アクションRPGに含まれる“アクション”でも“RPG”でもない要素とは【ゲームジャンル研究部 第8回】

 

さまざまなゲームジャンルの魅力と歴史について、連載形式でひも解いていく“ゲームジャンル研究部”。
第8回で取り扱うジャンルは、“アクションロールプレイング(アクションRPG)”です。
人気シリーズや大作が多いですが、アクションゲームやアドベンチャーゲームとの違いがわかりにくい本ジャンルの歴史について紹介していきます。

 

なお、“ゲームジャンル研究部”のバックナンバーはこちらから確認できますので、ぜひチェックしてみてくださいね!

 

アクションRPGというジャンルについて

アクションRPGに含まれる要素はアクションとRPGだけじゃない?

アクションRPGと聞いてイメージするのは“アクションゲームとロールプレイングゲームの要素を併せ持ったジャンル”ですが、実際にはこの2つだけでなくアドベンチャーゲームとしての要素も含んでいます。
アクションRPGには、戦術およびアクションの選択に加えてキャラクターの操作やタイミングも重要となるアクションゲームの要素、キャラクターを成長しながら冒険を進めていくRPG要素が備わっています。
そして、その中には隠された謎や仕掛けを発見し、ゲームを進行するという行程も含まれており、これがアドベンチャーゲーム(厳密にはアクションアドベンチャーの要素です)が持つ要素にあたります。
そのため、ジャンル名には入っていませんが、アクションRPGにはアクション、RPG、アドベンチャーの3ジャンルの要素が含まれているということができます。

 

 

アクションと並んで境界線があいまいなジャンル

アクションRPGは、派生元のアクションゲームに並んで境界線があいまいなジャンルということができるでしょう。
製品情報に“アクション”、“RPG”と表記されることがある他、前述した通りアドベンチャーゲームの要素を含むと解釈できるため“アクションアドベンチャー”となることもあります。
また、アクションRPGでよく見られる画面構成や操作方法でも、操作キャラクター側が一度行動するたびに相手側も一度行動するターン制の行動形式だと、ジャンルとしての区分はローグライクゲームとなるため、非常に判別が難しいです。

 

アクションRPGの歴史

1980年代前半:アクションRPGというジャンルの誕生

アクションRPGの草分け的存在は、1984年7月20日より稼働開始となったナムコのアーケードゲーム『ドルアーガの塔』です。
本作の内容は、迷路状のフロア(ステージ)で、制限時間内にモンスターを倒しつつカギを見つけ出して次のフロアに進んでいくというもの。
アクションは移動や抜剣、剣を構えるといったシンプルなものですが、本作にはRPG的な要素として操作キャラクターを強化して戦いを有利にするアイテム(=成長要素)や操作キャラクターおよび一部の敵に設定された固有の体力値などが存在しました。
初めてRPG要素を取り入れたアーケードゲームでもあり、根強い人気を獲得して多数のプラットフォームに移植されました。

 

その後の1984年12月13日には、T&E SOFTよりPC-8800シリーズ用ソフト『ハイドライド』が発売。
本作は、攻撃モードと防御モードを切り替えながら操作キャラクターをモンスターに体当たりさせて戦うという内容で、モンスターを倒して経験値を蓄積してレベルアップさせていく成長要素が導入されていました。
アクションゲームの感覚でRPGをプレイできるので、初心者でも手軽に楽しめるという点が好評となり、移植版を含めた販売本数は累計200万本に達しました。

 

さらに、1年後となる1985年に日本ファルコムが発売したX1用ソフト『ザナドゥ』が発売。
本作は、ユーザーはサイドビューで表現されたマップにてブロック単位で移動を行い、シンボルエンカウントで発生する戦闘においてはトップビューでのドット単位移動によるアクションを行ないます。
『ザナドゥ』の国内売上は約40万本と日本のPCゲームとしては最高記録(2015年時点)を達成し、これによりアクションRPGは大きな支持を集めることとなります。

 

1980年代後半:ある変化によって支持がさらに拡大

誕生から間もないアクションRPGは、アーケードゲームやPCゲームという難度の高さが求められる場所が主な舞台であったことから、高難易度のタイトルが多かったですが、1980年代後半に差し掛かった辺りでその傾向に変化が起こります。

 

1986年2月21日に任天堂よりファミリーコンピュータ ディスクシステム用ソフト『ゼルダの伝説』が発売※1。
本作は、アイテムの入手により体力と装備が強化されていくため、1つのアイテムが攻撃手段だけでなくアクションやゲームの自由度にも広がりを持たせる形となっていました。
また、当時はパスワード形式のコンティニューが主流でしたが、本作はディスク媒体メディアによるセーブが採用されており、プレイの中断や再開が容易となっていました。
その他、ユーザーをゴールに導くようなゲームデザインとなっており、遊びやすいアクションRPGとなっていました※2。

 

 

