ゲーム会社でボーナスは出る?概要や事例などを詳しく説明!
しかし、そもそも「ボーナス」の法的な意味やメリット・デメリットを正確に知っている人は少ないのではないでしょうか。
そこでこのコラムでは、ゲーム業界への就職を目指している人に向けて、まず一般的なボーナスの意味を解説します。
さらにゲーム業界ではボーナスがどのように扱われているのかについてもわかりやすく説明します。
目次
1. そもそも「ボーナス」とは
ここではまずボーナス自体の意味を、法的な側面や、会社側と従業員側の両面から見て、フラットに考えていきましょう。
1-1. そもそもボーナスは会社が絶対に出さなければならないものではない
ボーナスは固定の給料以外に支給する給与のことです。
毎月の給料については公的機関が労働者を守るために決めた最低賃金など、労働に対して必ず払うべき額の決まりがありますが、ボーナスを支払うことに対して法的に決まりはありません。
ただし就職の際に約束していたり、労働組合と協約を結んでいたりすれば、会社側の支払い義務は発生します。
一方、ボーナスは日本語では「賞与」や「特別手当」とも言いますが、業績が良ければ支払う、業績に応じて額を変えるなどの対応をしている会社もあります。
1-2. ボーナスの存在のメリット・デメリット
- 経営者側から見たメリット
・従業員のモチベーションを上げる材料になる
・業績に合わせて支給することで人件費をコントロールして税金対策できる
- 経営者側から見たデメリット
・支給額が少ないとモチベーション低下につながる
・ボーナスをもらってから辞めようという人がいる可能性があり、退職を決意するきっかけになる場合がある。
この時には辞める人が一時期に集中して、業務遂行が大変になるケースもある
- 従業員から見たメリット
・給与以外の収入が得られるので、貯蓄や大きな買い物などに回しやすい
- 従業員から見たデメリット
・会社側は税の支払いなどの都合から年収をいくら払うかを考えていることが多いので、ボーナスがある会社は月収を少なめに設定していることもある
1-3. ボーナスと年俸制の違い
会社によっては最初からボーナスを支払わない年俸制を取っているところもあります。
年俸制を取っている会社では、年功序列で毎年給料を上げていく方向ではなく、働きや功績に応じて年間の支払額を決める成果主義的な考えを重視している会社が多く見られます。
成果をどれだけ出したかで年収が決まるので、従業員が漫然と時間を過ごすのではなく、成果に結びつく仕事を自発的にしてくれることが会社側の狙いです。
年俸制の場合、年俸を12で割った額を毎月支払うケースが多いので、ボーナスが存在しないことが珍しくありません。
残業もみなし労働時間制で最初から組み込んでおけば、会社側は給与計算の煩雑さを避けることができるメリットもあります。
1-4. ボーナスが支払われる雇用形態
基本的にはボーナスが支払われる雇用形態は正社員のみです。
契約社員に対してボーナスを出す会社もないわけではありませんが、全体としては非常に少数しかありません。
また、支払われたとしても金額が正社員より少額であることがほとんどです。
そのためボーナス払いで住宅ローンを組んでいる人など、生活に直結するという人は、エントリーする前に支給条件を確認しておくことをおすすめします。
また、派遣社員やアルバイトとして働く人にボーナスが支給されることは、ほとんど無いと考えた方が無難です。
2019年に発表された政府統計によれば、正社員のボーナス支給額平均値と、正社員以外のボーナスの平均値には約100万円もの差があるとされています。
厳しい現実ではありますが、ボーナス支給を就職や転職の条件と考える人は事前に知っておいた方が良いでしょう。
2. ゲーム会社でボーナスが出る傾向・条件
この項目ではゲーム会社でボーナスがどのように扱われているかについて解説しましょう。
2-1. 企業としての体力が大きい
ボーナスは企業としての体力が大きいほど安定して支給されると言えます。
これは単純に「大きい企業なら出る」という意味ではありません。
確かに大きい会社ほど福利厚生もしっかりしていますし、社会規範を遵守する意識は高い傾向にありますから、所得が上がりやすいことは多いでしょう。
