ゲーム会社にイラストレーターとして就職するには絵のレベルはどれぐらい必要?


 
「キャラクターやメカニック、背景などのイラストが得意なのでゲーム業界に就職して活躍したい!」と思う人は多いでしょう。しかし実際に就職活動をする際、「どの程度の絵が描ける必要があるのか?」、「自分の絵は通用するだろうか?」といった疑問や不安がわいてくることと思います。
 
そこでこのコラムでは、ゲーム業界でイラストレーターとして活躍するために求められるレベルや素養を解説します。
 

1. 【注意】ゲーム会社に属する場合は「イラストレーター」ではなく「◯◯デザイナー」「◯◯アーティスト」という名称が一般的

まず大前提の話ですが、ゲーム業界では「イラストレーター」という言葉はあまり使用されず、「◯◯デザイナー」や「◯◯アーティスト」といった名称で呼ばれるのが一般的です。
 
このコラムは、「イラストレーター」という言葉で検索して閲覧している人が多い前提で「イラストレーター」という言葉を使用しますが、就職活動においては◯◯デザイナーや◯◯アーティストなどの言葉を使うことをおすすめします。
 

2. ゲーム会社が求めるイラストレーターの絵のレベルと求める人材

この項目では、さっそくゲーム会社が求めるイラストレーターのレベルや人材を記載します。
 
なお、ゲーム会社は企画・開発・広報などを含むリリース・運営などを行うパブリッシャーと、左記のリリース以外のいずれかの分野を担当するデベロッパーに分類されます。基本的に任天堂やスクウェア・エニックスなど、ゲームをしない人でも知っている会社の多くはパブリッシャーです。(自社で開発をしているためデベロッパーとしての側面を兼ねることもあります)
 
実際には、会社規模は中程度でもパブリッシャーをしているゲーム会社はありますし、パブリッシャーとデベロッパーの両方で活躍するゲーム会社もあるので、その違いは明瞭ではありません。
 
しかしここでは求められる画力のレベルをわかりやすく伝えるために、上場企業・有名企業(パブリッシャー)と中小企業(デベロッパー)の2種類に分けて、それぞれが求めるレベルを解説していきます。
 

2-1. 上場企業・有名企業(パブリッシャー)

ゲーム業界に限らず、有名企業であるほどエントリーする人が多く競争率も高いのが実情です。そのため上場企業や有名企業では要求される絵のレベルは非常に高いと考えてください。求められる絵の方向性にもよりますが、SNSで万を超えるフォロワーに支持されているレベルと考えるとわかりやすいでしょう。
 
また、大手であるほど学歴や学力、非認知能力の高さなども求められるので、絵のレベルが高いだけでは就職できない可能性もあることを踏まえておきましょう。
 

2-2. 中小企業(デベロッパー)

中小企業の場合、競争率の関係もあって有名企業ほどのハイレベルな画力は求められません。しかしその一方で、少ない人員で早く成果を上げる必要があるため、開発に使用するツールを使いこなすスキルが重宝されがちです。
 
そのため「有名なゲーム会社で働きたいけど、画力に自信がない」という人は、いったん中小企業に入って実力や経験値を上げてから、再度有名企業への転職を目指す方法もあります。この場合、デザイン系のツールを利用するスキルの高さが問われる点にはご注意ください。
 

3. ゲーム会社におけるイラストレーター関連の仕事

この項目では、ゲーム会社におけるイラストレーター関連の仕事を、分野別に解説します。
 

3-1. キャラクター(背景・アイテム)デザイナー

ゲームを構成する登場人物や背景、アイテムなどをデザインする仕事です。ジャンルによっては宇宙船や未来的な兵器などのSF的アイテムをデザインする場合もありますし、竜や魔物などファンタジー要素を求められることもあります。
 
ゲームの企画や世界観に沿ってデザインを行うので受動的な面もありますが、人気が出たらデザイナーの個人名が表に出る例も多く見られます。いずれにしてもゲームのイメージを大きく左右するので、やりがいがある仕事です。
 

3-2. コンセプトアーティスト

ゲーム開発の初期段階で、世界観やコンセプトを象徴する要素を画像化する仕事です。最初は画像的な資料がほとんどない段階から、企画立案者やクライアントと打ち合わせをしながらコンセプトを画像化していきます。そのため、コンセプトアーティストは、高い画力が求められるだけでなく、言葉を画像化する想像力や表現の幅が要求されます。
 
コンセプトアートはスポンサーの出資を引き出す役割をもつので非常に重要です。また、ゲーム開発が決定したあとにも、ゲームの方向性や雰囲気を示すものとして開発スタッフに共有される点でも大きな役割を担います。
 

3-3. アートディレクター

アートディレクターは、ゲームの映像面において指揮・監督・クオリティコントロールなどを担当する仕事です。ゲーム開発のプロジェクトでは、キャラクターデザイナーや背景デザイナーなどデザイナー職の人が複数アサインされることが多いですが、アートディレクターは1プロジェクトに1人です。
 