日本ファルコムが1987年6月21日に発売したPC88用ソフト『イース』は、“今、RPGは優しさの時代へ。”をキャッチコピーとして、誰でもクリアできることがウリのタイトルとして発売されました。
本作は、冷静に考えれば攻略の糸口が見えてくる絶妙なゲームバランスとなっていました。
攻撃パターンを理解すれば倒しやすくなるボスや、物語中盤付近で手に入る優秀な装備品、ボス戦以外でどこでもセーブ可能なシステムなど、難易度を極端に下げることは避けつつ、万人にプレイしやすいタイトルでした。
本作により、難易度だけがゲームの楽しさではないことと、ゲームバランス重要の重要性が知れわたるとともに、アクションRPGへの支持はより強くなりました。

 

※1 『ゼルダの伝説』の公式ジャンル表記は“アクションアドベンチャー”ですが、本作がアクションRPGとしての要素を備えていることや、評価や取り扱いがRPGのそれでもあることから、本企画ではアクションRPGとしても扱います。

 

※2 例として、1986年5月27日にエニックスより発売されたファミリーコンピュータ用ソフト『ドラゴンクエスト』はパスワード方式のコンティニューとなっていました。

 

1990年前半:家庭用ゲーム機への普及

1990年代に差し掛かると、家庭用ゲーム機でプレイ可能なアクションRPGが増加していきます。
その中では、ハードの進化によるシステムや表現力の発展が行われました。

 

1993年8月6日にスクウェアより発売されたスーパーファミコン用ソフト『聖剣伝説2』は、さまざまな新しい試みによりアクションRPGの裾野を広げました。
本作では、“モーションバトル”というシステムが採用されており、ユーザーはキャラクターを操作してフィールドを自由に動き回りながら攻撃や回避などをアクションゲームのようにタイミングよく行う必要があります。
これにより、シンプルで直感的なバトルをシームレスに行うことができました。
また、各種メニュー設定を一括してアイコン化・階層化した“リングコマンド”により同画面内での細かい操作ができるため、アクション性と行動の自由度を高いレベルで両立していました。

 

1995年12月15日ナムコから発売された『テイルズ オブ ファンタジア』は、スーパーファミコン用ソフトでありながら、アニメのような作風やキャラクターボイスおよび主題歌が収録されていたことが話題となりました。
また、戦闘に関してはアクションゲームの要素を取り入れた“リニアモーションバトルシステム(LMBS)”を採用。
敵とエンカウントすると戦闘画面に移るのは従来のRPGにもよくある形式ですが、本作における戦闘はリアルタイムで進行し、自分で移動や攻撃を行う必要があります。
本作は徐々に人気を伸ばし、最終的には人気シリーズとして地位を確立するとともに、アクションRPGが日本に根付くきっかけとなりました。

 

 

アクションRPGの今

追及されていく自由度とアクション性

他ジャンルの例にもれず、技術の発展によりアクションRPGにおける表現能力は向上しており、より作りこまれたタイトルが続々と登場しています。
その最たる例は任天堂より2017年3月3日に発売されたNintendo Switch/Wii U用ソフト『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』でしょう※3。

 

本作では“オープンエアー※4”を導入したことで、すべてのマップがシームレスにつながる“オープンワールド”設計がなされており、見える場所すべてに行くことができる高い自由度を誇っています。
あわせてアクションの幅も広くなっており、マップにおける大抵の壁面をよじ登れるほか、盾をサーフィンのように使ったり、グライダーのようなアイテムで滑空したり、バイクのような乗り物に乗ったりと、広大なマップを十分に楽しめるバラエティとなっています。
加えて、ユーザーの好きに進行できるストーリー構成により、その自由度が邪魔されることもありません。

 

以降に発表されたタイトルの中には、本作に影響を受けたと見受けられるタイトルも散見されており、今後のさらなる発展を期待させる状況となっています。

 

※3 『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』の公式ジャンル表記は“オープンエアアドベンチャー”ですが、本作がアクションRPGとしての要素を備えていることや、一部評価や取り扱いがRPGのそれでもあることから、本企画ではアクションRPGとしても扱います。

 

※4 自由なプレイと環境音を重視した音楽、天候や時間が流れる空気感などを指した呼称。

 

“アクションRPG”の成長は続く

ゲームハードや技術の発展によりアクションRPGのクオリティが追及されているのは前述のとおりですが、それ以外にも新たな体験を楽しめるタイトルの模索も行われています。
例として、ミクシィのスタジオ“XFLAG”が2013年10月10日より配信しているiOS/Android用アプリ『モンスターストライク』は、スマートフォンのタッチパネルを活用して、味方のモンスターを引っ張り、ピンボールのように敵に当てるアクションを採用しています。
その他にも、コロプラより2014年7月14日からAndroid版、同月25日からiOSが配信されているアプリ『白猫プロジェクト』では、独自のインターフェース“ぷにコン”により、スライドやタップ操作で移動や攻撃といったアクションを行えるようになっています。

 

まとめ

アクションRPGは、そのあいまいな境界線から他ジャンルとの線引きは難しいですが、人気の高いジャンルです。
現在でもジャンルの発展は続いており、スマートフォンの登場によってゲーム内での自由度だけでなく、ゲームのプレイ感に対する捉え方も広がっています。
今後はより柔軟な発想力がヒットのカギとなってくるかもしれませんね!

 

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