ゲーム開発に役立つ資格“基本情報技術者試験”について徹底解説!

プログラマーとして活動する、あるいはそれを目指している人にとって非常に役立つ資格が“基本情報技術者試験”です。
一見してゲーム業界を進むうえではまったく必要ない資格のように感じられますが、プログラマーはゲーム制作にも必須の職業ですから、プログラミングの分野でゲーム業界に進もうとする人にも当然有用な資格となります。
本記事ではそんな基本情報技術者試験について紹介していきます。

 

基本情報技術者試験とは?

運営団体

基本情報技術者試験は、日本のIT国家戦略を技術面・人材面から支えることを目的とした独立行政法人“独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)”が実施しています。
IPAは“特別認可法人 情報処理振興事業協会”を前身としており、コンピュータウイルスやセキュリティに関する調査・情報提供の他、中小企業に対するソフトウェア開発補助事業、人材発掘を目的とした未踏ソフトウェア創造事業、人材育成事業などを行っています。

試験の概要及び目的

基本情報技術者試験は、経済産業省が情報処理の促進に関する法律の規定にもとづき実施する国家試験“情報処理技術者試験”の区分の1つです。
高度なIT人材について人材像、能力、役割の観点から定めた“共通キャリア・スキルフレームワーク”ではレベル2(基本的知識・技能)と位置付けられています。

 

内容としては、コンピュータの科学基礎やシステムの他、システムの開発と運用、ネットワーク技術、データベース技術、プログラミング言語など、広い範囲から問題が出題されます。
特に、出題範囲にプログラミング言語が含まれていることから、プログラマー向けの能力認定試験として重要視されています。

合格によるメリット

基本情報技術者試験のメリットとしてもっともわかりやすいものは、やはり資格を獲得する過程での知識の蓄積と合格によるスキルの証明でしょう。
特に、基本情報技術者試験は国家試験であり、専門家約400名からなる試験委員が作成した質の高い内容となっていることから、民間資格よりも際立っているといえます。

 

プログラマーとしてゲームクリエイターを目指す人にとっては非常にメリットが大きい一方、プログラミングに関わらないセクションからゲームクリエイターを目指す場合は、あまり活用する機会がないかもしれません。

必要となる職種

基本情報技術者試験が必須となる職業は基本的にはなく、“能力の指標として所持していることが望ましい”という程度になります。
そのうえで、必要となる職種を上げるとすればプログラマーとエンジニア職が当てはまります。
本試験はITに関係するすべての人が活用できる試験となっており、情報技術における原理や基礎となる知識・技能が幅広く総合的に評価されます。
そのため、プログラム言語を用いてシステムやソフトウェアを組み上げるプログラマーやクライアントからの要望をヒアリングして仕様や設計を担当するエンジニアに必要な知識を、試験を通して学べます。

 

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その他の主な情報処理技術試験の区分

ITパスポート

“職業人が共通に備えておくべき情報技術に関する基礎的な知識をもち、情報技術に携わる業務に就くか、担当業務に対して情報技術を活用していこうとする者”を対象像とした試験で、“共通キャリア・スキルフレームワーク”はレベル1(最低限求められる基礎知識)に位置付けられています。
情報処理技術者試験の区分の中ではもっとも難易度の低い試験区分といって過言ではなく、資格に対する評価も相応のものとなっています。

 

老若男女問わず幅広い人材を対象としており、年齢や実務経歴等による受験制限もないことから、受験のハードルが非常に低いという点が一番のメリットです。
上位区分となる基本情報技術者試験や応用情報技術者試験と同じ範囲の内容をより基礎的にした内容となっているため、それらの足掛かりとして挑戦するのも選択肢として十分検討に値します。

 

応用情報技術者試験

ITエンジニアとして応用的な知識・技能を有することを証明する試験で、“共通キャリア・スキルフレームワーク”ではレベル3(応用的知識・技能)に位置付けられています。
“基本情報技術者試験”の次に目指す試験区分として認知されており、対象者像に定められた“高度IT人材となるために必要な応用的知識・技能をもち、高度IT人材としての方向性を確立した者”に違わず、より深い知識と応用力が試されます。

 

