グラフィッデザイナーのための資格“Photoshopクリエイター能力認定試験”について徹底解説!


グラフィックデザイナーは、写真や動画、絵画、イラスト、文字などを同一画面に構成する人材のことを指し、職種としては広告、雑誌、ポスター、WEBページなどのデザインを行うポジションが当てはまります。
業務の目的は情報を視覚的に第三者へ伝えることであり、クライアントにヒアリングを行い、意向に沿ったデザインを制作します。
本記事ではグラフィックデザイナーならば必ず触れるソフトウェア“Adobe Photoshop(アドビ フォトショップ/通称:Photoshop)”に関係する資格“Photoshopクリエイター能力認定試験”について紹介します。

Photoshopクリエイター能力認定試験とは?

Adobe Photoshopとは

“Adobe Photoshop”は、アメリカのAdobe(アドビ)社が開発したフォトレタッチ(写真編集)ソフトです。
フォトレタッチが主な役割ですが、画像合成や色調調整などの多くの機能を備えていることから画像編集も得意としています。
また、Adobe IllustratorやAdobe InDesignといった同社が開発したソフトとシームレスに連携可能で、画像加工、イラストレーション、印刷など、コンピュータ上で画像を扱う際は大抵本ソフトが使用されています。
これらの特徴から、あらゆる画像処理におけるデファクトスタンダード(事実上の標準)の座に着いています。

 

バージョン表記に関しては、7.0以降“Creative Suite(クリエイティブスイート/略称:CS)”というブランドネームで表記していましたが、2013年5月に“Adobe Creative Cloud(略称:CC)”が登場したことで、パッケージ版の生産は終了しています。

 

現在の店頭取り扱いは、機能を限定した廉価版の“Photoshop Elements”とRAW現像に特化した“Photoshop Lightroom”を除いてダウンロードカードのみとなっています。

試験の概要及び目的

Photoshopクリエイター能力認定試験は、Photoshopの活用能力を測定・評価する資格検定試験です。
画像編集技術に関する知識と、Photoshopを駆使してコンテンツを制作する能力を認定します。
試験は、実技問題と実践問題から構成されるスタンダードと、実技問題と実践問題に加えて知識問題も解くこととなるエキスパートの2種類に分かれています。

 

スタンダード

 

Photoshopで指示通りの作業を正確かつ合理的に行えることが認定基準となる試験です。
Photoshopの基本的な操作や作業指示書にもとづいた制作ができることが目安となります。
公式サイトで団体向けに公開されているモデルカリキュラムによると、合格レベルに達する目安となる標準学習時間はCCシリーズが24時間、CS5・CS6が20時間となっています。

 

※モデルカリキュラムの標準学習時間は、“初学者がスタンダードの合格レベルに達するまで”の目安とのことです。

 

エキスパート

 

Photoshopでクライアントのニーズに対応した創造性の高いコンテンツ制作ができることが認定基準となる試験です。
デザインコンセプトや表現の目的に応じた機能の取捨選択や表現スキルに加えて、DTP/WEBデザインに関する基本的な知識も必要となります。

 

公式サイトで団体向けに公開されているモデルカリキュラムによると、合格レベルに達する目安となる標準学習時間はCCシリーズが22時間、CS5・CS6が18時間となっています。

 

※モデルカリキュラムの標準学習時間は、“スタンダード取得者がエキスパートの合格レベルに達するまで”の目安とのことです。

Photoshopクリエイター能力認定試験の運営団体

Photoshopクリエイター能力認定試験を運営する株式会社サーティファイは、“日本情報処理教育普及協会”、“日本ソフトウェア教育協会”、“マルチメディアクリエイター教育普及協会”、“WEB利用・技術検定協会”、“日本ホテル実務教育協会”の5協会が、社会情勢と人材ニーズの多様化に対応すべく2001年に設立した株式会社です。
設立以降は、新しい委員会として2003年に“コミュニケーション能力認定委員会”、2004年に“著作権検定委員会”、2005年に“コンプライアンス検定委員会”を設立し、より強固な運営基盤を確立しています。
ビジネス能力、技能に関する認定試験の開発、主催、実施をはじめ、試験対策問題集の開発、販売を行っています。
特に認定試験は7分野26種別と非常に幅広く、最新の内容が提供されています。

