【イベントレポート】全国の中高生によるアプリコンテスト、「アプリ甲子園2021」が開催!


2021年10月24日に、全国の中高生を対象にしたスマートフォン向けアプリ開発コンテスト「アプリ甲子園2021」の決勝大会が、お台場の日本科学未来館で開催されました!GAMECREATORS編集部によるイベントレポートをご紹介いたします。

イベントの概要

「アプリ甲子園」は、次世代を担う若手クリエーターの発掘と健全な育成支援を目的として、2011年より開催しているスマートフォン向けアプリ開発コンテストです。
今年で11回目の開催を迎えた本コンテストは、全国の中高生を対象にしたITキャンプ/スクールを実施するライフイズテック株式会社をはじめとするアプリ甲子園実行委員会によって運営され、中高生のアプリサービスコンテストとしては日本最大級の規模を誇ります。
このコンテストでは、全国の中高生が開発した、iPhone®やAndroid™端末に対応するスマートフォン向けアプリ(タブレット端末向けアプリも含む)やWebブラウザ上で動作するWebアプリを広く募集し、審査は『企画力×技術力』を基に審査。そのほかにもUI・UXデザインや実装力、独創性や新規性といった様々な要素から厳正な審査が行われます。

 

総合司会の清水麻美子氏と、人気YouTubeチャンネル「QuizKnock」の須貝駿貴氏による開催宣言から、いよいよイベントがスタートしました!

出場者の皆様

決勝大会では、開発部門で勝ち残った10組の小中高生アプリ開発者が一堂に会して、公開プレゼンテーションを行います。まずは出場者順にそれぞれのアプリを紹介していきましょう!

「Magical Banana」大澤清乃さん

湘南白百合学園高等学校の大澤清乃さんによるアプリ、「Magical Banana」。
1990年代にテレビで放送され話題となった連想ゲーム「マジカルバナナ」から着想を得て作成されたアプリです。
ものづくりで重要となるアイデア出しをサポートするための機能として、 “ワード出し”、“マッチング”の2つの機能を実装。デザインもポップで分かりやすく、思いついたアイデアを記録する機能も搭載されており、企画開発にも役に立つ実用的なアプリです。

「SukiTime」西山朋佳さん

川崎市立川崎高等学校の西山朋佳さんによるアプリ、「Suki Time」。
事前にToDoを登録しておくことで、スキマ時間に適したToDoを提案してくれるスキマ時間の活用をサポートするアプリです。機能やUIもさることながら、特筆すべきはそのリサーチ力!ご自身の学校でスキマ時間に関する様々なアンケートを行い、その結果を基に機能を搭載していました。

「WordStand」伊藤貴之さん

鹿島山北高等学校の伊藤貴之さんによるアプリ、「WordStand」。
コンセプトは「言葉の電卓」。言葉同士の足し算、引き算を用いて、使った人が新しい発見をする事が出来る、言葉の式から始まる新しい検索エンジンをイメージしたアプリです。
実際の説明動画では、「ピザ-イタリア=お好み焼き」という分かりやすい(?)計算を基にアプリの説明をしてくれました!

「Word Cam」保坂篤志さん

早稲田実業学校高等部の保坂篤志さんによるアプリ「Word Cam」。
勉強以外の作業を効率化できるアプリで、英単語の登録作業を大幅に短縮でき、必要な範囲に合わせて自由に単語を追加できる単語帳アプリです。GoogleAPIの活用や友人への共有機能などを通して勉強以外の時間を大幅に削減できるアプリになっています。

「Presc(プレスク)」青木勇樹さん

東京都立新宿山吹高等学校の青木勇樹さんによるアプリ「Presc」。
スマホに表示した原稿を実際の話すスピードに合わせて自動スクロールしてくれるプレゼンテーション用原稿表示アプリです。音声認識による自動スクロール機能、経過時間や声量の確認機能を通して、プレゼン時の”どこまで喋ったか分からない”を防いでくれるという特徴があり、結婚式やYouTuberの動画制作等のケーススタディに併せて紹介してくれました。

「My Bookshelf」繁野怜央さん

桐蔭学園高等学校の繁野怜央さんによるアプリ「My Bookshelf」。
スマホで簡単に本を管理できるアプリで、シンプルかつ見やすいUIを心掛けたというアプリです。通常の書籍管理系アプリが、会員登録をしないと本の追加が出来ないものが多い中、このアプリは本のURLを独自で発行する事で管理でき、ユーザー登録も一切不要で誰でも簡単に使い始められるアプリです。

「sitasuberi」藤井美羽さん

学習院女子高等学科の藤井美羽さんによるアプリ、「sitasuberi」。
どうすれば滑舌が良くなるか?を解決するために、様々な文章を練習する事で滑舌向上を目指すことができるアプリです。原稿用紙をモチーフにしたUIで、滑舌練習でも頻繁に用いられる「外郎売」を始めとした230の文章から練習することが出来ます。

