仕事です。
その世界から2013年にDeNAに転職をし、そこからはゲーム運営一筋でやっています。
『怪盗ロワイヤル』やIPタイトルのプランナーとディレクターを経て、DeNAからDGTへタイトルが運営移管される際に、タイトルと一緒にDGTに移って来ました。
その時は引継ぎを行った後にDeNAに戻る予定だったのですが、当時のDGT代表が掲げていた「世界一の運営になる」というビジョンに共感して、2016年の10月に出向という形で、DGTの一員になることができました。
その後マネージャー、企画の部長を経て、2018年の8月に代表になりました。
――そもそも、なぜゲーム業界に転職しようと思ったのでしょうか。
川口
ゲームが好きでよくやっていたからということもあるのですが、当時はビジネスの速さを学びたいという気持ちが強かったです。
前職だと開発期間が5年くらいかかること、為替をはじめ、自分が与えられる影響が極端に小さく、自分の手の届かないところで製品の採算が決まる部分があり、もどかしさを感じていました。
それと比較してゲーム運営は自分が企画した内容がダイレクトにお客さんから評価され、また、そのサイクルが他の業界と比較すると格段に早い。
自分が最速で成長できる環境があると感じたことからDeNAという選択をしました。
――DGTがどういう会社なのか教えてください。
川口
2015年に設立し5期目を迎えています。
ゲームの運営に特化しているのが特徴の会社です。
これまでのゲーム運営では、新規にゲームを作った人がそのまま運営を続行していたのですが、このふたつの業務はスキルセットも異なりますし、モチベーションの維持も難しい場合があります。
そのような課題も踏まえ、グループとしての人材の流動性を確保するため、新規開発と運営を戦略的に分け、運営専門の会社を作ろうというのがDGT設立の理由です。
現在では9タイトル、すべてDeNA本社からの移管という形で順次タイトルを引き継いで運営しています。
――ゲームの可能性を拡げる、という御社のビジョンを拝見しましたが、具体的にどのように広げていかれるのでしょうか。
川口
「あらゆるゲームの可能性を引き出し、最高のユーザー体験を実現する」というビジョンがあります。
そこにプラスし、セカンダリ運営のリーディングカンパニーであり続け、僕らが率先して新しい取り組みをし続けて行くというのが弊社の考えです。
ゲームの可能性というのは、元の運営や開発をされた方が気付かなかったゲームの良さや、プレイヤーが面白いと感じるポイントを見つける。
これまでとは違う角度からの新しいコラボでタイトルのポテンシャルを引き出していくのが重要だと思っております。
直近1年は、そこからさらにゲームの力の大きさを感じる活動に挑戦しています。
具体的にはこの後、矢口が話しますが、高知県と弊社5タイトルのコラボレーションや8月には和歌山県との取り組みも実施します。
これはゲーム×行政の例ですが、僕らはもっとゲームの力を信じて広い世界に大きなインパクトを与えていきたい。
新たな価値を生み出せるんじゃないかと思っています。
ゲームと何かの掛け算で新しい価値を生む、というのがわくわくしていることでもあり、DGTが実現したい未来です。
これまで行政、教育、映画などとの掛け算にチャレンジしましたが、更なる可能性を信じて、世の中が変わりそうなインパクトを狙っていきます。
【2】ビジョンに共感してくれる人と働きたい
――会社における川口さんの役割はどういった部分なのでしょうか?
川口
タイトルの事業状況については、主に数値面で注視しております。
タイトルのUXについては僕よりプロデューサーや開発メンバーのほうが絶対詳しいので、「何やりたい?」という質問をしますね。
これまでやって来たことに縛られているメンバーというのは多いので、質問をして、思考の制約を取り払ってあげる。
そこでやりたいことが出て来たら、あとは責任を持つだけ。
社員の自主性をいかに広げるか、というのが僕の役割です。
――会社としての今後の展望と、どんな人に入社して欲しいか教えてください。
川口
現在運営を行っている9タイトル中、8タイトルがブラウザなので、そこは引き続きプレイヤーをデライトしつつ、アプリタイトルの移管を進めていくというのが今後行っていくことです。
もうひとつは矢口が担当しているビジネスプロデュース。
世の中にあるゲームで解決できそうな問題や、ゲーム×何かで新たな価値が生めそうなことを探していきたい。
これまで観光からのアプローチや、映画の宣伝と様々なタイトルとのコラボをやって来ました。
プレイヤーのみなさんが違和感なく、それを楽しめること、納得感のある体裁をいかに作れるのか。
挑戦と言っても納得のないものをお出しするのは僕らのエゴだと思うので、そこを繋げながら新しいものを取り入れることにチャレンジしていければと思います。
――今後、どういった人材を求めているのでしょうか。
川口
会社を選ぶ時にいろんな基準があると思いますが、そのなかでも弊社のビジョンに共感して頂ける方はありがたいし、そういう人と一緒に働きたいと思っています。
弊社は「REBUILD」という行動指針を持っていて、これはいま当たり前になっている事業や組織を根本から見直し、新しい価値を作っていこうという想いを込めております。
これがDGTの全社員が持つべきスピリットになっています。
運営って、新しい企画を出しても半年で慣れて、1年後には飽きる。
それはプレイヤーも開発チームもそうなんですね。
だから成功に縛られずに意思を持って変えていく。
そういう集団でありたいし、そういう働き方がしたい人に来て欲しい。
それには柔軟さも必要だけど、根源にあるのは成長意欲ですね。
別に会社に対してじゃなく、純粋にただただ成長したいでもいいので、意欲を持った人と人生の中で色濃い時間を一緒に過ごしたいと思っております。
【3】運営は新規ゲーム開発よりずっと自由
――ここからは矢口さんにお話を伺っていきます。同じように、略歴から教えてください。
矢口
ゲーム業界でマーケティング、プロモーションを経て、2017年12月にDGTに入社しました。
入社した時はタイトルの広報でしたが、いまはより多岐に渡る仕事をやっています。
今年5月に発足した「ビジネスプロデュースチーム」では、チーフとして、ゲーム運営とは別に新しい取り組みをつくり、各タイトルのプロデューサーと一緒にコンテンツを開発し、世の中に届けていくという動きをしています。
――ビジネスプロデュースチームについてもう少し聞かせてください。
矢口
川口も言っていましたが、自社運営タイトルの最大化はもちろんのこと、新しい領域に打って出てゲームとの掛け算で価値を作って行く。
そのためのチームです。
価値というのは、具体的にはコラボレーションする企業や団体の課題解決になります。
ゲームを使って課題を解決する。それが僕らのチームの役割です。
――具体的なビジネスプロデュースチームの案件について教えてください。先ほど高知県とのコラボの話が出ましたが、これもそうですか?
