『オトギフロンティア』、『ミストトレインガールズ』を運営する株式会社KMSが語るゲーム開発秘話。キーワードは「ユーザーと共に」

 

「世界一のサービスを生み出す会社になる!」という企業ビジョンを掲げ、DMM GAMESなどで配信中のオンラインゲーム『オトギフロンティア』や『ミストトレインガールズ』を運営する、株式会社KMS。ユーザーに徹底的に寄り添う体制を整えており、その運営体制からユーザー満足度も非常に高い評価を受けています。

 

今回は『オトギフロンティア』、『ミストトレインガールズ』のプロダクトマネージャーである三田尻和明様と、開発部長である石渡真人様に、KMSの活動内容や両タイトルの制作秘話、求める人物像について詳しくお話を伺いました!


石渡真人様(写真左)、三田尻和明様(写真右)

 

※インタビュー内は敬称略。

KMSがゲーム事業を始めたいきさつ

――まずは、株式会社KMSが展開される事業について教えていただければと思います。

 

石渡
株式会社KMSは、ゲーム開発事業、CSP事業、人材シェアリング事業(HR)、マーチャンダイジング事業の4つの事業で成り立っており、その中でも現在はゲーム開発事業が主軸となっています。基本的に、事業ごとに専門の人材がいて、それぞれ別々に業務を行っていますが絶対線が引かれているというわけではなく、ゲーム開発がマーチャンダイジングやCSPにかかわるようなこともあり、それぞれの社員の経験を生かす形で自由に部署を行き来して仕事をしています。

 

――次に、三田尻様と石渡様のご経歴や入社の経緯についてお聞きできればと思います。

 

三田尻
私は、10年以上前からKMS代表の梶原と仕事をしていまして、5年前にKMSを設立する際についていったという形です。会社設立に対する思いは代表と同じで、組織に属するのではなく自分たちで会社を作って成功をつかみたいという思いがありました。

 

ただ会社設立時はゲーム事業ではなく広告代理業をメインとしていて、広告案件やWEBデザインシステム開発などの事業を行っていました。それからしばらくしてゲーム事業の話が出て、“今がチャンスなのではないか”と社内で検討を進め、最終的に代表の判断で事業を始めることとなりました。

 

私個人としては、広告や開発などの受託業も並行して受けながら、徐々にゲームに関わり始めていった形です。ですので、ゲーム経験はまだ数年、業界の中ではまだまだ新米の部類です(笑)

 

 

石渡
もともと私もゲーム業界の人間ということではなく、美容師をやったり、音楽を作ったりDJをしたり…という形で仕事をしていました。その後ゲームにも興味が出てきて、個人開発を行うようになっていったのがゲームと関わるきっかけです。そのような生活を続けていたところKMSの代表と僕の共通の知り合いがいまして、その人から紹介を受けてKMSに入社したという形です。

 

 

――設立時の事業は広告代理業や受託開発などがメインということですが、そこから自社サービスを始めるにあたっての難しさなどはありましたか?

 

三田尻
自社サービスの難しさより、どちらかというと、常に営業活動を行わないといけない受託業務に難しさを感じている方が強かったかと思います。また、周りを見渡してみると、成長している企業の多くは自社サービスを展開していましたので、これからもっと会社を成長させていくためには自社サービスの展開が必須になっていくのではないか、という考えは会社設立時からずっと持っていました。

『オトギフロンティア』と『ミストトレインガールズ』の人気の秘訣とは

――まずは『オトギフロンティア』と『ミストトレインガールズ』の概要についてご説明ください。

 

三田尻
『オトギフロンティア』は2017年8月末にリリースした王道ファンタジーRPGゲームです。2021年2月末でサービス開始からちょうど3年半が経つ形となります。

 

『オトギフロンティア』
DMM GAMES、App Store、Google Playプラットフォームで展開するブラウザゲーム。2017年にリリースし、2021年現在登録者数は175万人を突破。
絵本の世界”オトギノクニ”を舞台にしたファンタジー RPGで、シンデレラや赤ずきんなど、誰もが知っている童話のキャラクターたちと協力して敵の脅威に立ち向かう。本格的なバトルを楽しむことができるオンラインRPG。
・公式サイト:https://kms3.com/otogi/(DMM GAMES/App Store/Google Play)

