近年「ワークライフバランス」という言葉が広がっていますから、仕事と生活のバランスには気をつけたいと思う人は多いでしょう。しかしその一方で、「ゲーム業界へ転職したいが、ゲーム業界でワークライフバランスを考えるのは可能なのだろうか？」と心配する人もいるかと思います。
そこでこのコラムでは、ワークライフバランスを重視しながらゲーム業界に転職するポイントを解説します。ゲーム業界への転職を目指す人はぜひ参考にしてください。
目次
1. 「ワークライフバランス」とは
「ワークライフバランス」とは、「仕事と生活の調和」と日本語訳される言葉です。
より具体的に言うと、年齢性別に関わりなく、仕事や家庭生活、個人の自己啓発などを、自分自身が望むバランスで展開できる状態と考えてください。また、仕事をしながら私生活の充実もできる状態と言い換えても良いでしょう。
2. ゲーム業界はワークライフバランスが犠牲になりやすい？
ゲーム業界には、「深夜まで残業することが多い」、「ゲームのリリース前には連続徹夜が当たり前」といったブラックなイメージがあるかもしれません。しかしこれはかなり以前のイメージであり、近年は多くのゲーム会社が就労状況の改善を目指しています。
確かに、ゲーム業界では技術革新の速度が速いため、やってみなければわからない業務が存在することも珍しくありません。また、慢性的に人手不足が続いていることも残業を増やす理由となっています。さらに、トラブルが発生したときの緊急対応などもあって、比較的残業が多い業種として知られています。
とはいえ、近年は大手企業を中心に、ゲーム業界でもホワイト化が進んでいます。これは、2019年から政府の働きかけで働き方改革が推進されたことや、新型コロナウイルス感染拡大の影響でリモートワークが普及したことなどが大きく影響しているというのが大方の予想です。
また、社会全体で育児休暇の取得やワークライフバランスの重要性が叫ばれたことなども無関係ではないでしょう。
とはいえ、上記の動きが進んでいるのは大手企業からであり、中小企業でも改善は進んでいるものの、まだ完全に浸透しているとは言えない状態です。数十年前のように連続して徹夜したり1ヶ月も休みなしで働いたりするブラック企業はほとんどなくなっているとは思いますが、中にはまだブラックな習慣が残っている企業もあるので就職や転職を行う際には注意が必要です。
3. ゲーム業界でワークライフバランスを重視した転職を実現するポイント
この項目では、ワークライフバランスを重視しながらゲーム業界への転職を成功させるためのポイントを解説します。
3-1. まずは自分の中の「ワークライフバランス」を具体的に言語化する
「ワークライフバランス」は自分自身が望む働き方と生活を調和させることです。そのため単純に残業の少なさや休みの多さだけに一喜一憂せず、自分自身が何を望むのかを言語化することが重要です。
と言っても、何もない状態から考えるのは難しいので、以下の4項目に応える形で、自分の望みを具体化してください。
3-1-1. 希望の業務形態
業務形態（雇用形態）には、直接雇用と間接雇用、正規雇用と非正規雇用などの分け方があります。
正社員は正規雇用であり直接雇用ですから、長期的に安定性を求める人なら最も望む形でしょう。ただしフルタイムで働くことを望まない人は、正社員以外の選択肢を希望することもあります。
契約社員や嘱託社員は、直接雇用ではあっても正規雇用ではありません。時間的にはフルタイムかそれに準じる働き方をしていることが多いですが、就労期間が決まっていて更新しながら働くことになります。
パートタイムやアルバイトも直接雇用ですが、時給制で働きます。フルタイムで働く人もいるでしょうが、曜日や時間を決めて働く人が多く、学業や家庭などに重点を置く人に適した業務形態です。
派遣社員は派遣会社に雇用されて派遣されるので、実務を行う場所には直接雇用されません。
またゲーム業界においては、フリーランスとして雇用されずに働く選択も増えています。雇用されるより安定性は劣りますが、就労時間を自分で決定できますし、働いた分はすべて自分の取り分になるなどの魅力があります。
上記の中でどの働き方が自分の望みにあっているか、まず業務形態をしっかり考えましょう。
3-1-2. 許容する残業時間・出勤日数
業務形態と並んで重要なのが、残業時間や出勤日数を決めることです。人によっては、「土日の休みはしっかり取りたいが、平日は残業しても構わない」、「土日に時々出勤してもいいが、1日の就労時間が長いのは避けたい」、「残業も休日出勤も一切したくない」と希望が異なりますから、自分がどのタイプなのかを明確にしておきましょう。
3-1-3. 希望する社内制度・福利厚生
福利厚生や社内制度も、ワークライフバランスの実現には欠かせない要素です。
ちなみに健康保険や厚生年金、労災保険などは法定福利厚生として企業に義務付けられています。そのため、「福利厚生が充実している」と言えるのは法定外福利厚生に力を入れている企業だと考えてください。
