話題の「メタバース」要素のあるゲームとは?具体的なタイトルを紹介
近年、仮想空間である「メタバース」がしばしば話題になっています。ゲーム業界はメタバースとの相性が良く、先駆性も高いことから多くの人が着目していることでしょう。
そこで、このコラムでは、メタバースの概要を簡単に解説しつつ、メタバース要素を持つゲーム7タイトルを紹介します。また、ゲーム以外ですでに利用されているメタバースのツールも紹介しています。
ぜひ最後まで読んで、メタバースの世界を楽しむための参考にしてください。
目次
1. メタバースはゲームが先取りしていた?メタバースの概要
この項目では、まず「メタバース」がどんなものかを簡単に解説します。
メタバースとは、日本語では「仮想空間」と言われています。語源は、超越するという意味の「Meta」と世界を意味する「Universe」を複合した造語です。
とはいえ正確に定義された言葉ではないので、人によって解釈は違います。概略としては、ネット上に構築された空間にアバターを使ってアクセスし、コミュニケーションを行うオープン空間と考えるとわかりやすいでしょう。
ビジネスや福祉、教育や娯楽など多くの分野での利用がすでに始まっており、生活上の便利さや今までに味わえなかった楽しさ、新たな市場の開拓といったさまざまな方向での期待値が高まっています。
一方、ゲーム業界では、世界を構築することや3D空間描く技術が先行していたことから、多くの分野よりメタバースのノウハウを先取りしている事実があります。
次の項目では、ゲーム業界でメタバース要素を持つ有名タイトルを具体的に紹介していきましょう。なお、メタバースをより詳しく知りたいと思う方は、以下のコラムをご参照ください。
→「メタバースとは?言葉の意味や知っておきたい基本的なことを解説!」
2. メタバース要素があると言われているゲームタイトル
この項目では、メタバースの要素を含むとされているゲーム7タイトルについて、それぞれを開発した会社やゲームの特徴、メタバース要素、プラットフォーム、URLなどを記載します。
2-1. Roblox(ロブロックス)
・概要:
RobloxはアメリカのRoblox社が提供しているオンライン上のミニゲームプラットフォームです。2004年から存在していましたが、2020年の新型コロナウイルス感染拡大の際に急激にユーザーが拡大した経緯を持っています。数千万本のゲームが基本無料でプレイできるというプラットフォーム機能も人気の要因ですが、コミュニケーションツールとして楽しむ人も少なくありません。2021年には月間のプレイ人口が2億人を超えたというデータもあり、今後もユーザーが増えるコンテンツと考えられています。
・メタバース要素:
アバターとチャット機能を使ってほかのユーザーと交流できる点、「Roblox Studio」を使ってゲームを制作し、Roblox内で公開できる点。
・プラットフォーム:
Roblox自体がゲームプラットフォームですが、RobloxはPC、iOS、Android、Xbox Oneに対応。
・URL:
https://www.roblox.com/
2-2. FORTNITE(フォートナイト)
・概要:
FORTNITE(フォートナイト)はアメリカのEpic Gamesが2017年にリリースしたオンラインゲームです。バトルロイヤルで100人の中から1人生き残ることを目的とするゲーム性と、ソロプレイから4人までのチームを組めることもあって、eスポーツの種目となることが多い特徴を持っています。レベルに合わせたマッチングが行われる点でも初心者からプロゲーマーまで楽しめるメリットもあります。
・メタバース要素:
クリエイティブモードでバトルをせずにオリジナルのゲームを楽しむことができる点、ボイスチャットでほかのプレイヤーと交流できる点など。
・プラットフォーム:
PC、iOS、Android、Xbox One、Xbox Series X/S、Play Station4/5、Nintendo Switchに対応。
・URL:
https://store.epicgames.com/ja/p/fortnite
2-3. Second Life(セカンドライフ)
・概要:
Second Life(セカンドライフ)はアメリカのLinden Lab社がリリースし、日本でも2006年頃に大きな話題になりました。当時は仮想空間内で得た通貨が米ドルに換金できる点や、性的な点などに注目が集まりましたが、音楽やファッションを楽しんだり、仮想空間内のアイテムを手作りしたりするなどクリエイティブな要素も豊富です。
・メタバース要素:
仮想空間内でアバターによるコミュニケーションが可能な点、空間内での旅行や買い物が可能な点、仮想空間内で得た通貨を米ドルに換金することが可能な点など。
・URL:
https://secondlife.com/?lang=ja-JP
2-4. Minecraft(マインクラフト)
・概要:
Minecraft(マインクラフト)はスウェーデンのMojang Studio社(現在はMicrosoft社の子会社)が開発しています。シームレス空間が広がるサンドボックス(砂場遊び)ゲームの代表的なタイトルとして広く認識されており、創造性を高めるとして子どもに積極的にプレイさせる傾向も見られます。2019年までは世界で最も販売されたゲームはテトリスでしたが、Minecraft(マインクラフト)はテトリスが30年で売った本数を10年で追い抜いて世界最高となっています。
・メタバース要素:
ゲームにストーリーが無く行動が自由なこと、ゲーム内の世界が一定の尺度で作られていること、ストーリーは特になく楽しみ方が自由なことなど。
・プラットフォーム:
