アトラスのゲームを多数手がけたクリエイター、金子一馬とはどんな人?
『ペルソナ』シリーズ、『女神転生』シリーズを販売する株式会社アトラスに所属するクリエイター、金子一馬。本記事では金子一馬氏の経歴や人物像、これまでの経歴についてまとめています。
後半では、株式会社アトラス、そして同社の看板作品2タイトルについても記載しているので、是非参照してみて下さい!
金子一馬とは?
金子一馬氏は、株式会社アトラスに所属するフリーのクリエイターです。
1988年にアトラス入社以降、『ペルソナ』シリーズ、『女神転生』シリーズなど、アトラスの看板作品に多数携わってきました。
異世界の模様が描かれる事の多いアトラス作品において、主に悪魔などのキャラクターを作成する事が多い事から、「悪魔絵師」、「金子一魔」の異名を持っている事でも知られています。
経歴、人物
1964年に東京の下町で生まれた金子氏は、元々はアニメーターとしてキャリアをスタートしています。その後1988年に株式会社アトラスに入社すると、『女神転生』シリーズに登場するキャラクターの中でも、主に悪魔のデザインを手掛けており、業界内外からも高い評価を受けました。
元々アニメーターだった事もあり、金子氏はゲーム作品以外でも多くの作品においてイラストを提供しており、講談社から発行されている「戦地調停士シリーズ」では表紙を担当しています。
テレビや雑誌、Webメディアに出てくる際は、基本的に黒服とサングラスのシンプルなファッションで登場する事が多い金子氏。これは本人が10代の頃に『サタデーナイトフィーバー』やディスコブーム、松田優作の『探偵物語』の影響により、当時における先端ファッションの感銘を強く受けた事によるもので、現在のデザイン業務への影響も強いと語られています。
作風
RPGに登場するキャラクターが、ファンタジー風のデザインが主流になっていますが、金子氏の作風は現代的なフォルムとファッションデザインを意識させる前衛的なデザインと、直線的なシルエットで表現されたシンプルな画風が特徴になっています。
極力無駄なデザインを削ぎ落としたシルエットを意識しており、近年では油絵のような下地質感を取り入れた手描きタッチを残す画風となっており、年代ごとに絵柄が大きく違っている事も特徴の一つになっています。
自身が企画段階から、世界観の設定まで携わっている『女神転生』シリーズでは、シナリオやゲームシステムにも金子氏の意見が反映されることがあり、長い間プロデューサーを勤めた岡田耕始氏の退社後は、金子氏がメインプロデューサーとなり、シナリオやコンセプト設定なども担当していました。
株式会社アトラスについて
ここで、金子氏が所属していた株式会社アトラスについて紹介します。
株式会社アトラスは、1986年に創業されたコンシューマーゲームの開発・販売を手掛ける会社として知られており、株式会社セガの100%子会社でもあります。
1986年の創業以降、角川との資本業務提携、インデックス・ホールディングスへの吸収合併による消滅、度重なる赤字決算など多くの会社存続の危機がありましたが、2013年9月18日にセガが支援スポンサーになると、新・アトラス時代として再スタート。
現在は、累計ゲーム販売本数2000万本以上、タイトル数は239タイトルという数を誇り、世界でも注目されるゲーム会社として成長しています。
金子一馬が手掛けた主なゲーム作品
最後に、金子氏が手掛けたアトラスの主なゲーム作品を紹介します。
『女神転生』シリーズ
『女神転生』シリーズは、金子氏がキャラクターデザイン、シナリオ、システム設定まで携わっているアトラスの看板作品です。
原作は1986年に発表された、西谷史による伝奇SF小説『デジタル・デビル・ストーリー』の第一作『女神転生』で、本シリーズの源流である『デジタル・デビル物語 女神転生』が同年ナムコからファミコン用RPGとして発売されました。
「悪魔」という異形の存在に関わってしまった人々が、物語を通じて戦い生き抜く作品として様々なダンジョンを解決していく物語になっており、悪魔に代表されるオカルト要素、コンピューター攻撃に見られるサイバー要素が共存したゲームになっており、舞台は学校、東京、文明滅亡後の世界、魔界と多岐に渡ります。ハードロック調のBGMが使用されていたり、『女神転生II』以降の主要作品のキャラクターデザインはイラストレーターの金子氏が手掛けています。
他に類を見ない独特の世界観を持った本作は、現在シリーズ累計で約1770万本/ダウンロードを達成しており、最新作『真・女神転生V』が2021年11月に発売されています。
『ペルソナ』シリーズ
金子氏は『ペルソナ』シリーズにおいて、『女神異聞録ペルソナ』、『ペルソナ2 罪』、『ペルソナ3〜5』において主要キャラクターのイラストやモデリングを手掛けています。
それぞれナンバリングタイトルとして発売されていますが、作品にシリーズ性は無く、単独で物語が完結するゲームになっています。
異変によって悪魔を模したシャドウという存在が出現するようになった現代日本の街や高校が舞台になっており、自身の本音と向き合う事で、内なる「ペルソナ能力」に目覚めた主人公たちを駆使して、事件を解決していくジュブナイルRPGです。
『女神転生』シリーズと比べ、一貫して学園系&現代社会という設定になっているため、学校の保健室や町のお医者さん、コンビニなどの現代施設で購入した物が異世界でも役に立つなど、現代風の作品になっています。学校内で繰り広げられる友情、恋愛、いじめ、勉強などリアルな学生のテーマを扱っており、RPGや異世界系になじみのないユーザーでも楽しむことが出来ます。
2019年に発売された『ペルソナ5ザ・ロイヤル』は、ゲーム評価サイトのメタスコアでも日本のゲーム作品の中でトップクラスの評価を得ており、『ペルソナ』シリーズ全体の売り上げは、全世界合計1,500万本を超えるなど、今後の動向にも注目が集まっています。
まとめ
アトラスのクリエイター、金子一馬氏についてまとめてきました。
現在はあまりメディア露出をしていない金子氏ですが、2022年に発表された『ソウルハッカーズ2』のクレジットにも金子氏が登場しており、金子氏の原画集も発売されています。
興味のある方は是非一度ご覧になってみてはいかがでしょうか?
ゲーム業界経験者が転職するなら
GAME CREATORSを運営しているリンクトブレインでは、ゲーム業界に特化した転職エージェントサービスを提供しています。
ゲーム業界に精通したコンサルタントが、非公開求人を含む3,400件以上の求人の中から、あなたの希望や適正にあった最適な求人をご紹介します。
あなたの転職活動を成功に導くためにサポートいたしますのでお気軽に登録してください!