レベルファイブの代表取締役、日野晃博とはどんな人?
『妖怪ウォッチ』、『二ノ国』、『イナズマイレブン』などの人気ゲームを生み出し、そのほとんどをメディアミックスにより成長させてきたゲームクリエイター、日野晃博。
本記事では日野氏の経歴と手掛けてきた代表作について解説していきます!
日野晃博とは?
日野 晃博氏は、システムソフト、リバーヒルソフトの後に、ゲーム会社、株式会社レベルファイブを創業したゲームクリエイターであり、脚本家です。
これまでにプログラマーとして、脚本家として、プロデューサーとして幅広い職務を行いながら多くのゲーム開発を行い、ヒット作には、『イナズマイレブン』、『妖怪ウォッチ』などがあります。その功績をたたえられ、自身の出身である福岡では、福岡市文化賞、福岡県文化賞を受賞しています。
日野市が手掛けたゲームのいくつかはアニメ化、映画化がされるなどメディアミックス展開も多数されており、日本のゲーム、アニメを始めとするコンテンツ業界に大きな影響をもたらしています。
日野晃博の経歴(創業まで)
日野氏は、1968年に福岡県で生まれました。子供のころからプログラミングやゲームを好んでおり、1988年にエニックス社から発売された、『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』をプレイしたことをきっかけにその魅力に取りつかれ、自身もゲームを作る側として業界に入ることを決めたと、後のインタビューにて話しています。
中高卒業後はコンピュータ専門の学校を卒業し、クラウドサービスを提供するシステムソフト、ゲーム会社のリバーヒルソフトにおいて、ゲームだけでなく様々な製品のプログラムやディレクションを担当しました。
そして1998年。リバーヒルソフトで働いていたチームメンバーと共に独立する事を決意し、現在代表を務める株式会社レベルファイブを設立。初めはソニー・インタラクティブエンタテインメント(以下、SCE)の下請け会社として、主にRPG作品を開発していました。
2000年には、レベルファイブが開発した『ダーククラウド』がSCEからリリースされますが、当時スクウェア・エニックスにいた渡部辰城氏と、ドラゴンクエストの生みの親である堀井雄二氏の目に留まったことがきっかけで、『ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君』の開発を担当する事になります。本作で日野氏はゲームディレクターを務めましたが、後に世界300万本以上の売り上げを記録しました。
その後は福岡のゲーム団体、GFFの会長に就任し、2011年から2012年には、アニメ『機動戦士ガンダムAGE』においてストーリーやシリーズ構成を担当。2017年、東京2020大会マスコット審査会の委員を務めるなど、業界を常に盛り上げていきました。
株式会社レベルファイブにて
日隠氏が創業した株式会社レベルファイブは、1998年10月に有限会社として設立されました。初めは元請け先であったSCEの子会社化を視野に入れていましたが、当時の副社長だった佐藤明氏の助言により独立起業の道を選んだそうです。
その後2000年には、レベルファイブとして初のデビュー作となるRPG『ダーククラウド』をリリースし、アメリカを中心にミリオンセラーを達成します。
この作品をきっかけに、レベルファイブ及び日野氏の得意ジャンルがRPGとなり、デベロッパーとして、『ダーククロニクル』、『ローグギャラクシー』『JEANNE D’ARC』といった様々なRPGを手掛けていきます。
レベルファイブに転機が訪れたのは2006年。同社はパブリッシング事業の開始を宣言し、それに合わせて企業ロゴマークも変更されました。
パブリッシング作品として第一弾となる、『レイトン教授と不思議な町』は、国内だけでなく海外でもヒットし、後にシリーズ化するなど、パブリッシャとしてのレベルファイブを成長させた作品にもなりました。
2008年には、現在でもシリーズ化が続いている『イナズマイレブン』をニンテンドーDSから発売。メディアミックス展開を視野に入れた作品であり、その後リリースされた『妖怪ウォッチ』では、アニメ化だけでなくおもちゃメーカーと提携して売上を伸ばすなど、ゲームを始めとするエンタメ業界において著しく成長しています。
日野晃博が手掛けた主なゲーム作品
二ノ国シリーズ
『二ノ国』シリーズは、脚本と原案を日野氏が手掛けたRPGです。『二ノ国 漆黒の魔導士』を皮切りにリリースされ、ゲーム内音楽は、スタジオジブリ作品でも有名な久石譲が担当しています。
2018年には、『二ノ国II レヴァナントキングダム(二ノ国II)』がリリースされ、2019年にはアニメ映画化、また2021年にはネットマーブルジャパンとの協同開発による『二ノ国:Cross Worlds』がリリースされており、シリーズ累計出荷数は300万本以上に達しています。
イナズマイレブンシリーズ
『イナズマイレブン』は、レベルファイブから発売されたニンテンドーDS用のゲームです。ジャンルは育成RPG、テーマはサッカーになっており、これもまたアニメ化、漫画化、映画化とメディアミックス展開がされています。
2008年に発売された本作ですが、『イナズマイレブン2 脅威の侵略者 ファイア/ブリザード』、『イナズマイレブン3 世界への挑戦!! スパーク/ボンバー/ジ・オーガ』と続々とシリーズ化が行われ、シリーズ10周年を迎えた2018年には、『イナズマイレブン for ニンテンドー3DS』が期間限定で無料配信されました。現在ゲームシリーズの世界累計出荷数は800万本を突破しており、最新作『イナズマイレブン 英雄たちのグレートロード』の開発が発表されています。
まとめ
『二ノ国』、『イナズマイレブン』等多数のIPを手掛けた日野氏についてまとめてきました。デベロッパーからパブリッシャーへの展開、積極的なメディアミックスによるIPの成長を促す日野氏の経営手腕は、ゲーム業界だけでなく多くのクリエイターにとって参考にするべき手法だと言えます。本記事をきっかけに、ゲーム単体では無く、いかに広くIPを大きくしているか?という視点を持つと、より業界研究に役立つことでしょう。
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