しかし、企業の体力とは、会社組織自体を支える健全性を意味しています。
例えば従業員が少なくても、株式上場していなくても、その規模に見合う十分な利益を上げていれば企業としての体力は強いと言えます。
そのような意味で、就職の候補にあげる会社としては規模や華やかさだけに目を向けず、利益率などにも着目することをおすすめします。
2-2. 開発したタイトルがヒットした
ゲーム業界ではヒットタイトルが出ると世界レベルで評価されますから、劇的に収益が上がるケースがあり、その点が業界自体の魅力にもなっています。
例えば2018年に韓国のゲーム会社で、今では有名な「PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS(PUBG)」を開発した主要メンバーに1~5億円ものボーナスが支給されたというニュースがありました。
この時、一般社員300名にもそれぞれに300万円程度の成果給が出たそうなので、支給総額はかなりのものだったでしょう。
ここまでのタイトルのヒットと高額支給はかなり珍しいものですが、日本でもヒットタイトルが出たときに特別賞与や決算賞与を払うゲーム会社は少なくありません。
そしてゲーム業界ではヒットタイトルを生み出せば一気に利益が上がる土壌がありますから、ある意味面白いゲームを作ることが高額ボーナスに繋がりやすいと言っても良いでしょう。
2-3. あなたが会社にとって手放せない人材となった
会社側、管理者側がボーナスの査定をする際は能力や実績を考慮します。
技能や功績が高い人は、もっと条件の良い会社に転職したり、独立起業したりすることも可能ですから、会社としては評価が高い人材に長く在籍してもらうための意思表示としてボーナス額を決める側面もあります。
ゲーム業界は他業種に比べると、雇われている側が終身雇用を求める意識が低く、転職や独立でキャリアアップを考える人が多い傾向があります。
雇用側もその点は理解していますから、会社にとってなくてはならない人材と認められれば、ボーナスや給料を上げて、転職を防ごうとすることは十分にあり得ます。
一方、年功序列を重視する業界では、実力がある社員がいても先輩社員より極端に待遇を上げることは難しいと考えるのが普通です。
その意味ではゲーム業界は他の業種よりも、実力が収入に結び付きやすいメリットがあると言っても良いでしょう。
3. ボーナスが出ない=経営が悪い?
ボーナスが出ない会社について、「経営状態が悪い」、または「経営陣が悪い」という印象を持つ方も多いでしょう。
しかし、このコラムの前半にも書いたように、ボーナスを支給することは法的に義務つけられているわけではありません。
また、年俸制を採用している会社もありますから、年間収入が業界の平均的なものであれば一概に悪いとも言えないでしょう。
もし、求人票にボーナスを年間に給与〇ヶ月分支払うと明記されているのに、相談もなくそれ以下の支給しかなければ、会社に対してボーナスを請求できるかもしれません。
とはいえ多くの企業は、ボーナス支給の条件として会社の業績によって支払われない例もある、といった趣旨の但し書きをしていることが多く、その場合はボーナスを請求することは困難です。
さらに、日本企業の3割程度はボーナスが支給されないというデータもあります。
このような点を考えれば、ボーナスは働く側にとって支給されるに越したことはないですが、なかなか望むようにはいかないこともある、と考えた方が妥当かもしれません。
4. まとめ
ゲーム業界への就職や転職を考えている人に向けて、ボーナスの意味や目的を解説し、ゲーム業界での傾向をまとめました。
ボーナスそのものにもいろいろな意味があるので、そもそもボーナスが設定されていなくても年俸自体が高ければ良いという人や、やはり夏・冬にボーナスが支給されることが励みになるという人もいるでしょう。
これから就職や転職を考える人は、月収に目が行きがちだと思いますが、ボーナスに対してどんな考えを持っている会社なのかという点で比較するのもおすすめです。
ぜひ候補にしている各社のボーナス支給状況や、年俸制との比較などもしてみてください。
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