ゲーム会社に受かるのに有利な大学・学部はある?
ゲーム業界に就職したい人の中には、大学や学科をどう選ぶべきかと迷っている人も多いと思います。ゲーム業界では大学の偏差値や人間的スキルが重視されることが多く、学科は絶対的要素ではありません。しかし、ゲーム開発に役立つ知識やスキルを身に付けておくことは、やはり就職に有利なことは間違いありません。そこでこのコラムでは、どんな大学や学科がゲーム会社に就職するために有利なのかを解説していきます。
また、ゲーム会社を目指す人の進学に関して参考になる記事があるので併せて読んでみてください。
「ゲーム開発を学ぶには専門学校と大学、どちらが有利?就職後の流れも併せて解説」
目次
ゲーム会社に就職するのに有利な大学は特にない
最初に結論を書いてしまうと、ゲーム業界全般に対して、「この大学に行けば有利」と言い切ることはできません。会社ごとに採用の傾向は違いますし、採用条件や人数は社会情勢やその会社の景気によっても異なるからです。
ここからはある程度の傾向を書きますが、あくまでも一般論であることをご理解ください。
大手企業では偏差値やブランドを見る傾向にある
中小企業は即戦力性を重視する傾向がありますが、大手ゲーム会社は比較的偏差値やブランドを意識する傾向があります。
偏差値を気にするのは、課題に対して結果を出せる人材であることの証明になるという考えがあるからでしょう。ゲーム製作では、トレンドの取り込み方や独創性など世界観の構築を必要とされる側面と、技術的困難を乗り越えなければならない細部に着目する側面があります。偏差値を見るのは、前述したように現在ある課題を克服する力を期待してのことです。
一方、大学のブランド力を見るのは、潜在的人脈があることへの期待です。企業は入社時点にその人が持っている人脈にも着目しますが、新しいテクノロジーやトレンドを生み出す可能性が高い大学にも注意を払っています。仮に雇った人が欲しい人脈に直接つながっていなくても、同じ大学出身なら何らかのコネクションを持てる期待があります。大手企業はこのような点を踏まえて、戦略的にブランド力がある大学出身者を好むようです。
ゲーム会社に就職を希望する際に学歴がどの程度影響するかについて詳しく書いた記事があるので、興味がある方はご参照ください。
→「ぶっちゃけ、ゲーム業界への就職・転職に学歴は必要?」
大学卒と専門学校卒では期待される部分が違う
ゲーム業界に入ることを第一に考えるのであれば、ゲーム開発に特化した授業を行う専門学校に行く方法もあります。必ずゲーム会社に入れるとまでは言えませんが、業界内の就職率の高さをアピールしている専門学校もありますから、選択肢の一つと考えることはできるでしょう。
ただし、世の中として大学卒と専門学校卒に対して期待する部分が違うことがあるのは頭に入れておいた方が良いでしょう。専門学校卒業者に対しては即戦力であることを求める傾向が強いですが、大学卒であれば人脈や将来性を求める傾向はゲーム会社に限らず社会一般に見られます。
とはいえ、有名クリエイターとして知られている人の中にも、知名度が低い大学出身者や専門学校卒の人はいますから、どこに入るかですべてが決まるということでもありません。このような点を踏まえれば、社会的な状況をしっかり知ったうえで、自分自身が納得して進路を決めることが最も大事と言えるでしょう。
ゲーム会社に入る際に大学卒と専門学校卒でどのような違いがあるかを詳しく書いた記事があるので、進路で迷っている人はぜひ参考にしてください。
→「ゲーム開発を学ぶには専門学校と大学、どちらが有利?就職後の流れも併せて解説」
1. 「理系学部」はゲーム業界と親和性が高い傾向にある
一般的に、理系の学部はゲーム業界への就職に適しているものが多いですが、もちろん理系なら何でも良いわけではありません。そこでこの項目では、ゲーム会社に入りやすい理系の学科をまとめましょう。
1-1. 情報科学・情報工学科
情報科学や情報工学はコンピュータ関連、通信、ネットワークに関する知識などを身に付けることができます。そのため、ゲーム会社ではプログラマー、エンジニアなどの分野で活躍できる人材として優位性があるでしょう。情報理論などの知識に加えて、プログラミングの演習などもしっかり学んでおくことをおすすめします。
★情報工学科を設けている学校例:東京国際工科専門職大学
1-2. 数学・応用数学科