 

対応プラットフォームやデバイスとしては、DMM GAMESを通じてプレイするPCブラウザ版とSP(スマートフォン)ブラウザ版、PCダウンロード型のDMM GAME PLAYER版、Androidアプリ型のDMM GAMESストア版がある他、ちょうどリリースから3年経った2020年8月のタイミングでApp Store/Google Play版もリリースしました。

 

リリース時はPCブラウザ版のみの展開でしたが、約一年スパンで対応デバイスやプラットフォームを増やしていっています。順調に増やしていっているように見えますが、実は予め計画していたわけではなく、サービス開始当初は様々なデバイスに対応する知識が十分でなかったというのが正直なところです(笑)。

 

リリース初期からユーザー様のご要望に答えて対応デバイスやプラットフォームを一刻も早く増やしていきたいという思いはあったのですが、デバイス等を増やしていくことによる不具合や障害を予見しながら開発を進めていくという点でかなり苦戦を強いられ…3年がかりでようやくここまで増やすことが出来たという形です。

 

『ミストトレインガールズ』は2020年9月にリリースしたRPGゲームです。こちらの展開プラットフォームは現在DMM GAMES/DMM GAMESストアのみとなっています。

 

『ミストトレインガールズ~霧の世界の車窓から~』
DMM GAMESプラットフォームで展開するブラウザゲーム。
深く濃い幻霧によって、衰退の一途を辿る世界。
幻霧の中を唯一安全に走行できる魔導列車「ミストトレイン」に乗り、世界の霧を晴らすために奮闘する少女たちの物語。戦略と戦術が絡み合う、濃厚で歯ごたえのある本格コマンドバトルRPG。
・公式サイト:https://mist-train-girls.com/ (DMM GAMES)

 

対応デバイスとしては、『オトギフロンティア』を運用していたことによる知見を持っていたこともあり、PCブラウザ版、SPブラウザ版、DMM GAMESストア版を同時にリリースすることが出来ました。対応プラットフォームやデバイスは今後の反響に合わせて増加する方向で常に動いています。

 

『ミストトレインガールズ』はおかげさまでリリース時からDMMGAMESにてランキング1位を取らせていただく事も多く、まだまだ今後も様々な展開を予定しておりますのでご期待ください。

 

――『オトギフロンティア』、『ミストトレインガールズ』の開発経緯について教えてください。

 

石渡
『オトギフロンティア』についてはまずジャンルを選定する際に、”誰もが知っている”ジャンルで行こう、という観点からRPGを制作するということを決定しました。そこから、RPGというジャンルに基づいて、ゲームの内容や世界観の肉づけがされていった流れです。

 

三田尻
『オトギフロンティア』の世界観については、これもジャンル選定の際と同様、”誰もが知っている”という観点にプラスして、”キャラクターモチーフが多い”、ユーザー様目線に立った際の”親近感がある”、という観点から『おとぎ話』をテーマにすることに決めました。

 

『ミストトレインガールズ』は『オトギフロンティア』リリースから1年半くらい経ったタイミングで”次を作ろう”ということで検討に入りました。『オトギフロンティア』はゲーム未経験のメンバーが開発を行ったタイトルながらDMM GAMESのランキング上位に食い込めるようになったので、『ミストトレインガールズ』はそこから更に上を目指したい、成長したいという思いとともに開発が進みました。世界観設計についてはDMM GAMESを展開するEXNOA様、開発はKMSという形で、さまざまな企業や人材が関わっています。

 

石渡
『ミストトレインガールズ』は、『オトギフロンティア』と比べると開発において協力企業様の確認が必要となってくる分、必然的に時間がかかる部分もありますが、その分クオリティは向上していると思います。

 

――それぞれのタイトルの開発体制はどのようになっていますか?