アートディレクターは各デザイナーにディレクションを行う立場なので、画力やデザインに関する知識や経験が要求されます。また、デザイナー職のスタッフの仕事をチェックし、必要に応じて変更や修正を指示しなければならないので、コミュニケーション能力や客観的な視点をもてることなども欠かせません。
 

3-4. その他デザイナー系業種

ゲーム業界でデザイナー系の業種としては、UIデザイナーや3Dデザイナーなどもあります。
 
「UI」とはユーザーインターフェースの略語で、メニュー画面や操作ボタンなどをデザインするのがUIデザイナーです。UIデザインはゲームの操作感やイメージ、わかりやすさなどを左右するので、非常に重要な仕事です。
 
3Dデザイナーはキャラクターやアイテム、ステージなどを3D化する職種です。モデリングやモーションデザイン、リギング(動かしたいものに骨組みを埋め込む作業)やライティングのほかエフェクトなどの演出も扱います。
 
これらの仕事の場合、画力そのものよりも求められる世界観にあわせるセンスや引き出しの多さ、ツールを自在に扱えるスキルが要求されます。
 

4. 絵のレベルに自信が無くてもイラストレーターとしてゲーム会社に就職するには?

この項目では、今現在絵のレベルに自信がない人が、ゲーム業界でイラストレーターとして就業するための方法を3つの視点から解説します。
 
ただし大前提として、ゲーム業界のイラストレーターやデザイン職の求人を見ると、絵のレベルに関して細かい規定は記載されていない場合が多いです。そのため、「自信がない」と尻込みせずにエントリーしてみることや、イラストやデザイン職でゲーム業界を目指す人のポートフォリオを検索して自分の画力と比べてみるなど具体的なアクションを起こすことをおすすめします。
 
近年は絵のレベルアップ方法について言及するサイトも少なからず存在するので、「イラストレーターとしてゲーム業界で活躍したい」という気持ちがあれば、上達の道は探せるでしょう。
 

4-1. 各種デザインツールを扱うスキルを身につける

イラストやデザインを扱うプロとして画力を上げるのは大前提ですが、ゲーム業界で使用されることが多いデザインツールを使うスキルを身につけるのも就職活動のプラスになります。
 
とくに中小規模のゲーム会社では、即戦力で作業ができる人を求める傾向が強いので、絵のレベルがさほど高くなくともデザインツールを自在に扱えることで評価されることもあり得ます。
 
使用するツールは会社やプロジェクトによっても異なりますが、PhotoshopやIllustrator、SpriteStudioやLive2D、E-moteやmayaなどのツールのほか、UnityやUnreal Engineなどのゲームエンジンも使えると便利です。
 
目指すゲーム会社が決まっている場合、公式サイトで求人情報を見ると使用しているツールが記載されていることが多いので、事前にチェックしてみてください。
 

4-2. 他業種でイラスト関連の仕事をしながら中途採用枠を狙う

「ゲーム業界への就職や転職を試みたものの、うまくいかなかった」という人もいるでしょう。そんなときは、いったんイラストを扱う他業種に入って働きながら実力をつけて、ゲーム業界への転職を狙う方法もあります。
 
実際に他業種からゲーム業界に転職する人は少なからず存在します。他業種とはいえイラストやデザインの仕事で実務経験があればアピールポイントになるでしょう。
 
ただし、使用するツールや業務内容に共通性があった方が良いので、他業種に就職する際も目指すゲーム会社で使っているツールを使用していたり、業務内容に共通性があったりする会社を選ぶことをおすすめします。
 

4-3. フリーランスとして活躍しながらコネクションを作る

「とにかくイラストやキャラクターデザインが好き」という人なら、まずフリーランスとして仕事を受ける道を探してみる手もあります。
 
フリーランスで仕事をする方法は複数ありますが、クラウドソーシングでイラストレーターの募集に応募する方法なら比較的ハードルは低いでしょう。また、イラスト素材サイトなどで、自分が書いたイラストを売る人もいます。
 
個人のブログなどで作品をあげ、SNSで発信してクライアントを探すのもひとつの方法です。SNSであればフォロワー数がアピールポイントになりますし、SNS上の交流が仕事に繋がる可能性もあります。
 
どのルートを通るとしても、ゲーム業界で働くことが目標であれば、その旨を発しながら画力を上げることが目指すゴールに繋がっていくので、モチベーションを維持し続けることが重要です。
 

5. まとめ

ゲーム会社にイラストレーターとして就職する場合の絵のレベルについて解説しました。
 
ゲーム業界では有名な会社や大手であるほど求められるレベルが高いので、「絵のレベルに自信がない」と思っている人がいきなり大手ゲーム会社に合格するのは難しいでしょう。
 
しかし、中小企業であれば、デザイン系のツールを使えるなど実践性を評価して入社できる場合もあります。そのため、まず中小企業で実力を磨いて大手への転職を目指すのもひとつの方法です。
 
これを踏まえて、絵のレベルを上げる努力を続けながら、ツールを自在に使えるようになることもゲーム業界でイラストレーターとして働くために有効です。
 

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