ゲームで使う「スタック」とは?意味・起こる理由・対処法をわかりやすく解説


 
ゲームをプレイしている最中、あるいはゲーム配信や記事などで「スタック」という言葉に触れる機会は多いでしょう。しかし、この言葉は文脈によって「アイテムやバフ・デバフ効果の蓄積」を指す場合と、「キャラクターの移動不能状態」を指す場合があります。
 
当コラムではまずこれら2つの意味を整理し、特に行動不能状態を指すスタックについて、発生する原因やユーザー側の対処法、さらにゲーム開発会社側の対応フローなどを詳しく解説します。
 
このコラムを読むことで、ゲームにおけるスタックという言葉への理解や対応が深まります。
 

1. ゲームシーンで使われる「スタック」の意味

日本語では「スタック」とカタカナで書きますが、これに該当する英単語は「stack」と「stuck」があります。どちらもゲームプレイ中に使われる言葉なので、以下の項目でそれぞれについて解説します。
 

1-1. ①効果やアイテムが積み重なること

「stack」という英単語には、「積み重ね」、「たくさん」といった意味があります。ゲームにおいては、効果やアイテムが積み重なる場合に使用されることが一般的です。
 
たとえばRPGにおいて、攻撃力や防御力を上昇させる「バフ」を重ね掛けして、効果を高めたり効果時間を長くしたりするとき、「バフをスタックさせる」と表現します。また、攻撃力や防御力の低下、スキルが使えなくなるなどマイナスの効果を持つデバフを重ねる場合も同様です。
 
バフやデバフをスタックさせることは、自身や味方を有利にし、敵に対して勝利しやすくすることに役立ちます。RPG以外のジャンルでも、「バフをスタックさせてハイスコアを狙う」といった使い方をする場合もあります。
 
「積み重ね」の意味から、アイテムや素材を複数所持する際にもスタックという言葉を使うことがあります。たとえばアイテム収納枠が10ある場合でも、8個の回復薬と2個の強化剤しか持てない、というわけではなく、「1枠に同じ素材やアイテムは10個までスタックできる」という仕様で、8個の回復薬で1枠、2個の強化剤で1枠、といった使い方ができます。
 
上記の場合、1枠目にはあと2個回復薬がスタックできますし、2枠目には8個の強化剤がスタック可能、そして残り8枠はまだ空き状態です。
 
この機能があれば、必要な素材やアイテムを多数所持できるので、ゲームの進行をスムーズにするメリットがあります。
 

1-2. ②キャラクターが引っかかって動けなくなること

「stuck」という英単語には「動けない」という意味があります。
 
ゲーム内においては、キャラクターが地形やオブジェクトに挟まったときや味方キャラクターと同じ位置にいるときなどに、操作入力をしてもその場から移動できなくなる状態を指します。これは「ハマる」とも呼ばれる現象で、プレイヤーにとってはゲーム続行が困難になることもあります。
 
この事態が発生するのは、たとえば壁の隙間、岩場の段差、あるいは味方キャラクターやNPCと接触したときなどです。
 
この状態に陥ると、通常の歩行やジャンプを試みても脱出できません。そのため勝利に貢献できないだけでなく、敵の攻撃を受けやすいなどデメリットしかありません。
 

2. ゲームでスタックが起こる理由

スタック(移動不能)が発生する背景には、ゲームシステム上不可欠な物理演算や衝突判定(当たり判定、コリジョン判定)が関係しています。
 
衝突判定は、攻撃が命中したかどうかを検出する機能として話題になりがちですが、壁にぶつかったりアイテムを拾ったりする際の制御にも重要です。特に広大なマップを自由に歩き回れるようなゲームでは、無数のオブジェクトに対して当たり判定が設定されています。
 
マップ上のオブジェクトはすべて衝突判定の対象となりますが、そこにはどうしてもすき間が生じることがあります。そしてそのすき間にキャラクターがめり込むと、動作不能のスタックが発生するのです。
 
本来壁などにキャラクターが接触した場合、それ以上進めない、押し戻される、といった挙動が適切です。しかしマップ上に多数のオブジェクトがある場合などには、「キャラクターが何かに挟まれている」と誤判断し、脱出方向を見失うことがあります。
 
上記の問題は、壁だけでなくキャラクター同士でも発生します。そのため、動作不能になるスタックはシステム上の予期せぬ問題であり、プレイヤーとしては脱出しがたいこともあるトラブルなのです。
 

3. スタックが発生したときの対応

もしプレイ中にキャラクターが動けなくなった場合、焦って強制終了する前に試すべき手順がいくつか存在します。状況を悪化させないためにも、段階を踏んだ対応が求められます。
 

