ゲームに最も重要なものとは、何でしょうか？
「操作性」「ゲームのシステム」「革新性」などさまざまな要素があり、ゲームを楽しむ人にとって大切にしている要素はさまざまなはず。
しかしその中でも、「没入感」をもっとも重視する人も多いのではないでしょうか。
良い作品には、必ず「没入感」が存在します。
そのようなゲームでは、主人公を操作しているゲームプレイヤーが、その世界に入り込み、感情をむき出しにしてプレイすることができます。
そして「没入感」を作る上で重要なのが、シナリオなのです。
今回は、そんなゲームプレイヤーの感情を引き込む「シナリオ」の世界のお話をしましょう。
目次
1.名作にはゲームシナリオが必要不可欠
あなたが思い浮かぶ「名作」と呼ばれるゲームを思い浮かべてください。
その多くの作品には必ず「良いシナリオ」が存在するのではないでしょうか。
昔のゲームは、単純な構造であったためシナリオはあまり重要視されていませんでした。
しかし、ゲームが進化し続けることで、シナリオは重要な要素へと変化しました。
革新的なゲームと呼ばれた「ファイナルファンタジー」「ドラゴンクエスト」「クロノトリガー」は代表的なもので、ゲームもさることながらシナリオが好きという方も多くいますよね。
ここ数年で発売されたゲームでも、「Division」「Detoroit:Become Human」「METAL GEAR SOLID」などは革新的な操作もさることながら、作品の世界観の作り込みが細かく行われたことで、世界的に注目される作品となりました。
このように、評価されるゲームには、操作性だけでなく「重厚感のあるシナリオがある」という特徴があります。
そのため、各ゲーム会社は革新的なシステムだけでなく、どのようなストーリーにしてプレイヤーに「没入感」を与えるべきかを真剣に考えているのです。
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2.ゲームシナリオはどのように作られているのか
有名なゲームのシナリオは、制作現場ではどのように作られているのでしょうか。
シナリオは早い段階で作られるものの、名作と呼ばれるゲームには、必ず良いクリエイターがいます。
コナミを世界的なメーカーに押し上げた作品の１つと呼ばれているに「METAL GEAR SOLIDシリーズ」は、小島秀夫氏が中心となって作られました。
彼は開発リーダーでありながら作品の根幹であるシナリオも担当しています。
また、ファイナルファンタジーでも同様に、開発責任者でもある坂口博信氏を中心にシナリオが作成されていきました。
良いゲームを１つ生み出すと、クリエイター自体が注目され、クリエイターやゲームシナリオでゲーム購入を決めるファンもいるほどです。
このような地位に作品を押し上げるためにも、シナリオはとても重要です。
最近では、ソーシャルゲームの登場でシナリオをより多く必要とする時代に突入しました。
そのため、ゲームシナリオを書く人は不足しているだけでなく、クオリティも求められるようになりました。
抜きん出た才能を持っているシナリオライターが登場すれば、ゲームをきっかけにさまざまな場面で活躍をすることが期待できます。
3.ゲームシナリオの制作に必要なこと
ゲームシナリオ制作に必要なことを探るために、過去の作品を研究するとその良い点が見えてきます。
3.1メタルギアソリッドシリーズ
メタルギアソリッドシリーズは、プレイをすると映画のような構成で物語が進んでいくゲームです。
メタルギアソリッドは決して明るい話ではなく、１つの作品に哲学的なテーマが入っています。
メタルギアのすごいところは、１つの作品をプレイすると色々な作品をプレイして、「メタルギアの世界を知りたい」と思うところです。
メタルギアでは、本物の史実とリンクする箇所があり「本当に起きているかもしれない」という細かい設定がシナリオに織り交ぜられ私たちプレイヤーを熱中させます。
シナリオを制作する上で、「細かい設定」は必要不可欠であると言えます。
3.2 Detoroit:Become Human
Detoroit:Become Humanは、アンドロイドの主人公達をプレイするゲームです。
近未来のデトロイトを舞台にプレイをし、分岐によるシナリオが変化していくことが特徴です。
Detoroit:Become Humanでも、やはり世界観の細かな作り込みにこだわり「没入感」をプレイヤーに与える構成になっています。
それだけではありません。
ストーリーを多様化させることで、この選択をもし変えていたらミライはどうなっていたかを確かめることができ、まさに人間が神様のような視点で遊ぶこともできます。
この分岐は、ドラゴンクエスト天空の花嫁で「ビアンカ」「フローラ」どちらを取るべきかというゲーマーにとって永遠のテーマと重なる話ではないでしょうか。
3.3.絶望と希望の絶妙なバランス
良い作品には、「絶望」から「希望」にするために主人公を操作するという作品が多く存在します。
ファイナルファンタジーⅩでは、絶望した世界に主人公が訪れたことで、希望を人々に抱かせるように変化させていくという構成が特徴的でした。
このように、良いストーリーには必ず「絶望」と「希望」が存在し、どのようにその気持ちを大きく変化させていくかということもストーリーとして関係します。
細かい設定、神様のような視点（遊び心）、プレイヤーをその気にさせる世界作りがゲームシナリオを作る上でとても重要です。
これらの要素は、ゲームシナリオに限ったことではなく、良い小説、アニメ、映画にもこれらの要素は必要不可欠になります。
そのため、ゲームシナリオを制作する人は、物語を作ることが好きであれば誰にでも可能であると言っても良いでしょう。
4.シナリオライターになるために必要なこと
良い作品を書き上げるシナリオライターのために必要なこととは、何でしょうか。
さまざまな要素が必要ですが、特に必要なものが次の３つです。
4.1ストイックさ
様々なゲームが登場し、シナリオを書くライターの需要も高まっています。
このような状況では、質より量を求められることもあります。
しかし、量を求められても質を追求するようなストイックさが良いゲームには必要です。
シナリオを妥協するのではなく、誇りを持ってストイックに作りあげることも必要であると言えるでしょう。
4.2.既成概念をぶち壊す覚悟
ゲームを作る上で重要なことは、既成概念を壊すことです。
メタルギアシリーズの小島秀夫氏は、インタビューでこのようなことを述べています。
“「ゲームとはこうだ」「メディアはこうすべきだ」「プラットフォームはここにすべきだ」と思うと、クリエイターは先に進めない。新しいものを作れない。”*1
そのため、既成概念を持っている人よりも、既成概念の枠を超えてゲームのシナリオ作りを考えられる人がこの先歓迎されます。
ゲームシナリオの良いところは、「誰でも参入することができるところ」です。
熱意があるのであればぜひ、アツイやる気をぶつけてみてはいかがでしょう。
5.まとめ
良いゲームシナリオを作ることができれば、ゲームシナリオ以外にもさまざまな仕事の幅が増え、結果的に自分のキャリアを充実したものへと変化させることができます。
それだけではありません。
ゲームのシナリオが重厚なものになれば、ゲーム自体が評価され、「ゲームの時代は終わった」ということを感じさせることがなく、「ゲームのシナリオが映画化しやすい」といった評価に変わることもあります。
実際、ゲームを原作として映画化された作品もあり、「バイオハザード」「トゥームレイダー」「ヒットマン」が挙げられます。
つまり良いシナリオをたくさん生み出すことが、ゲーム業界の流れを大きく変えることができるのです。
ぜひ熱意のある方は、ゲームシナリオの門を叩いてみてはいかがでしょう。
資格がなくても、ゲームへの情熱があればできるゲームシナリオライターを目指してみるのはいかがでしょう。
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*1
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