矢口
そうです。
高知県の案件について詳細をお話させていただくと、DGTに入社して1ヶ月で、各タイトルのプロデューサーからヒアリングしたり、実際ゲームの状況をしっかり見させていただきました。
すると、遊んでいるプレイヤーの熱量が高かったり、DGTとして潤沢なリソースやノウハウも貯まっていました。
これは今までの正攻法なプロモーションではなく、リソースを活用しながら新しい取り組みを進めていけばほかにない運営タイトルの活性化の手法が作れるんじゃないか、という予感があったんですね。
そこから僕のいままでの繋がりを使って、いろんな方とお話をしていた時に、たまたまご縁があったのが高知県だったんです。
高知県の取り組みのひとつに、「平成の海援隊」というものがあります。
これは高知県が主体となっていろんな民間企業・団体と連携を取り、高知県全体を盛り上げていこうというものです。
話を聞いてみたら、大手アパレルメーカーさんや、タレントさんなどそうそうたる面々が参加を予定している状況でした。
僕が知ったのが「平成の海援隊」発表の数ヶ月前だったんですが、ここに我々も入れてくださいとお願いしました。
発表から怒涛の勢いでコンテンツを開発して、結果『怪盗ロワイヤル』、『戦国ロワイヤル』、『農園ホッコリーナ』、『アクアスクエア』、『スペースデブリーズ』の5タイトルで高知県とのコラボレーションが実現しました。
――ほかの案件についても教えてください。
矢口
高知を皮切りに、あとは品川女子学院さんともコラボしました。
ほかには玩具メーカーさんや、飲料メーカーさんなど多くの企業様とご一緒させていただきました。
品川女子学院さんはたまたま先生とご縁があったのがきっかけです。
先生と話していた時に、特別授業という枠があるということで、ゲームを使ってコラボ授業をしましょうという話になり、そこから1ヶ月程度で案件化まで進みました。
――どんな授業だったのでしょうか?
矢口
生徒さんをチーム分けして、各チームに『スペースデブリーズ』に登場するデコアイテムのデザインを考えてもらいました。
イラストも描いてもらって、最終日にコンペをする。
コンペはプロのクリエイターを呼んで評価していただき、優勝と準優勝のチームのアイテムを実際にゲーム内に実装しました。
――セカンダリ運営におけるプロモーション、マーケティングは、かなり自由でやりがいのある仕事に見えます。
矢口
仰る通り、プロモーション、マーケティングはすごく楽しいです。
運営会社の一番美味しいところじゃないでしょうか。
実は運営タイトルより新規タイトルのほうがしがらみが多いし、制約も多い。
IPだったらなおさらステークホルダーが何社もいるので、がんじがらめです。
言い方は悪いけど、僕のキャリアとして会社はあくまでも僕が最大限に輝くためのフィールドだと思っています。
そのなかで最大限の自由度があるので、僕はこの環境を選んだ。
そういう意味ではプロモーションじゃなくても、自由にチャレンジできる場を求めているプロデューサーなんかにもベストな環境だと思います。
――どんなプロデューサーと働きたい、といった希望はありますか?
矢口
一緒に面白がれる人ですね。
「なんか面白くなりませんかね?」って言った時に、一緒に考えてくれる人。
素材から一緒に面白がって料理を作っていける人が、セカンダリの市場ではより仕事を楽しめる人だと思います。
――最後にお2人から読者へのメッセージをお願いします。
川口
繰り返しになりますが、ゲームってすごい力を持っていると思っています。
もっともっとゲームの持っている大きな可能性を考えていきたいし、一緒に考えて欲しい。
今すぐできなくても、未経験の方でもいいので、まずはゲーム運営の楽しさを理解してください。
そういった経験をしたあとに、大きなことをしたいと思ってもらえばいい。
会社のビジョンに対してちょっとでもいいな、と共感してくれる人を待っています。
矢口
ゲーム運営というと、維持、守る仕事というイメージですが、僕は違うと思っています。
出来上がっているものだからこそ、新しい取り組みができる。
もっとはっきり言うと、既に一定の売り上げがあるものだからこそ、チャレンジが許されるんです。
売り上げがない状態で新しいことをしようとしても、ほどんどの組織で許してもらえません。
きちんとロジックがあって、会社に対してバリューが出せる内容であれば、スモールスタートでもなんでもやらせてもらえる可能性がある。
既存の環境に満足していないプロデューサーや、チャレンジを求めているプランナーにとっては理想の環境だと思うので、ぜひ興味がある人は遊びに来て頂ければと思います。
――ありがとうございました。
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