
ゲームカンファレンスとは?TGS2026の最新動向や国内外の主要イベントを紹介
「ゲームカンファレンス」という言葉は聞いたことがあっても、どのようなイベントがあり、どうすれば参加できるのか分からない方も多いのではないでしょうか。
このコラムでは、ゲームカンファレンスの役割や、東京ゲームショウ2026をはじめとする国内外の主要イベントの最新動向、参加方法、今後のあり方までをご紹介します。ゲーム業界での情報収集や人脈づくりに、ぜひ役立ててください。
1. ゲームカンファレンスとは
まずは、ゲーム業界におけるカンファレンスの大きな二つの流れを紹介していきましょう。
1-1. 新作を発表するプレスカンファレンス開催など、ビジネスとしての場
ゲームカンファレンスの中のいくつかは、新タイトル発表に関連する場として設定されます。
この場合、ビジネス目的の関係者のみが参加する日と、ユーザーへの広告を兼ねた一般人参加可能日を分けて行われることが多い傾向があります。
1-2. ゲーム業界における技術面の情報共有の場
新タイトルの発表の場とは別に、ゲーム業界全体の技術力向上のために情報共有する場としてのゲームカンファレンスもあります。
勉強会や講演会といった雰囲気もあり、大規模なものから小規模なものまでさまざまです。
技術面でのやり取りが多いですが、懇親会などがあれば厳密な意味でのビジネス要素も強く含まれます。
この場合、業界の関係者のみ参加できるものがほとんどで、一般の人が参加できることは稀です。
2. 現在開催されている主なゲームカンファレンス

次に、近年開催されているゲームカンファレンスを具体的に紹介していきましょう。
なお、かつて東京ゲームショウやgamescomと並び「世界三大ゲームショウ」と呼ばれたE3は、2023年に終了しています。ここでは、現在も開催されている主なイベントを取り上げます。
2-1. 東京ゲームショウ(TGS)
東京ゲームショウ(TGS)は、1996年から毎年開催されている日本最大級のコンピューターゲームの総合展示会です。一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会(CESA)が主催し、日経BPとソニー・ミュージックソリューションズが共催しています。
ゲーム関連企業がブースを出展し、新作の試遊やステージイベント、eスポーツ大会などが行われます。グッズを目当てに訪れる人やコスプレイヤーも多く、有名クリエイターの話を直接聞ける場としても人気です。
開催30周年を迎えたTGS2026は、2026年9月17日から史上初となる5日間の日程で、幕張メッセを中心に開催されました。台風の接近により最終日の会場開催は中止となったものの、4日間で25万7,642人が来場しています。出展社・団体数は1,138と、前年の1,136を上回りました。
東京ゲームショウ公式サイトはこちら
https://tgs.cesa.or.jp/
2-2. Summer Game Fest
かつて北米最大級のゲーム展示会として知られたE3は、2023年12月に主催団体のESA(Entertainment Software Association)から終了が正式に発表されました。その経緯については、後述の「ゲームカンファレンスの今後のあり方」で紹介します。
E3の後を担う形で存在感を高めているのが、Summer Game Festです。ジェフ・キーリー氏が手がけるイベントで、毎年6月に各社の新作発表が集中する場として定着しています。2026年は6月5日に、カリフォルニア州ハリウッドのドルビー・シアターで開催されました。
発表の中心はライブ配信で、世界中から同時に視聴できます。日本からも時差はあるもののリアルタイムで新作情報を追えるため、現地に行かなくても最新動向をつかめる点が魅力です。
Summer Game Fest公式サイトはこちら
https://www.summergamefest.com/
2-3. gamescom
gamescomは、ドイツ・ケルンで毎年開催されるヨーロッパ最大級のゲーム関連イベントです。かつては東京ゲームショウやE3と並ぶ「世界三大ゲームショウ」の一つとされ、E3の終了後は世界最大級の新作発表の場として存在感がさらに高まっています。
2026年は8月26日から30日まで開催され、131か国から36万8,000人が来場しました。出展社数は1,743社と過去最多で、そのうち72%がドイツ国外からの出展です。約23万3,000平方メートルの展示フロアは、初めて完売となりました。
開幕前の8月24日・25日には開発者向けカンファレンス「gamescom dev」が併催され、380人以上が登壇しました。
gamescom公式サイトはこちら
https://www.gamescom.global/
2-4. GDC Festival of Gaming(旧Game Developers Conference)
