「MOD」と「チート」の違いとは?安全に遊ぶための基礎知識とリスク回避


 
ゲームに関する情報に触れる中で、「MOD」と「チート」という言葉に触れることがあると思います。このふたつの言葉には共通点と異なる点があることをご存じでしょうか?
 
このコラムでは、「MOD」と「チート」のそれぞれの意味や違いを紹介し、MODを公認しているタイトルを楽しむためのポイントも解説します。
 

1. 「MOD」と「チート」の概要

「MOD」と「チート」という言葉は、どちらもゲームのデータや動作に手を加える行為を指します。しかし、その発祥や目的、ゲーム業界における扱われ方はまったく異なります。
 
MODはゲーム会社から公認されることがある一方、チートは多くのオンラインゲームや対戦要素のあるタイトルで不正行為として取り締まりの対象となっています。
 
以下ではまず、それぞれの定義を明らかにしたうえで、両者の境界を明確にします。
 

1-1. MODとは

MODとは「Modification(修正、変形の意)」の略称であり、ゲームのコードやアセットを意図的に変更することを指します。その方向性や程度はさまざまですが、キャラクターやアイテムのビジュアル変更や機能の追加・修正、コンテンツの追加なども含みます。
 
現代的なMOD文化の起源は、1993年、『DOOM』というゲームであるとされています。このゲームでは開発側が意図して改造しやすいゲームを生み出し、ユーザーが変更を加えることを容認しました。これによってMOD文化が形成されたのです。
 
さらに、1998年の『Half-Life』ではMOD開発が可能なゲームエンジンが、2011年には『The Elder Scrolls V: Skyrim』でMOD開発ツールが公開され、世界中でMODが作られていきます。また、MODを自由に使ってゲーム内で新たなコンテンツを作る環境を提供した『マインクラフト』が世界的にヒットしたこともMODの一般化に貢献しています。
 
MODは特定のゲームに対して、「もしこんなアイデアを盛り込んだらどうだろう?」、「このキャラクターを自分なりに変えてみたい」といった発想で作られることが少なくありません。そのため、マンガやアニメに対して作られる二次創作のようなものと受け取っている人もいます。
 

1-2. チートとは

一方のチートは、「Cheat(詐欺、ずる賢い行為)」という言葉が示す通り、システムの脆弱性をついて自分に有利な状況を作る行為を指します。技術的にはゲームのプロセスに不正なファイルを挿入してゲームに内部から影響を与える手法や、外部からメモリを読み書きする手法のほか、数多くの手段がありますがいずれも運営元が禁じる行為です。
 
分類としては、壁などを透過して他のプレイヤーを視認するウォールハックや、エイムや射撃を自動化して優位に立つエイムボット、トリガーボット、ゲーム内キャラクターの高速移動を可能にするスピードハックなどが有名です。また、弾薬や体力が無限に供給されるチートや、本来のステップを無視して急激にレベル上げできるチートなどもあります。
 

2. MODとチートの違いと考え方

前の項目で解説した通り、MODとチートはゲームプログラムに介入する点で共通していますが、使用目的と使用されるシーンが明確に異なります。
 
以下でそのふたつの視点から両者の違いを解説します。
 

2-1. 利用目的による違い

MODの主目的は、プレイヤーが個人の範囲でゲームの快適性を上げたり、遊びの幅を拡張したりすることにあります。
 
たとえば、高解像度テクスチャを導入して最新のグラフィックボードの性能をフルに引き出したり、複雑な操作を扱いやすくしたりするものなどがMODの良い例です。これらはすべて「ゲームをより良くしたい」、「ゲームをもっと楽しみたい」という情熱から生まれます。
 
これに対してチートの目的は、常に「自分だけが得をしたい」、「ルールや公平性を無視してでも勝ちたい」といった個人の欲求の実現にあります。たとえば対人戦でのオートエイム(自動照準)や壁透過(ウォールハック)は、スキルを磨くなどの努力を避けて自分だけが快感を獲得し、他者を不快にする非常に問題のある行為です。
 
また、ゲームの公平性を壊す上に被害に遭った人はゲームから離れてしまう可能性もあります。それによってゲーム会社は得られたであろう利益を失うことになりますから、ゲーム市場や運営に悪影響を与えます。
 

2-2. 利用シーンによる違い

利用されるシーンでも、MODとチートの違いは顕著に現れます。
 
オフライン状態でのMOD使用は、あくまで個人の範囲で完結するものが多く、公序良俗に反するような改変をSNSに上げたりしない限り、他者に害を加えません。仮にセーブデータの破損などが起きてもそのリスクもすべて本人が負うため、自己責任であることが前提です。これを踏まえて、シングルプレイが前提のタイトルでは、MOD制作を許容する場合が多いですし、奨励するMODツールを公開している例もあります。
 
一方、オンライン環境下で勝敗を争うような場面でチート行為が行われる場合、話が全く異なります。ここまでも繰り返し説明した通り、チート行為は参加者全員の公平性を侵害することを意味します。
 
特定のプレイヤーだけが開発者が想定した以上のスキルを持てば、公平性が失われ、普通にプレイしているユーザーの離脱を招きます。また、運営側はチートを放置できないので、リソースを割いて取り締まりや処罰をおこなうことになります。
 