 

三田尻
両プロジェクトともに約30名程度の規模です。
企画、開発、イラストレーター、アニメーター、デザイナーといった役割・体制で進行しています。

 

――それぞれのタイトルについて、ユーザーから高い評価を受ける要因などに心当たりはありますか?

 

石渡&三田尻
あるとするならばユーザー様への愛、そしてそれに応える徹底的な運営体制が主な理由だと思います。

 

石渡
具体的には、弊社メンバーは開発したゲームをしっかりプレイし、中身もよく理解しているので、ユーザー様の声に共感することができ、改善すべき部分に対する気づきや判断が早い傾向にあると思っています。

 

また弊社メンバーの特徴として、“ユーザー様のためならいつでも即座に修正する”というスタンスを常に持って仕事が出来ているという点も上げられるかなと思っています。

 

どんなに面白いタイトルでも運営サイドの対応次第でユーザー様も離れてしまう可能性もあるので、”純粋にゲームを楽しんで欲しい”、という思いからくる弊社メンバーの入れ込みが強かったという点は大きいと思います。

 

――ゲームにおける具体的な改善内容などはありますか?

 

石渡
例えばですが、『オトギフロンティア』は、サービス開始当時はキャラクターに統一感がないという意見もあり…(笑)、それを克服するために、他社タイトルを研究したりと試行錯誤の上、レギュレーションを作り直したりしました。

 

何も考えずに“最初に作ったものだから残そう”ということは行わず、他にもデフォルメキャラの頭身バランスを変更するなど、ユーザー様の声を元に改善をし続けています。また、UIも変更するなど、使いづらいという声があれば機能の追加を可能な限り最短でやるよう心がけています。

 

その他、“通信のレスポンスが重い”という意見があったため、サーバーを載せ替えるという作業を、サービスを開いたままオンメンテで対応したりしました。開発以外にも、企画に関わるスタッフも常にユーザー様の動きを見て何をするべきかを分析しており、改善内容を探しています。

 

 

――ユーザーの声から感じられる評価の理由はありますか?

 

三田尻
いついかなる時でも対応を行い、ユーザー様により快適に、より長くプレイして頂けるよう意識・努力する運営スタイルを心がけています。

 

また、『オトギフロンティア』については表現の遊び具合という点でも評価いただいております。例えばユーザー様が発した面白いフレーズをゲーム内に取り入れるなど、他のゲームとは一味違った魅せ方ができているので、そこがまた新たな面白さとして追加出来ているのかなと思っています。

 

一方『ミストトレインガールズ』は『オトギフロンティア』とはまた少し方向性が違います。こちらはリリース時からゲーム自体が持つ雰囲気や世界観、システム等しっかり固めて作っている部分も多く、その点が非常に多くの評価をいただいている所でもありますので、ユーザー様のご要望に応じて改修するという部分は引き継ぎつつ、独自の魅力を作っていきたいと考えています。

 

求める人材は“ユーザーに寄り添える人”

――株式会社KMSが求める人物像について教えてください

 

石渡
“ゲームを作りたい”という思いが強い人がいいですね。
また、その目標のために何か行動を起こしている人、明確に目標と達成方法を見つけている人が理想です。その思いが強ければ、結果的に会社の社風にも慣れてくると思うので、最初から行動規範全てに共感する必要はないと思います。会社によって文化は違いますからね。

 

三田尻
別の視点でいくと、ユーザーに寄り添える人ということでしょうか。
先ほど石渡からもありましたがKMSではCREDO(行動規範)というものを定めています。
CREDOには、「遠慮は罪」、「変化こそ正義」など合計6つの行動規範が定められているのですが、その中でも「ユーザーと共に」という規範、精神を特に重要視しています。先述した“徹底的な運営体制”も、この行動規範を体現できている結果だと思っていますし、サービスにおいて非常に重要な部分だと思うので、その考え方に共感できる人には是非来て欲しいです。

 

――行動規範が完成した経緯などはお聞きしてもよろしいでしょうか?

