米国で開催されるコンピュータゲームの見本市“E3”。海外において開催されるイベントでありながら、日本でも多くのゲーム会社が参加し、業界から注目を集めるイベントです。
本記事ではそんなE3の成り立ちや特徴、これまでに参加している主な企業についても解説していきます！
E3とは？
E3とは、Electronic Entertainment Expoの頭文字を取ったゲームイベントの名称です。アメリカロサンゼルスで開催している世界最大のコンピューターゲームイベントであり、毎年5月中旬から6月初めまでの数日間で開催されています。
アメリカの業界団体であるエンターテインメントソフトウェア協会(Entertainment Software Association)の主催でロサンゼルス・コンベンションセンターを会場に行われており、”見本市”という位置付けになるためゲーム業界関係者、ゲーム制作及び報道関係者に限られて開催されています。
E3の特徴
冒頭でも述べた様に、E3は世界最大のコンピューターゲーム見本市です。東京ゲームショウなどの一般ユーザーが参加可能なイベントではなく、市場にまだ出回っていない情報が多い事から業界関係者や報道機関のみに参加者が限られています。
E3は、年末商戦に向けた、各社の重要タイトルが初披露される場としても重要な役割を持っており、「ゼルダの伝説 時のオカリナ」、「キングダム ハーツIII」、「デビル メイ クライ5」などが過去に公開されています。またゲーム会社各社によるプレス発表も行われています。
E3の歴史
E3の前身として、アメリカではコンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)というイベントでゲームの展示会を行っていましたが、ゲームに特化したイベント開催の声が大きくなり、CESから分離独立。1995年に当時のInteractive Digital Software Association（ESAの前身）が協賛し第1回が開催されました。1995年当時は、日本ではセガによるセガサターンが発表、またゲーム機への参入を明らかにしていたソニー・コンピュータエンタテインメント（現ソニーインタラクティブエンタテインメント）の「プレイステーション」、任天堂の「スーパーファミコン」と様々なハードが登場しており、3社がE3にも出展する事でユーザーからの注目が高くなっていきました。
その後任天堂はE3において「ニンテンドー64」を発表、コナミが『メタルギアソリッド』を映像出展、セガは「ドリームキャスト」を発表するなど、E3はユーザーの間でも絶大な注目を集めていきます。
2007年と2008年には名称を「E3 Media and Business Summit」にしていましたが、ユーザーや業界からの注目度が落ちたことにより、2009年から元の名称に変更。世界のゲーム業界における市場や発表を知る事が出来るイベントとして、その地位を確固たるものとしています。
これまでの主な出展企業
任天堂株式会社
『ポケットモンスター』シリーズ、『ゼルダの伝説』シリーズ、『大乱闘スマッシュブラザーズ』シリーズなど、様々な人気ゲームを開発運営する任天堂株式会社。本社は京都にあります。
任天堂株式会社は、1996年からE3に参加しており、1996年にはニンテンドー64をプレイアブル出展しました。そこからゲームキューブやWiiUといったゲーム機の発表をし、2016年にはメタスコアでも高評価を受けている『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』を発表しています。
これまで任天堂株式会社は大型イベントである東京ゲームショウにもほとんど参加しておらず、情報発表に慎重な印象がありました。しかしE3については開催して間もなく参加を発表しており、2021年のE3オンライン開催時には、「Nintendo Direct | E3 2021」をネットで放送するなど積極的にイベントに参加しています。
スクウェア・エニックス
スクウェア・エニックスは、『ファイナルファンタジー』シリーズなどの人気タイトルを手掛ける大手ゲーム会社です。1997年のE3時には、当時のスクウェア社が『ファイナルファンタジーVII』を出展。2015年には『ファイナルファンタジーVII』のリメイクを発表し、2018年には人気タイトル『キングダム ハーツIII』の映像を公開しています。
2021年に開かれたオンラインのE3では「SQUARE ENIX PRESENTS SUMMER SHOWCASE」というE3新情報番組が開催。スクウェア・エニックスとプラチナゲームズが手掛ける『バビロンズフォール』、人気アドベンチャーシリーズ最新作『Life is Strange: True Colors』の続報、『Marvel’s Avengers』の今後のインゲームイベント情報などを公開しました。
カプコン
株式会社カプコンは、『バイオハザード』シリーズ、『モンスターハンター』シリーズ等を手掛ける日本のゲーム会社です。
E32016においては、『バイオハザード7 レジデント イービル』、2018においては『デビル メイ クライ5』を発表しました。
またオンラインにより開催されたE32021においては、同社の情報番組として「カプコン ライブ ショウケース at E3 2021」を発表。同社の大人気シリーズである『バイオハザード』、『モンスターハンター』におけるDLCや追加コンテンツ等を発表しました。
まとめ
業界関係者と報道関係者のみ参加できるE3ですが、新型ウイルス影響でオンラインでも参加が可能になりました。重要タイトルやゲーム機についての発表が行われるイベントのため、ニュースや企業ごとのプレスリリースをチェックし、ゲーム会社のトレンドについても把握できる様にしましょう。
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