転職後3ヶ月程度が経過すると、多くの人がストレス過多な状態になることが知られています。この現象について確かな知識がないと、「転職活動が失敗だった」という誤解に繋がり、苦労の末に入社した企業を辞めてしまうリスクもあります。
そこでこのコラムでは、転職直後にストレスがたまりやすい理由や対処方法を解説します。
目次
1. 「転職直後の3ヶ月はストレスが溜まりやすい」と言われているのはなぜ？
内定をもらって転職活動を終えると、うれしい気持ちもありますし、ホッとする人もいるでしょう。しかし、実際に新しい会社で働き始めると、慣れない仕事や新しい環境でプレッシャーがかかります。それでも転職から数日は緊張感が高く、新たな仕事やルール、人名などを覚えることに必死で、ストレスを感じるヒマすらありません。
それから1週間、2週間と時間が経過していくと、ストレスを実感できるようになります。さらに少しずつ仕事を覚えて、慣れも出てくるのが3ヶ月経った頃です。この時期になると、最初の緊張感が薄れたこともあって、疲労やストレスを感じる人が多いと言われています。また、周りは見えるようになったものの、転職先での実績はほとんどないので転職成功の実感をもちにくい時期でもあります。
すると「この転職は成功だったのだろうか？」といった疑問が芽生えることもあり、ストレスは転職3ヶ月のころにピークに達します。
とはいえ、この時期を超えると、新しい仕事に自信が持てるようになったり、親しい人ができたりして、ストレスは減少傾向になっていきます。そのため、転職後半年程度は我慢の時期と考えることをおすすめします。
2. ゲーム業界における転職直後のストレスの要因
この項目では、転職直後にストレスを感じやすい理由を解説します。
2-1. 仕事内容・就業環境
転職すると仕事の内容が大きく変わりますし、通勤経路や就業環境も変化します。
もちろん悪いことばかりではなく、「新しい会社は期待通りなので転職してよかった」と思う人もいるでしょう。しかし、「入社前に提示された条件と違う」、「転職によって叶えるつもりだったことが思ったほど叶えられない」と不満や疑問を感じる人も少なくありません。
それでも、前向きな努力によって状況を改善する人もいますし、慣れることで不満とは思わなくなる例もあります。法的に問題があるようなブラック企業だったり、激しいパワハラが横行したりする場合は早急に退職や再転職を考えた方がよいかもしれませんが、大きな問題がないのであれば、「この転職は失敗だった」と性急に結論付けない方がよいでしょう。
2-2. 転職先でのコミュニケーション
新しい人間関係やコミュニケーションの難しさもストレスになりがちです。特に転職前の職場で人間関係に問題があったケースでは、新たなコミュニケーションに後ろ向きになることもあるでしょう。
その場合、新たな職場で友人を作るのが難しかったり、「コミュニケーションを望んでいない」と周囲から判断されて新しい人間関係の構築が遅れたりし勝ちです。
2-3. 社風・制度
社風や制度は会社ごとに異なるので、「転職先の習慣や雰囲気になじめない」と思う人も多いです。たとえば、同僚や上司とは距離を置いて付き合いたいと思う人が、飲み会や食事会が頻繁に行われるような会社に入ったらストレスがたまるのは必至です。
また、その会社だけの不文律を当然のように押し付けられたりすると、いやな気持になることもあるでしょう。
2-4. 必要とされるスキル
転職先で求められるスキルがハイレベルすぎる場合や、逆に周囲のスキルが低すぎると感じる場合もストレスを生じがちです。
自分のスキルが低く、追いつくのが大変と思う場合、初期にはきつい日々が続くでしょうが、努力によって克服できるレベルなら、むしろ前向きに取り組むことで周囲からの評価が上がるかもしれません。
一方、新たに入った会社で全体的にスキルが低いと感じる場合、自分のスキルを周囲に広めていくことで立ち位置を確保するきっかけを作ることができます。ただし自分のスキルが高いことで高飛車になると多くの人に嫌われる可能性もあります。そのため教える立場であっても周囲へのリスペクトは忘れないようにしましょう。
2-5. ライフスタイルの変化
転職すると出社時間や帰宅時間、通勤経路などが変わります。生活環境の改善を転職軸にした人なら転職前よりライフスタイルはプラスになっているでしょうが、仕事の内容や収入を優先した転職の場合、生活環境はマイナスになっているかもしれません。
ライフスタイル上マイナスな面があっても、収入向上ややりがいの獲得などでプラスが大きければ、転職自体は成功と言えるでしょう。とはいえ、生活環境の変化はずっと続くので、ストレスが蓄積していくことは考えられます。
3. 転職後のストレス解消のポイント
転職すれば生活環境や仕事の内容などで様々な変化が起こりますから、ストレスが全くないというケースはほとんどないでしょう。仮に転職で得るものが大きかったとしても、ストレスで心身を病むようでは本末転倒です。ここでは、転職後のストレスを解消するためのポイントを解説していきます。
3-1. 今だけのストレスと割り切って我慢する
当コラムの「1. 「転職直後の3ヶ月はストレスが溜まりやすい」と言われているのはなぜ？」の項目で解説したように、転職から3ヶ月くらいの時期にはストレスがピークになりやすいと言われています。しかし半年を過ぎるころには仕事への慣れや人間関係が新たに形成されていくことなどで転職直後のストレスは減衰していく例が多いです。