PC、iOS、Android、Xbox One、Xbox、Play Station4、Nintendo Switchに対応。
・URL:
https://www.minecraft.net/ja-jp/login?return_url=/ja-jp/profile
2-5. The Sandbox(ザ・サンドボックス)
・概要:
The Sandbox(ザ・サンドボックス)は、イーサリアムと呼ばれる仮想通貨とブロックチェーンの技術を使って構成されています。スクウェア・エニックスとソフトバンクも出資している点でもゲーム業界では大きな話題になっています。LAND(ランド=メタバースの一種)という空間の購入が可能で、既存のゲームで遊ぶだけでなく、ゲームを自作することもできます。また、自作した空間やゲームを貸すなどしてSANDを稼ぐことができる点でも注目されています。
・メタバース要素:
空間内でクリエイティブな活動ができる点、自作したゲームやキャラクターを収益化できる点、個人だけでなく企業もLANDを購入して参入している点など。
・プラットフォーム:
PC、iOS、Android
・URL:
https://www.sandbox.game/jp/
2-6. Decentraland(ディセントラランド)
・概要:
Decentraland(ディセントラランド)は2015年にリリースされたVR空間プラットフォームで、所有する仮想スペースLANDの売買が可能です。ブロックチェーンの技術を使ったNFTメタバースゲームの始祖的存在としても知られています。ゲームとしての話題性もありますが、Decentraland(ディセントラランド)内で使用されるMANAという仮想通貨も投資対象として話題になっています。
・メタバース要素:
LANDの売買が可能で収益化できる点、ユーザー間のコミュニケーションが可能な点、ブロックチェーンを利用しているので資産の安全性が比較的高い点、現実の土地取引より簡易に土地購入ができる点など。
・URL:
https://decentraland.org/
2-7. あつまれ どうぶつの森
・概要:
2020年に任天堂が発売し、新型コロナウイルス感染拡大下での「巣ごもり需要」時にプレイする代表的なゲームとして認識が広まりました。2022年3月時点で、日本国内だけで1000万本を超える売り上げを記録しているなど、話題だけでなく国民的なヒットタイトルであることが実証されています。
・メタバース要素:
アバターを使ってゲーム内で生活する点、他のユーザーとのコミュニケーションが取れる点、ログインしなくてもゲーム内の時間が経過している点、自治体や企業がコンテンツ参入している点など。
・プラットフォーム:
Nintendo Switch
・URL:
https://www.nintendo.co.jp/switch/acbaa/index.html
3. ゲームとは少し違う?メタバース要素のあるコンテンツ
この項目では、厳密にはゲームではないもののメタバース要素を持つコンテンツについて解説しましょう。
3-1. VRChat
VRChatはアメリカのVRChat社が運営しているソーシャルVRプラットフォームです。
アバターとボイスチャットを使ってできるユーザー間のコミュニケーションや、オブジェクトやワールドと呼ばれる空間の作成が可能です。個人の好みで美術的な空間を作ったり、音楽を中心とする空間を作ったりと自由に過ごすことができます。
いきなり世界中のユーザーとつながるので、英語が不得意な方はハードルの高さを感じるかもしれませんが、すでに日本人のユーザーも多数存在するので英語が話せないこと自体が大きな障害になるわけではありません。初心者向けのイベントもあり、イベントを楽しむうちに交流が広がっていく仕組みも作られています。
なお、VRプラットフォームとは言うものの、VRゴーグルを持っていなくても利用は可能です(ただし、身体の動きをセンシングする機能は使えません)。
3-2. Horizon Workrooms
Horizon Workroomsは、Facebookを運営しているMetaが2021年にリリースしたVR空間のコミュニケーションツールです。
Zoomなどの画像を利用したビデオ会議ツールは多くの人が体感したことがあると思いますが、アバターが同一空間内にいることで、会議に参加している臨場感が上がることを特徴としています。また顔の動きや手の動きを伝える機能があるので、視線や身振りでもコミュニケーションできる点もビデオ会議よりリアルに近いと評価されています。
さらに、手元で書いた文字や絵を共通のホワイトボードに表示できるので、意思伝達を会話だけに頼ることもありません。
VR空間内の位置関係に合わせて音に距離感がある点もリアルなので、多くのビデオ会議ツールより実際に合っているような感覚を味わうことができる特徴があります。
4. まとめ
近年急速に発達しつつある「メタバース」について、基本的な知識を紹介したうえで、メタバース要素が強いゲームを紹介しました。
メタバース自体はゲーム業界とは別の分野でも発展していますが、やはり3D技術や空間を作り込む点などでゲーム業界は相性が良いことが知られています。そのため、ゲーム業界にいる人には今後メタバースに関連するビジネスチャンスもあるかもしれません。また、特に業務とは関係なく、単純にリアル空間では味わえない楽しみを得る手段としてプレイするのもおすすめです。
さらに、ゲーム以外でメタバースを取り入れたVRChatやHorizon Workroomsなどのツールも続々と出現していますので、今後のメタバースの展開に注目していきましょう。
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