
パーマデス(パーマネントデス)とは?ハードコアゲーマーが魅了されるシステム
ゲームをプレイする中で、「パーマデス」という言葉を見聞きすることがあると思いますが、「正確な意味がわからない」という方も多いでしょう。そこでこのコラムでは、パーマデスという言葉の意味や魅力、パーマデスが実装された代表的タイトルを解説します。
1. パーマデス(パーマネントデス)とは
パーマデスとは、パーマネントデス(Permanent Death)を略した言葉です。ゲーム上の意味合いとしては、ゲーム内のキャラクターが死亡した場合に、そのキャラクターのデータが完全にロストしてしまうゲームシステムやモードを指します。
パーマデスのゲームでプレイヤーが操るキャラクターが死んだ場合、ゲームを最初からやり直す仕様が多いです。
1-1. パーマデスの別称や採用されているゲームモード
パーマデスは、多くのゲームにおいて「ハードコアモード」という名称で、難易度が高いオプションとして実装されています。既にゲームをプレイしてシステムの理解があるプレイヤーや通常モードでのプレイを終えたプレイヤーに提供する、いわゆるエンドコンテンツ(やりこみ要素)の位置づけで実装されることが多いです。
このモードを選択すると、キャラクター死亡時にセーブデータが使えなくなり、新たにゲームを開始することが要求されます。
また、ハードコアモードではなくパーマデスモードという名称で実装されているゲームもあります。
1-2. パーマデスと高難易度(死にゲー)の違い
死にゲーとは、ゲームが高難易度であることでプレイヤーが操るキャラクターが容易に死ぬゲームです。
プレイヤーキャラクターが死ぬとゲームオーバーになったり特定ポイントからやり直したりする点、高難易度である点でパーマデスと死にゲーには共通点があります。
ただし、死にゲーはゲーム自体のメインモードが高難易度であることをウリとするジャンルです。一方、高難易度モードとして実装されることが多いパーマデスは、あくまでもオプションであるという点で異なります。
どちらも高難易度であることがゲームのアピールポイントなので親和性が高く、ユーザー層も被りがちです。また、高難易度ゲームにパーマデスが実装されているケースも少なくありません。
高難易度ゲームについて詳しく書いたコラムがあるので、ぜひ以下もご参照ください。
→「「高難易度ゲーム」とは?おすすめのタイトルやゲーム作りにおける難易度の考え方」
2. パーマデスの魅力
この項目では、パーマデスをプレイする際に感じられる魅力を解説します。
2-1. 「一度倒されるとキャラロスト」という前提でしか味わえない緊張感
パーマデス最大の魅力は、「キャラクターが死ぬと全てを失う」というルールがもたらす緊張感にあります。
多くのゲームではミスをしてもやり直しができるため、同様の緊張感は生まれにくく、むしろ「何度か死んで傾向を見る」といった選択が容易にできます。一方、パーマデスでは、小さな判断ミス一つで数時間の労力が無に帰すこともあるので、プレイヤーは常に真剣勝負を強いられます。
この緊迫感こそが、パーマデスを好むハードコアなゲーマー層を強く惹きつける要素です。
2-2. クリアできたときの達成感
激しい緊張感の中で高難易度のバトルに打ち勝ったときの達成感も、パーマデスを搭載したゲームならではの魅力です。
どのゲームでも負けたくない気持ちは働きますが、敗北によって失う時間やロストアイテムがわずかである場合と、ゼロ(または大幅に後退した状態)からやり直す場合とでは明らかに緊張感が異なります。
パーマデスはこの緊張感が達成感につながるため、プレイヤー心理を強く意識したゲーム(またはモード)と言っても過言ではありません。
2-3. 求められるゲームの知識の深さ
パーマデスなどの高難易度ゲームをクリアするためには、そのゲームのシステムを理解する必要があります。操作スキルの重要度はゲームによって異なりますが、単純に素早い動きが求められるだけでなく、マップの構造や敵の配置、行動パターン、アイテムの効果的な使い方の知識補強も重要です。
これらの要素はライトなゲームを好む人にとっては大変かもしれませんが、パーマデスを求めるユーザーなら、どうやったらクリアできるかを考える瞬間も喜びです。
3. パーマデスを実装する上での注意点
ここではパーマデスを実装するうえで注意すべき点を開発者向けに解説します。
3-1. そもそも全てのユーザーがパーマデスを望んでいるわけではない
パーマデスはクリアの難しさが魅力ですが、ゲームにハードさを求めない人は多いですし、極端な難易度を求める人の方が少数です。タイトルによってその比率は異なるでしょうが、高難易度モードがあるゲームでもユーザーの7~8割はもっとも簡単なモードしかプレイしないという調査もあります。
ゲーム開発者はそれを踏まえて、多数のユーザーに敬遠されない仕組みや、誰もが満足度を得られる仕組みを考える必要があります。
3-2. パーマデスをクリアしなければ味わえないゲーム体験は用意しないほうが良い
パーマデスモードを実装する場合、そのモードでのみ得られる強力なアイテムや、感動の場面などを設定しないことをおすすめします。