法定外福利厚生にもさまざまな種類があり、例えば住宅手当や講習受講の補助、社内食堂や健康診断の補助、社内旅行や冠婚葬祭への対応などがあります。
また有給休暇や育児休暇の取得を後押ししてくれる企業も、ワークライフバランスを重視する人には魅力的でしょう。
3-1-4. 条件を両立できない場合の優先度
ここまで整理してきたことの中にも、実際には実現できないことがあるかもしれません。そんなときのために、条件が成立しないときに備えて優先順を決めておきましょう。
大きい問題提起では、収入優先なのかプライベート時間が優先なのか、という条件設定もありますが、就労時間が何時間まで許せるかといった点も決めておくと転職活動を進めやすくなります。
3-2. 上記を条件化した上で転職エージェントに相談する
ゲーム業界への転職を目指す人は、上記の条件を整理したうえで、ぜひ転職エージェントに頼りましょう。自力で転職先を探すのは大変ですが、ゲーム業界を専門とする転職エージェントなら、効率的に転職を進めることができます。
「G-JOBエージェント」はゲーム業界に特化した転職エージェントです。ゲーム会社との太いパイプがあるので、非公開求人を多数用意していますし、ゲーム業界に精通したスタッフが適切なマッチングを行います。
また、雇用形態の希望にも対応しますので、ゲーム業界への転職をお考えならぜひG-JOBエージェントにご相談ください。
3-3. ワークライフバランスの重視している企業の傾向を知る
転職先がワークライフバランスを重視しているかどうかも非常に重要です。
行政が行っているワークライフバランス認定企業を、就業するエリアに絞って検索してみるのもよいでしょう。
また、興味がある会社が決まっている場合、ホームページなどを見て社風を判断する作業も必ず実施してください。
4. ワークライフバランスを重視した転職活動を行う上での注意点
ワークライフバランスを重視しながら転職活動を行う上で注意すべき点があるので、ぜひ目を通してください。
4-1. 「ワークライフバランス重視＝多く休みたい」と思われないように気をつける
転職を希望する企業に対して、「ワークライフバランスを重視している」と伝達するのは良いことですが、「就労意欲が薄い」、「たくさん休みたいだけでは？」と思われるとマイナスにしかなりません。
そのため、就労自体への意欲が高いことを明確にしながら、ワークライフバランスを重視している理由を、ネガティブにならないように伝えましょう。
4-2. 給与面を犠牲にしすぎない
「ワークライフバランスを重視する」ことを、「就労時間を短くする」ことと同意だと思う人がいますが、それは間違いです。
内閣府が出している「仕事と生活の調和（ワークライフバランス）憲章」では、「仕事と生活の両立」や「経済的に自立した生活」といった言葉を何度も使っており、仕事と生活がどちらも充実することを強調しています。
そのため、ワークライフバランスを重視することが、必ずしも収入を減らす選択が推奨されているわけではないことを理解しましょう。
4-3. スキルアップ・キャリアアップができるかどうかも確認しておく
ゲーム業界では日々技術革新が起こりますし、仕事の仕方も変化していきます。そのため短期的に「仕事」に関わる時間を減らそうとすると、スキルアップやキャリアアップが犠牲になりがちです。
短期的には「現状維持」の選択も良いですが、周囲がスキルアップして自分だけが現状維持していては、相対的に不利な状態になります。
そのため、将来を見据えてスキルアップやキャリアアップの機会が確保される状態を守るよう注意しましょう。
4-4. 会社自体の口コミを見て本当に企業の取り組みに実態が伴っているかを確認する
企業は自社のホームページや企業説明会などで自社の欠点や問題点を紹介することはありません。そのため、事前にその企業に実際に努めた人の口コミをチェックしておくことも重要です。
とはいえ、口コミには客観性を欠くものもあるので、1件のネガティブな口コミがあったことでその企業を全否定するのは避けましょう。
5. まとめ
ゲーム業界の「ワークライフバランス」について解説しました。ゲーム業界にはブラックなイメージもあるかもしれませんが、近年はホワイト化が進んでいます。そのため、できるだけ事前に情報を入手して、ブラックな企業に転職しないよう注意しましょう。
ワークライフバランスを重視しながらゲーム業界に転職するには、ゲーム業界に特化した転職エージェントの利用がおすすめです。
「G-JOBエージェント」 はゲーム業界に精通しているので、ワークライフバランスを重視しながら転職したい方を適切にサポートしていきます。ゲーム業界への転職を目指すなら、「G-JOBエージェント」がおすすめです。
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