3-1. まずはゲーム内で抜け出せるか確認する

ゲームの中には、スタック状態を解消する手段が用意されている場合があります。たとえば「スタックから抜け出す」などがメニュー画面にあるか、事前に確認しておくと実際にスタックしたとき慌てる必要がありません。
 
また、特定の動作でスタックから抜け出せることもあります。取るべき動作はタイトルによって違うので、この点も事前にタイトルごとのQ&Aやほかのユーザーの情報などを確認しておくことをおすすめします。
 
リスポーンがあるタイトルなら、一旦リスポーンする手もあります。この場合、復活する地点が離れていることもあるので注意が必要です。キルされて復活できるゲームであれば、仲間に頼んでキルしてもらう手もあります。
 

3-2. 改善しない場合は再接続・再起動を検討する

ゲームシステム的に用意された方法でスタックを解決できないときは、オンラインゲームであればリログ(一旦ログアウトしてログインしなおすこと)することで解消できる場合が多いです。そのため、画面上の操作で状態が好転しないときは、リログを試してみてください。
 
オフラインタイトルの場合も考え方は同様で、画面内の操作で対応不可能な場合、再起動してみるのはひとつの方法です。ゲームアプリそのものを完全に終了させ、本体を再起動することでメモリ上のキャッシュがクリアされ、挙動が正常化することが期待できます。
 

3-3. 再発防止のために情報を残し必要に応じて運営に報告する

オンラインタイトルの場合、スタックによる動作不能が起こったことをゲーム会社の運営に連絡することをおすすめします。
 
オンラインタイトルは定期的にメンテナンスを行うので、報告することで問題が解消される可能性があるからです。自分自身は二度と同じトラブルに遭わないかもしれませんが、問題解消はそのゲームのコミュニティ繁栄に貢献します。
 
報告する際は、マップ上のどの場所で、どのような状況で問題が起こったかを説明しましょう。その際、使用していたキャラクターや装備、実施した対応策なども伝えた方が解決に役立ちます。
 
一方でオフラインタイトルの場合も、ゲームのクオリティアップのために運営に報告することを推奨します。オフラインタイトルの場合、オンラインタイトルのように決まった曜日にメンテナンスが行われるわけではありませんが、問題が修正されてパッチ配信が行われることもあるからです。
 
また、オンラインでもオフラインでも、問題解消が確認されるまではスタックが発生したポイントに近づかないようにすることで、再度の行動不能を回避できます。
 

4. スタックが発生したときの対応【ゲーム会社側】

この項目では、オンラインタイトルあるいはオフラインであってもパッチ配信可能なタイトルを前提とする対応を解説します。
 
ユーザーからスタックに関連する不具合の報告を受けた場合、ゲーム会社はまず問題の確認から始める必要があります。また、技術的な解決ができたとしてもそれで満足することなく、ユーザーへの報告を含めたトータルケアまでしっかり行うことが重要です。
 
スタックによる行動不能の原因は、当コラムの「2. ゲームでスタックが起こる理由」の項で解説したように、衝突判定に関連することが多いですが、そもそも不具合ではなく仕様の範囲であることも考えられます。そのため確認作業においては、ユーザーの情報は丁寧に扱いつつ、先入観に惑わされないよう注意してください。
 
問題が確認されたあとは、エンジニアが中心となって解決に臨むことになるでしょう。運営型のオンラインタイトルであれば、定期メンテナンスの中で作業を行う必要があるので、限られた時間内で作業をする事前の準備が重要です。
 
技術的に問題がクリアされたあとは、どのような対応をしたのかをユーザーに報告するまでが一連の流れです。オフラインタイトルの場合、修正パッチの配布を行うこともあるでしょう。
 
特に、動作不能になって画面上のメニューで対応できないような状態が報告された場合、タイトルやゲーム会社への信頼に関わる事態と考えるべきです。そのタイトルからのユーザー離れや自社ブランドの失墜を防ぐために、迅速な対応と丁寧な報告が求められます。
 

5. まとめ

ゲームで「スタック」という言葉を使う場合、バフやデバフなどの効果が重なることを示す場合と、行動不能になるトラブルを指す場合があります。
 
バフやデバフなどの効果の重複は自身やチームを強化したり、敵を弱体化させたりできる便利な機能なので、方法や特性を知って勝利に役立てることができます。
 
一方、行動不能になるスタックはユーザーにとってもゲーム会社にとっても歓迎しないトラブルです。ゲーム中に動作不能になることは大きなストレスですし、勝敗に大きなマイナスとなります。そのため、スタックした場合の適切な対応を事前に確認しておくことをおすすめします。
 
また、ゲーム会社としてはタイトルや自社の信頼に関わる問題なので、スタックによる行動不能が報告された場合は迅速に問題確認や解消に努めましょう。さらに、丁寧な報告を行うことが、ユーザー離れの回避に役立ちます。
 

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