合格によるメリット

資格試験の合格メリットとして一般的なものといえば“勉強過程で能力を習得できる”、“能力の証明”ですが、Photoshopクリエイター能力認定試験においては特に前者のメリットが顕著です。
前述した通りPhotoshopはあらゆる画像処理におけるデファクトスタンダードであり、例えばイラスト製作ならばCLIP STUDIO PAINTやSAI、OpenCanvasなど多数のソフトが誕生している現在でも、入稿はPhotoshop形式のものを求められることがあるなど、デザインの世界では必須といってよいほどの存在です。
Photoshopクリエイター能力認定試験に合格することで、Photoshopのスキルを習得し、より高度なパフォーマンスやスピーディーな作業を可能とするとともに、それを証明できます。

必要となる職種

多くの資格試験の例にもれず、Photoshopクリエイター能力認定試験が必須となる職業というものは存在しませんが、少なくともグラフィックデザイナーをはじめとした“画像の編集”を行う職業においてはほぼ確実に役立つ資格であるということができます。

 

その理由は、すでに何度か述べていることではありますが、Photoshopがあらゆる画像処理におけるデファクトスタンダードの座に着いているからです。
例えばWEBライターとして活動する場合でも、記事を作成する際に画像を挿入する必要があれば、画像編集を行うケースも発生します。
その際、フリーソフトを使用することも可能ですが、基本的にはPhotoshopでの作業が便利ですし、データを受け取ったり入稿したり時にはPhotoshop形式となることが多いです。
そのため、Photoshopクリエイター能力認定試験は必須の試験でこそありませんが、画像の編集を行うことがあるならば確実に何らかの形で役立つ資格といえます。

試験について

試験日程・時間

個人でPhotoshopクリエイター能力認定試験を受験する場合はソフトウェア活用能力認定委員会が認めた“認定試験会場”で随時試験を受けられます。
試験会場ごとに試験日が設定されているため、ある程度ではありますが受験者の希望する日程に受験することができます(土曜日や日曜日に設定されていることが多いです)。
なお、団体受験制度を活用する場合は試験日を自由に設定することができますが、いくつかの申請条件が存在しており、個人が行うことは現実的ではないため、本記事では紹介を割愛します。

 

試験はスタンダード、エキスパートともに2部制です。
試験時間はスタンダードが第1部40分、第2部90分の合計130分、エキスパートが第1部50分、第2部90分の合計140分とほとんど差はありません。

受験料

受験料はエキスパートが8,600円、スタンダードが7,600円です。
受験会場を決定した後、その会場が指定する方法で直接会場へ受験申込を行う際に、会場に料金を支払います。
受験会場を決定する際に、受験希望会場に対して申込や支払に関する詳細を確認するので、しっかりとチェックしておきましょう。
その他、認定証明書の再発行は1通1,000円(税込)、エキスパート合格時に発行されるハイライセンスシールの追加発行は5シート(100枚)1,000円(税込・送料込)となります。

申込日程・受験資格

前述のとおり、個人の場合は“認定試験会場”で随時受験できるため、申込日程などは特に定まっていません。
なお、受験に際して学歴や年齢などは制限されておらず、障がい者の場合でも“障害者特別措置”により必要な措置を行ったうえで受験することが可能です。

 

申込を行う場合は、公式サイト内“随時試験受験会場検索”ページより受験会場を検索し、受験希望会場に電話やメールなどで連絡の上、Photoshopクリエイター能力認定試験の受験を希望する旨を伝える必要があります。
また、連絡の際には試験日時、受験申込期間、受験申込方法、受験料支払方法、受験結果受領方法を確認しておきましょう。
詳細を確認したら、会場指定の方法で、直接会場への受験申込と料金支払いを行います。
なお、受験票は試験の1週間前までに“受験票をオンラインで表示し印刷する”を選択した場合はメールで、“受験票を郵送で受け取る”を選択した場合は郵送で届きます。

合格発表日

受験結果は、試験終了後1カ月を目処に発表されます。
また、受験会場が定める方法で受け取る流れとなります。
なお、同一試験の受験申込は前回試験の合否結果受領後まで行得ないため、再受験する場合は注意が必要です。

試験難易度について

出題形式および出題範囲

 

スタンダード

 

Photoshopクリエイター能力認定試験スタンダードの出題形式は、いずれもPhotoshop上で編集した解答データの提出となっています。
マークシートや選択式問題のようにとりあえず記入するという方法がとれないので、スムーズに作業を行えるよう練習したり、事前に問題ごとの時間配分を決めたりしておくことをオススメします。

 