「Walk Promoter」佐伯凛之介さん

学校法人角川ドワンゴ学園S高等学校の佐伯凛之介さんによるアプリ、「Walk Promoter」。
健康のためにウォーキングを続けたい人のために、飽きずにウォーキングを続けることが出来る道案内アプリです。ウォーキングに飽きてしまう理由は、”いつも同じ景色を見ているから”という点に着目し、距離を入力したら往復路をランダムで表示してくれる新しいウォーキングアプリです。

「ROLL THE DICE」宇枝礼央さん

杉並区立中瀬中学校の宇枝礼央さんによるアプリ、「ROLL THE DICE」。
5マス×5マスの盤上で白と黒のサイコロを転がし勝負する対戦ゲームで、相手のサイコロを全て消した方が勝利となるボードゲームの雰囲気を持ったアプリゲームです。
シンプルかつ奥深い戦術ゲームになっており、メイン画面には優雅な雰囲気漂う紅茶をデザイン、BGMも落ち着いたクラシック調にするなど、細かなこだわりの光るアプリゲームです。

「AIbou(アイボウ)」上坂 進之祐さん・古田 基忠さん・大塚 嶺さん

渋谷教育学園渋谷高等学校の上坂 進之祐さん・古田 基忠さん・大塚 嶺さんによるアプリ、「Aibou」。AIを活用した英語学習アプリで、AIを相手にシャイな人でも気軽に英会話を練習できるアプリです。AI活用により自動文法修正や回答例生成など、英会話に必要な様々な機能を実装し、誰でも使いやすいように設計されています。

結果発表

以上10名の参加者のプレゼンテーションが無事終了。厳正なる審査の結果、受賞者は以下の皆さんになりました!

特別企業賞「丸井グループ賞」

「ROLL THE DICE」 宇枝礼央さん

特別企業賞「Cygames賞」

「WordStand」 伊藤貴之さん

第3位・技術賞

プレゼン原稿表示アプリ「Presc」 青木勇樹さん

準優勝

「WordCam」保坂篤志さん

優勝・総務大臣賞

「AIbou」上坂 進之祐さん・古田 基忠さん・大塚 嶺さん

最後に一言:株式会社Cygames 永谷真澄様より

イベント終了後に、本イベントの協賛企業であり、二次選考審査/決勝大会企業賞審査を担当したCygames永谷様よりコメントを頂きました!

 

・簡単な自己紹介をお願いします
株式会社Cygames テクニカルディレクターの永谷真澄です。経歴としては、ゲーム業界のテックベンチャーで役員として働いた後、2019年よりCygamesに参画しています。ゲーム業界は四半世紀に渡り経験しており、その経験を基に開発現場の支援、R&Dといった業務に携わっています。
今回のアプリ甲子園については、二次審査と企業賞の選定を担当させて頂きました。

 

・イベントの審査員として参加してみていかがでしたか?
本当に皆さん素晴らしいアプリでまずはそこに驚きました。エントリーされている作品の幅は広く、各々課題を見つけてその課題をいかにクリアするかという着眼点も個性があふれていたと思います。

 

・審査時に意識していた点はどのような部分ですか?
決勝大会ともなると、やはり参加者全員のプレゼンテーションレベルが高いんです。そのためどのアプリも企画意図はとても輝いて伝わってくるので、ではその企画が上手く具体化できているか?という視点を私としては意識していました。
これは機能への落とし込みというデザイン面と、スムーズに動いているかという使い勝手の両面から見させてもらいました。

 

・協賛企業として本イベント、今後のイベントへの想いについてお聞かせください
弊社Cygamesはエンターテイメントの会社ですので、協賛企業の中でもエンタメ企業としてのポジションはこれからも大事にしたいと思っています。
それはゲームを始めとしたエンタメコンテンツを選んで応援するということに限らず、テーマや開発の過程に遊び心があるか?という部分。モノづくりそのものがエンターテイメントだと自分は思っているので、本人たちがワクワクしながら楽しんで作っているかな、という雰囲気も含めて、子供たちを応援していきたいです。

主催・審査員・協賛・後援企業のご紹介

主催

アプリ甲子園実行委員会

審査員

〇審査員長
・パノラマティクス 主宰:齋藤精一 氏

 

〇審査員
・事業構想大学院大学学長 / 宣伝会議取締役:田中里沙 氏
・Microsoft / Cloud Developer Advocate:千代田まどか(ちょまど) 氏
・慶應義塾大学環境情報学部教授 / 博士(政策・メディア) :中澤仁 ⽒
・早稲田大学グローバルソフトウェアエンジニアリング研究所所長・教授:鷲崎弘宜 氏

 

〇技術審査員
株式会社UB Ventures テクノロジーパートナー/株式会社イエソド代表取締役:竹内 秀行 氏

協賛企業

株式会社丸井グループ、株式会社Cygames

後援

総務省

運営協力

ライフイズテック株式会社、QuizKnock、株式会社Meets