ネットワークスペシャリスト

コンピュータネットワークに関する技術的な専門性を認定する試験で、“共通キャリア・スキルフレームワーク”ではレベル4(高度な知識・技能)に位置付けられています。
堅牢で大規模なネットワークシステムの構築・運用ができるネットワークエンジニアやインフラ系エンジニアを目指す場合に推奨される試験ですが、国内に数あるネットワークエンジニア関連の試験のなかでもトップレベルの難易度を誇ることでも知られています。

 

試験について

試験日程・時間

基本情報技術者試験は毎年2回行われており、内訳は例年4月第3日曜日に実施される春期試験と10月第3日曜日に実施される秋期試験となっています。
試験は午前と午後の2部に分かれており、試験時間は合計で300分(午前:150分、午後:150分)と非常に長丁場となっています。

受験料

受験手数料は5,700円(税込)で、振込手数料は各自負担となります。
支払方法はクレジットカード決済、ペイジー(Pay-easy)による払込み、コンビニ利用による払込みの3種類で、領収書は受験票に同封されます。

受験資格・申込日程

年齢や国籍などの基本情報技術者試験を受験する上での制限はありません。
障がいがある場合でも同様で、車椅子対応の会場や時間延長などの特別措置も行われています。

 

申込期間は約1カ月で、春期試験は1月中旬、秋期試験は7月中旬から開始されます。
期間中に公式サイトから申込画面にアクセスして、申込手順に従い必要事項を入力、受験料を支払うことで申込が完了します。
なお、申込後の申込内容変更や、受験票の配送、受験票の再発行などは試験ごとに設定されているので、申込の際に案内書を確認しておきましょう。

合格発表日

試験結果は、合格発表日以降に公式サイトから合格者の受験番号を閲覧する形で確認できます。
また、官報に掲載される他、官報掲載日から30日間は官報の公式サイトからも合格者の受験番号を閲覧可能です。
なお、申込期間と同じく合格発表日も試験ごとに設定されており、試験が終了した翌月下旬となっています。
合格者には合格証書が送付されますが、試験結果の通知はないので注意が必要です。

試験難易度について

出題形式・合格基準

基本情報技術者試験の内容は午前と午後の2部に分かれていることは前述したとおりです。
出題形式は、午前の部が多肢選択式(四肢択一)で解答数、出題数ともに80問、
午後の部が多肢選択式で出題数11問、解答数5問となっています。

合格基準は午前・午後どちらの部でも60点以上獲得することとなっているため、特定の分野のみに特化した勉強を行うことはあまりオススメできません。
また、午後の部は回答数が少ない分1問あたりの比重も大きい形となっているので、シラバスなどを確認してしっかりと対策を取っておくべきでしょう。

合格率

2019年11月20日にIPAが発表した基本情報技術者試験の合格者に関するデータは下記の通りとなっています。
データからは、合格率に関して社会人と学生で差はほとんどなく、企業がIT系であれば有利なわけでもないことがわかります。
非IT系企業のデータのみ合格率が少し高くなっていますが、受験者数が他と比べて少ないため、合格する能力があるか、モチベーションが高い人が受験しているためこのような結果になったと考えるのが妥当でしょう。
なお、どのデータでも合格率は3割程度となっていることから、非常に難易度の高い試験であるtことは理解しておくべきでしょう。

 

■社会人
受験者数:28,231
合格者数:8,355
合格率:29.6%
IT系企業受験者数:21,444
IT系企業合格者数:6,018
IT系企業合格率:28.1%
非IT系企業受験者数:6,787
非IT系企業合格者数:2,337
非IT系企業合格率:34.4%

 

■学生
受験者数:20,761
合格者数:6,164
合格率:29.7%

 

■平均年齢
受験者:25.3
合格者:24.8

過去問

IPAは過去の試験問題を公開しており、使用に関して許諾や使用料は必要なくダウンロードも可能なので、積極的に活用しましょう。
過去問は午前・午後の2部を問題、回答、講評(午後の部)に分けた状態で公開されています。

まとめ

基本情報技術者試験は非常に役立つ資格ではありますが、その分難易度が高くハードな試験を伴うものとなっています。
また、プログラミングにかかわらない分野でゲームクリエイターを目指すならば、便利ではあるものの必須の資格ではありません。
社会人と学生で合格率に差がない部分を考慮すると、面接での学生時代における活動のアピールとして、学生時代のうちに獲得しておくのがオススメかもしれません。

 

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