この点を踏まえて、転職直後のストレスは誰にでもあるもの、と割り切る考え方もあります。「時間の経過や、前向きに仕事に励むことがストレス解消の早道」と思って取り組むのも良いでしょう。
ただしこれは「過剰なストレスがあってもひたすら耐えるべき」という提案ではありません。過剰なストレスは心身の健康を損ねる要因となりますから、ストレスの度合いや自身のストレス耐性を踏まえて、積極的に休養を取ることや必要に応じて医療機関を頼ることも重要です。
3-2. 新しい環境で新しい人と仲良くなる
転職すると全く知らない人の中で新たに人間関係を構築していかなければなりません。そのため、困ったことを相談したり、愚痴を言ったりする相手もいない状態からのスタートになりがちです。
一人で悩む状態が続くことは好ましくありませんし、人と話すことでストレスが軽減される ことは広く知られています。これを踏まえて、一人でもいいのでできるだけ積極的に新しい職場の中で話せる人を探し、できるだけ仲良くなりましょう。
職場の中に一人でも親しい人がいれば、有効な情報を得やすくなりますし、困ったときに助けてもらえる可能性も上がります。
3-3. 短期間で達成できる目標をいくつもたてる
業務や職場に関連する短期間で達成しやすい目標を複数立てて、コツコツ達成していくのもおすすめです。小さいことでも何かを成し遂げれば、プラスの気持ちが得られるからです。
また小さいことでも複数あれば、自己肯定感をあげる材料になるでしょう。さらに目標を職場内のことに設定していれば、目標をクリアするごとに職場や仕事に慣れていくことになりますから、転職初期にありがちなストレスの要因自体を解消する効果が期待できます。
ただし、実現が困難な目標を立てるとそれ自体がストレスになるので、長い期間や膨大な努力を要する大きい目標はこの取り組みには向きません。
設定する目標は、たとえば「○○さんに話しかける」、「今60分かかっている作業を〇分でできるようにする」など、実現可能なものにするのがポイントです。
3-4. 一日のルーティンを一時的に簡易化する
転職直後は新たな仕事を覚えることに力を使いますから、通常とは異なる疲労を感じがちです。これを踏まえて、家事などのルーティンを一時的に軽くするのもストレス軽減に役立ちます。たとえば掃除や片付け、調理などの手間を、生活が荒れない程度に少しずつ減らして、30分でもゆっくりできる時間を作ると心身が休まります。
できた時間は睡眠に充てても良いですし、湯船に浸かってリラックスできる時間を増やす、ストレッチやヨガをするなど、心身にプラスになることに使うのもよいでしょう。
3-5. 自分に合ったストレス解消方法を実践する
ストレス解消の方法は十分な睡眠や適度な運動、映画や音楽鑑賞など様々に存在しますから、ぜひ自分にあったストレス解消法を日常に取り入れてみてください。
前から食べたかったスイーツを試してみたり、コーヒーや紅茶など嗜好品を取り入れるのも良いですが、飲食やお金を使う行為は、過剰になると健康や生活を損ねるので、軽めに取り入れる程度を心がけましょう。
また、飲酒やギャンブルなど依存性がある行為はストレス解消には向きませんのでご注意ください。
3-6. 転職理由を今一度思い出す
転職活動を始めた時の気持ちに立ち返ってみるのも、おすすめしたい方法のひとつです。転職を決意するということは、前の職場で何らかの不満やトラブルがあったり、収入や仕事の内容を良くしたいという前向きの気持ちがあったりしたのではないかと思います。
たとえばパワハラやブラックな職場などマイナスの回避が転職軸だったのであれば、転職によって状況がプラスになっていることを再認識することをおすすめします。
一方で、キャリアアップやスキルアップなど何らかの目標があって転職したのであれば、おそらくその目標はまだ継続しているはずです。挑戦する心をもつと脳が刺激を受けてドーパミンという脳内物質が分泌され、ストレス解消作用がありますから、転職に向かったチャレンジングな気持ちを取り戻すこともおすすめします。
4. まとめ
転職直後はストレスがたまりやすく、転職から3ヶ月程度の時期がピークになりがちです。ただしそのストレスは時間の経過とともに減っていくので、その傾向を知っておくとストレスへの対処がしやすくなります。
また、当コラムではストレスを解消する方法も複数紹介していますので、ストレスがたまって心身のバランスを崩さないように、前向きに解消を試みることをおすすめします。
ゲーム業界に特化した「G-JOBエージェント」は、転職希望者のスキルや希望、企業側の要求を踏まえてマッチングを行うので、スキルや要望のミスマッチによる不幸な転職を避けたい人におすすめです。
また、G-JOBエージェントを利用することで転職をスムーズに進めることができるので、転職活動自体のストレスが軽減できます。そのためフレッシュな気持ちで転職先に出勤したいと思う人は、ぜひチェックしてみてください。
ゲーム業界経験者が転職するなら
GAME CREATORSを運営しているリンクトブレインでは、ゲーム業界に特化した転職エージェントサービスを提供しています。
ゲーム業界に精通したコンサルタントが、非公開求人を含む3,400件以上の求人の中から、あなたの希望や適正にあった最適な求人をご紹介します。
あなたの転職活動を成功に導くためにサポートいたしますのでお気軽に登録してください！
GAME CREATORSのトップへ