数学系の学科は、名称から難しい計算式ばかり扱っているようなイメージがあるかもしれません。しかし、情報関連やIT、コンピュータ関連の内容も扱っていて、論理的思考を身に付けることもできるので、ゲーム会社への就職に向いています。
★ゲーム数学にまつわる学校例:デジタルハリウッド大学
1-3. 電気工学科
電気工学を学べば電気的ハードウェアを扱う基礎が身につくので、ゲーム機を作る会社への就職に有利になることが期待できます。また、情報系の講義も含まれていることが多いですから、ゲーム会社のエンジニア系の職種も目指せるでしょう。
★電気工学科を設けている学校例:日本工学院北海道
2. 「専門学校」は特化しているので即戦力として採用される
大学ではなくゲーム自体を扱う専門学校や、情報系の専門学校に行くのもゲーム会社への就職に有利です。専門学校を出た人は即戦力として歓迎してくれる傾向があります。ただし、直接的な作業スキルより総合力を求める大手ゲーム会社を目指す場合は不利になる可能性もあるので、卒業生の就職実績などもしっかり見てから進学を考えましょう。
2-1. ゲームクリエイター系学科(プログラミング、制作)
「ゲーム」と名がつく学科なら、学校でゲーム作りのノウハウを身に付けることができますから、ゲーム会社にとっては即戦力として迎えられることが期待できます。また、ゲーム会社への就職を目指す人が周囲にたくさんいるので、同じ目標に向かって励む仲間も得やすいでしょう。
★ゲームクリエイター科を設けている学校例:アールカレッジヨコハマ
2-2. 情報系学科(IT、テクノロジー)
情報系の専門学校では、コンピュータやプログラミング、IT系の知識やスキルを習得できるので、ゲーム会社のプログラマーやエンジニアを目指す人に向いています。
★情報系学科を設けている学校例:トライデントコンピュータ専門学校
3. 「文系学部」でもゲーム業界に転職できないわけではない
文系の学部や学科は一見ゲーム会社には縁が無いように思われるかもしれませんが、決してそんなことはありません。ゲーム会社と言ってもプログラマーやエンジニアだけで構成されているわけではないからです。ここでは文系の学部や学科でゲーム会社に優遇されそうな分野を紹介します。
また、文系出身者がゲーム会社に就職できるかという疑問に詳しく答えた記事もあるので、合わせて読んでみてください。
「文系だけどゲーム会社に就職したい!望まれるスキルとアピール方法も説明」
3-1. 法学部
ゲーム会社では特許や知的財産権(IP)などを扱うことは少なくありません。自社のキャラクターの権利を守ったり、自社が他社から訴えられたりすることが無いように、法務部などの部署を持っているゲーム会社もあります。そのため、法学を学んでゲーム会社への就職を目指すのも方法の一つです。
3-2. 経済学部
経済学を学んでいれば、ゲーム会社の営業や販促の部門、経営管理などの部署に入れる可能性があります。また資金調達などの財務を扱う部署を作っているゲーム会社もあり、経済学部出身者が歓迎される可能性は少なくありません。
3-3. 文学部
ゲームのジャンルにもよりますが、ストーリーを持つRPGなどを作るにはプログラマーやデザイナーだけでなくシナリオライターも必要です。そのため文学部でもシナリオを作成するスキルを磨いていれば、ゲーム会社への就職を目指すことはできるでしょう。
3-4. 外国語学部
最近は日本国内だけでなく、最初から海外を視野に入れて開発をしているゲーム会社も多数ありますから、外国語の専門的スキルを持つ人を求めるゲーム会社は多数あります。ローカライズの作業では日本語を外国語に書き換えるだけでなく、輸出先の文化を踏まえることも求められますから、留学経験なども有利に働くでしょう。また、海外へのマーケティングやセールスなどでも外国語が堪能な人は力を発揮できるでしょう。
4. まとめ
進学に当たって、どんな大学や学部に行くことがゲーム会社への就職に有利なのかという内容をまとめました。ここではさまざまな学部や学科の概要を書いていますが、履修する内容はそれぞれの大学で違う場合もあるので、カリキュラムは事前にしっかり見ておいてください。
また、これから進学するなら、ここ数年の就職先としてゲーム会社が実際に含まれているかも確認しておくと良いでしょう。しっかり情報を確認して、あこがれのゲーム会社に就職できるように備えてください。
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