出題範囲は基本機能、選択範囲の作成、画像の移動と変形、カラーモードと色調補正、ペイント、レイヤー操作、パスとシェイプ、テキストの入力と編集、フィルター、画像の入出力、WEB用画像の作成、アクションと自動処理、DTP/WEBればある程度イメージができる基本的なものとなっています。
初学者の場合でも実際に作業しながら勉強していけば十分理解できる内容だといえるでしょう。

 

■試験内容
第1部 実技
内容:Adobe Photoshopの基本操作による画像ファイル作成
形式:問題文の指示に従ってPhotoshop上で編集を行い、解答データを提出
題数:テーマ別大問7~9問程度
第2部 実践
内容:Adobe Photoshopの操作による作品制作
形式:問題文の指示に従ってPhotoshop上で編集を行い、解答データを提出
題数:1テーマ

 

エキスパート

 

Photoshopクリエイター能力認定試験エキスパートの出題形式は、スタンダードの内容に多岐選択解答形式の知識問題をプラスした形となっています。
知識問題がプラスされた分実技問題の数は減っていますが、それでも問題数はスタンダードよりも多く、それでいて試験時間は10分しか増えていないので、スタンダード以上に時間配分やスピーディーな作業を行う能力が試されます。

 

出題範囲はスタンダードと同様ですが、内容はより詳細となっています。
特に、画像の入出力、WEB用画像の作成、アクションと自動処理、DTP/WEBデザイン基本知識の4科目において顕著です。
Photoshopを活用していればある程度イメージできる科目が範囲となっていることは変わりませんが、テキストなどを読み込んで感覚的な理解だけでなく、理論的なことも覚えておきましょう。

 

■試験内容
第1部 知識
内容:Adobe Photoshopおよび画像処理に関する知識
形式:多岐選択解答形式
題数:テーマ別大問4~6問程度
第1部 実技
内容:Adobe Photoshopの操作による画像ファイルの作成
形式:問題文の指示に従ってPhotoshop上で編集を行い、解答データを提出
題数:テーマ別大問4~6問程度
第2部 実践
内容:Adobe Photoshopの操作による作品制作
形式:問題文の指示に従ってPhotoshop上で編集を行い、解答データを提出
題数:1テーマ

合格率

Photoshopクリエイター能力認定試験の公式サイトでは、各試験の合格基準が公開されており、スタンダードは“実技問題で65%以上、実践問題で70%以上の得点率”、エキスパートは“知識問題・実技問題で65%以上、実践問題で70%以上の得点率”となっています。
また、累計受験者数と合格率が公開されており、2019年3月31日までの累計受験者数が76,980名、2018年度の平均合格率が72.3%と発表されています。

 

平均合格率については、試験の性質によるものか難易度や受験者層などの詳細な分類は行われていませんが、大雑把に計算すれば10人に7人は合格できる計算になっています。
団体向けに公開されているモデルカリキュラムでは、合格レベルに達する目安となる標準学習時間が18~24時間と設定されていることを考慮すると、試験内容や合格基準から受けるイメージほど難易度は高くないということがうかがえます。

過去問

公式サイトでは、実際の試験内容を具体的にイメージできるように、サンプル問題および正答例を公開しています。
特設フォームに必要事項を記入して送信することで、問題文と解答のファイルをダウンロードして試験内容を確認できます。

 

また、参考書籍として『Photoshopクリエイター能力認定試験問題集』、『Photoshopクイックマスター』が発売されています。
問題集はスタンダード、エキスパートに対応した模擬問題(各級4題ずつ)で構成されており、WindowsおよびMacの両OSに対応しています。
加えて、実践的な試験対策として、全模擬問題を受験プログラム化したデータをダウンロードできます。
クイックマスターは対策用教材であると同時に入門書の立ち位置にもなっており、素材データをPhotoshopで加工しながら基本機能を学んでいくことができます。
さらに、実践形式の活用法を通して実務に必要な知識と技術を身に付けて行くこともできます。
なお、両テキストともに複数種発売されており、それぞれ対応するバージョンが異なるので自分が受験する内容に適したものを購入しましょう。

まとめ

Photoshopクリエイター能力認定試験は民間資格ではありますが、Photoshopが画像処理のデファクトスタンダードであることから非常に有用な試験となっています。
Photoshopの有用さから、デザインの仕事についているかということにかかわらず、同ソフトを活用しているか興味があるという人ならば挑戦することにメリットがある資格なので、気になった方は挑戦してみてはいかがでしょうか。

 

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