 

石渡
行動規範はゲームを開発していくなかで、最初にあったポリシーから徐々に変化しつつ出来ていきました。“ユーザーと共に”の部分は『オトギフロンティア』と一緒に形作られていったと思います。ゲームと一緒に会社が成熟していったと感じています。

 

――行動規範を体現した結果、サービスの向上や従業員様のモチベーションにも繋がっているのですね。

 

石渡
そうですね、行動規範についてはメンバー皆が意識してくれている実感があります。もちろん浸透していないと感じた場合は1on1等でしっかり伝わる様にしますが、ユーザー様に不利益があった時、メンバーは率先して動いてくれますし、それにつられて新しく入社した人も同じ行動をするようになっていきます。現場の空気感が体現できているので、自然と身つくようになっていると思います。

 

――社員のパフォーマンスを向上する取り組みなどはありますか?

 

石渡
社員数が増えるにつれて我々が直接関われる人材にも限界ができ、“悩みや問題を抱えているが、それを把握できない”という時期がありました。そのため2年前から本格的に1on1を導入して、メンバーの問題点や悩みはしっかり聞くようにしています。

 

業務内容やモチベーションについては自身でも問題がわからない場合もあり、そのような時は1on1で一緒に掘り下げて明確に指針を示すこともあります。ただ、それでも伸び悩んでしまうメンバーももちろんいます。そういった場合は例えばポジションの変更を打診して流動的に働く道を与える事もあり、それが結果的に本人のパフォーマンスの向上にも繋がるケースも多いです。

 

会社としては本人ともすり合わせを重ねた上で、自身の能力をより活かしていく道を共に考える、というスタンスで臨んでいます。

 

――パフォーマンスが高い人に共通した特徴などはありますか?

 

三田尻
人間力といいますか、基本的な報連相ができる人はパフォーマンスが高い傾向にあると思います。そのような基本となるコミュニケーション能力が高ければ、相手が何を考えているか等、感情の起伏を理解することにつながり、ユーザー様の反応を理解する事にも繋がります。

 

――社会人としての人間力があって初めてスキルや能力がついてくるという事でしょうか?

 

三田尻
そうですね。実際、未経験で入社して3年目で『オトギフロンティア』の開発リーダーになった新卒のメンバーもいます。そのメンバーは入社時点で抜群に高いスキルがあったというわけではありませんでしたが、他の人に比べて自発的にコミュニケーションを取る姿勢を見せていて、向上心もありました。もちろん、会社側もそのような人材に対してチャンスを与えたいと常々考えています。

 

――『オトギフロンティア』、『ミストトレインガールズ』の両タイトルにつきまして、今後の展望などはありますか?

 

三田尻
『ミストトレインガールズ』は今後AppStore/Google Play版を配信予定です。また、2021年3月でハーフアニバーサリー、9月で一周年となるので、しっかりKMSらしさを出しつつユーザー様へ還元したいと考えています。もちろん日々のアップデートも行い、新規コンテンツの追加や様々なご要望にも応えながらゲームとしても成長させていきたいです。

 

『オトギフロンティア』に関しては2021年8月で四周年となるため、現在もプレイいただいているユーザー様のご要望に答えつつ、より快適に遊んでいただけるよう、コンテンツを追加・改善していければと思っています。

 

また、それぞれのゲームをより成長させていくために企画や開発メンバーも増員していきたいと考えています。

 

――最後に、読者へ向けてのメッセージをお願いします。

 

石渡
株式会社KMSのビジョンは設立時に立てた「世界一のサービスを生み出す会社になる!」から変わっておらず、これから他の事業に着手することもあるかもしれません。サービスを生み出すこと自体に興味がある方、また 例えば、ゲーム業界の大企業に劣らぬ活躍をしたい、新たなIPを生み出したい、というような大きな野心をお持ちの方は、そのためのチャンスがある会社なので是非来てほしいと思っています。

 

三田尻
KMSはゲーム事業に関わらずまだまだ成長していける会社であり、また、他の企業ではなかなか味わえない景色を見ることができる会社だと思います。他では体験できないことが出来る環境があると思っていますので、夢を持っている方たちに是非来てほしいと思います。

 

――ありがとうございました!

 

 

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