前の項目で解説した通り、多くのユーザーはライトに楽しめるものを好みます。そのため、極端なハードさの先にしかない報酬や感動は、せっかく用意したのに多くの人が味わうことなく終わってしまう可能性が高いです。
また実績コンプリート派(基本ルートすべてのクリアを目指すプレイスタイル)の人にとって、メイン部分のクリアが困難すぎるとゲーム自体が低く評価されるリスクもあります。
これを踏まえて、パーマデスはあくまでもより深くゲームを楽しみたい人、通常モードをクリアした後にもそのゲームを楽しみたいコアユーザー向けのエンドコンテンツとして実装しましょう。
3-3. パーマデス実装を前提とする場合、過度の初見殺し要素は控える
パーマデスシステムを採用するゲームでは、「初見殺し(予想できない死、理不尽な理由による死)」の実装は控えることをおすすめします。
パーマデスは死ぬとゼロからのやり直し(あるいはかなり後退したところからのやり直し)を強いられるため、「死」に対する納得感がないと、ゲームをプレイするモチベーションを削いでしまうリスクがあるからです。
言い換えると、パーマデスでは強敵との対戦による死やユーザーのスキル不足、ユーザーのミスによる死以外は排除した方が無難です。
4. パーマデスが実装されている代表的なタイトル
ここからは、パーマデスが実装されている代表的なタイトルを紹介します。
4-1. セーブ機能が実装されていない昔のゲーム
実は1970年代後半〜1980年代前半のアーケードゲームはパーマデスが一般的でした。その当時は、セーブ機能や残機、コンティニューなどのシステムが未発達で、そもそも個別のデータをセーブできなかったからです。
そのため、『スペースインベーダー』や『パックマン』などの初期のゲームは、「パーマデスが実装されている」というより「パーマデス以外の選択肢がなかった」と言うべきでしょう。
また同時期にリリースされた家庭用ゲームもアーケードゲームを模倣して作られる傾向が強かったので、やはりパーマデスが一般的です。
4-2. ディアブロシリーズ
ハックアンドスラッシュ系ゲームの金字塔である『ディアブロ』シリーズ は、パーマデスを実装する代表的なタイトルの一つです。
このシリーズではパーマデスという名称ではなく「ハードコア」という名称で、上級者向けの選択肢として死ぬと最初からやり直すシステムが採用されています。それまでに集めた装備やレベルアップの記録は全て失われてしまいます。
ただし、『ディアブロ4』ではハードコアモードでレベル10に達してから死んだ場合、記憶をコレクションで確認できるシステムが実装されています 。
4-3. Terraria
サンドボックス型のモノづくりアクションアドベンチャーゲームである『Terraria』 にも、パーマデスに相当するハードコアモードが実装されています。
このモードでキャラクターが死亡すると、そのセーブデータは完全にロストしてしまいます。さらに、もっていたアイテムやコインはほかのプレイヤーがドロップアイテムとして収集可能です。
また、ハードコアモードで死亡するとゴーストになって、自分の死後の展開を観察することができます。ただしゴーストはプレイに関与できないので、通常のプレイをするにはやり直すしかありません。
4-4. World of Warcraft
世界的に有名なMMORPGである『World of Warcraft (WoW)』では、Classic版に「ハードコアモード」が実装されています。
このモードではほかのタイトルのパーマデスと同様に、一度死んだキャラクターは復活できません。ゴースト状態でチャットやエモートはできますが、そのサーバーでのプレイは終了するので、また最初からやり直すしかありません。
4-5. Hollow Knight(Silksong)
アクションアドベンチャーゲーム『Hollow Knight』とその続編の『Hollow Knight: Silksong』 には、ゲームクリア後にアンロックされる隠しモードとして「Steel Soul(スチールソウル)」モードがあります。このモードはこのコラムのテーマであるパーマデスシステムで、キャラクターが死亡するとセーブデータが消えて最初からやり直しとなります。
このモードでは敵の強さ自体は大きく変わらないものの、「死ぬと最初からやり直し」というルールにより緊張感は格段に増します。ゲーム難易度そのものも高いため、真の上級者プレイヤー向けと言えるでしょう。
5. まとめ
パーマデスは、キャラクターが死ぬとセーブデータが消えてゼロからのやり直しを強要する厳しいゲームシステムです。タイトルによっては「ハードコアモード」という名称で採用される場合もあります。
このシステムは、プレイヤーに大きな緊張を強いるため、クリア時の大きな達成感のもととして機能します。ただし、一般的なプレイヤーに向けて、高難易度のオプションとして実装することや、初見殺しなどの理不尽な死を盛り込まないことをおすすめします。
ほかにも有用な内容があるので、パーマデスの実装を検討するゲーム開発者は、ぜひこのコラムを参考にしてください。
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