このためチート行為はサービスの過疎化に繋がりますし、ゲーム業界の収益悪化に直結する行為です。
 

3. グレーゾーン?アウト?MODとチートの差

この項目では、MODとチートの差をゲームメーカーの見解や公式性、規約や規制などの観点から確認します。
 

3-1. ゲームメーカーの見解例

日本の大手パブリッシャーであるカプコンは、MODについて以下のような見解を述べています。
 
・MODは機能追加や変更ができることから人気があり、その多くはゲームにプラスの影響を与えている
・ただし、公式にサポートされていないMODはチートツールとの区別ができないため規制対象となる
・公序良俗に反するMODも多く、一般の人から見て公式が実装したものと誤解されるリスクもあり、タイトルや企業のブランディング上マイナスになり得る
・フリーズやクラッシュなどの原因となり、サポート業務に膨大な負荷が生じる
 
上記の点から、カプコンとしては「非公式のMODはチートと変わらない」という見解です。要約すると、一般論としてMODのメリットがあることは認めるが、公式のMOD以外はカプコンとしては容認しない、ということになります。
 
参考:https://www.youtube.com/watch?v=CT5bwwvDv00
 

3-2. 公式が認める「公式MOD文化」について

一方で、MODがあることを前提としてゲームを展開しているケースも少なからず存在します。その中でも『マインクラフト』は、MODなしには現在の繁栄はなかったと言っても過言ではありません。
 
『マインクラフト』は利用規約において、商業的な利用に一定のルールが設けられていたり嫌がらせ目的のものは禁止したりしていますが、基本的にMOD制作と配布自体は広く認められています。これにより、『マインクラフト』内には多数の新しいコンテンツが登場し、制作者とユーザーの両方を楽しませています。
 
また、Bethesda Game Studiosが運営している『The Elder Scrolls V: Skyrim』も、公式にMOD管理ツールを提供しています。さらに公式サイトで「おすすめMOD」、「MOD人気ランキング」などを公開するなど、利用の拡大にも前向きです。
 

3-3. 利用規約・規制・危険性

ゲームには基本的に利用規約(EULA)があり、多くの場合許可のないシステム改変を禁じています。そのためMODの認定をしていないタイトルの場合や、公認したMODツール以外のMODを使った場合、利用規約違反でペナルティを受ける可能性があります。
 
ペナルティの程度はゲームに与えた影響などで異なるので一概には言えませんが、警告的なものから短時間のログイン禁止、長時間のログイン禁止などがあり、もっとも重い場合アカウントの凍結や削除もあり得ます。
 
ちなみに、チート行為はあらゆるゲームが規約で禁じていますし、ペナルティも永久的アカウント停止など重い扱いをされることが多いです。さらに悪質な場合は刑事事件になったり損害賠償を求められたりすることもあるので、チート行為は絶対にやめましょう。
 
また仮に規約で改変を禁じていなくても、著作権侵害(複製権・翻案権)を根拠に訴えられた場合、敗訴となる可能性もあります。
 
「チートはともかく、MODならそんなに厳しくしなくても良いのでは?」と思う人もいるかもしれませんが、十分な検証を経ていないMODは動作上のトラブルを起こすこともあるため、ゲーム会社としては歓迎しない、というスタンスも見られます。
 

4. MODを正しく楽しむためのポイント

MODを正しく楽しむためにはいくつかのポイントがあります。
 
まず、プレイするタイトルがMODを認めているかどうかをチェックすることが重要です。MODに対するスタンスはゲーム会社やタイトルごとに異なるので、アカウント停止などのペナルティを受けないためにもMODを導入する前に規約に目を通しておきましょう。
 
また、MODを許可している場合も公認のものだけであることは多いので、その点にもご注意ください。オンライン要素があるタイトルの場合、MODを使うのであればオフライン環境にて、一人だけで楽しむことを基本としましょう。
 
さらに、MODのダウンロードは信頼できるサイトから行うことも重要です。MODによってトラブルが起きれば、ゲームを楽しめなくなる可能性もあるので、管理元が不明瞭なサイトからのダウンロードは避けましょう。
 

5. まとめ

MODはゲームの一部を改変する点ではチートと共通しています。しかし、利己的な目的で利用されるチートに対して、MODはゲームを楽しくする側面があることで、容認または歓迎する空気があります。
 
MODは1990年代から存在しており、PCゲーム界隈では文化として確立されていますし、『マインクラフト』のようにMODを広く受け入れることで人気を獲得したゲームもあり、開発上の戦略的要素と位置付けることも可能です。
 
ただし、「不許可のMODはチートと変わりない」とするゲーム会社もあるため、ゲーム業界の全域で容認されているわけではありません。これはMODが動作異常の原因になるケースがあることや、公序良俗に反するMODも多数存在することに起因しています。
 
これらを踏まえて、MODの導入に当たっては、タイトルごとに利用規約を確認すること、信頼できるサイトからダウンロードすること、公序良俗に反する使用をしないことなどに注意しながら、楽しく利用することをおすすめします。
 

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