GDCは、1988年から毎年開催されている、ゲーム開発者向けの世界最大級のカンファレンスです。新作発表よりも技術やノウハウの共有に重きを置き、開発者同士の交流の場としても活用されてきました。
2026年からは名称を「GDC Festival of Gaming」に改め、開発者だけでなく、パブリッシャーや研究者、スタートアップなど業界全体を対象とする方針を打ち出しています。
2026年3月9日~13日にサンフランシスコのMoscone Centerで開催され、700以上のセッションが行われましたが、来場者は約2万人と、3万人を超えた2025年から約3分の1減少しました。
2027年は3月1日~5日に、同じくMoscone Centerでの開催が予定されています。
GDC Festival of Gaming公式サイトはこちら
https://gdconf.com/
2-5. CEDEC
CEDEC(CESA Developers Conference)は、CESAが主催する国内最大級のゲーム開発者向けカンファレンスです。エンジニアリング、ビジュアル・アーツ、サウンド、ゲームデザインなど分野別にセッションが設けられており、優れた技術を表彰する「CEDEC AWARDS」も例年行われています。
CEDEC2026は2026年7月22日~24日の3日間、パシフィコ横浜ノースでの会場開催とオンライン配信を組み合わせたハイブリッド形式で行われ、約200のセッションが用意されました。
CEDEC公式サイトはこちら
https://cedec.cesa.or.jp/
2-6. GAME CREATORS CONFERENCE
GAME CREATORS CONFERENCEは、一般社団法人デジタルエンターテインメントクリエイター協会(DECA)が主催する、関西最大級のゲームクリエイター向け勉強会です。
2020年は新型コロナウイルスの影響で中止となり、2024年に規模を抑えて会場開催を再開しました。2025年には4トラック24セッションに懇親会も加わり、2019年以来となるフル規模での開催に戻っています。
2026年は3月28日に大阪府立国際会議場(グランキューブ大阪)で開催され、スポンサーセッションを含む24セッションに加えて、リーガロイヤルホテル大阪での懇親会も行われました。オンライン化が進む中でも、講演後に登壇者や参加者と直接話せる対面の交流の場を設けている点が特徴です。
GAME CREATORS CONFERENCE公式サイトはこちら
https://gc-conf.com/
2-7. China Joy
China Joyは、中国・上海で毎年夏に開催される中国最大のゲームショウです。
2026年は7月31日~8月3日に上海新国際博覧中心で開催され、「AIと共に遊ぶ(与AI同游)」をテーマに900社以上が出展しました。
来場者数は延べ43万8,900人と過去最多を更新し、18~29歳が65%を占めるなど、若い世代の来場が目立ちます。また、業界関係者の来場も4万4,245人と過去最多となり、ビジネスの場としての存在感も高まっています。
China Joy公式サイトはこちら
http://www.chinajoy.net/
3. ゲームカンファレンスに参加するには

ゲームカンファレンスはゲーム業界に身を置く人間の大切なビジネスの場ですが、一方で一ゲームファンが心躍る一大イベントでもあります。
ここでは、これらのゲームカンファレンスへの参加方法を紹介します。
3-1. ゲーム業界に携わる
ゲーム関連企業に勤めていれば、業界関係者向けのカンファレンスの多くに参加できます。海外のイベントであっても、勤務先の理解があれば出張として参加できる可能性があるでしょう。
東京ゲームショウ2026では、9月17日・18日の2日間がゲーム業界関係者に限定したビジネスデイでした。事前審査を経てチケットを購入する仕組みですが、料金や登録方法は年によって変わるため、参加する際は公式サイトで最新の条件を確認してください。
学生の場合は、出展する側として参加する道もあります。たとえば大阪電気通信大学はTGS2026に17回目の出展を果たし、学内選考を通過した学生のゲーム作品などを展示しました。
また、CEDECにはIGDA日本による学生向けの参加助成制度があり、GAME CREATORS CONFERENCEには学生向けの受講チケットが用意されているなど、学生でも参加できる勉強会もあります。
3-2. 一般でも参加できるゲームカンファレンスを探す
東京ゲームショウやgamescomのように、一般の人も参加できるゲームカンファレンスもあります。新作の試遊やステージイベントなど娯楽性も高いため、ゲームファンはもちろん、業界の最新動向を肌で感じたい人にもおすすめです。
なお、東京ゲームショウの一般公開日は、事前にチケットを購入する前売り制です。TGS2026では1日入場券のほか、優先入場などの特典が付いたチケットも販売され、小学生以下は無料で入場できました。
参加を考えている場合は、早めに公式サイトで販売スケジュールを確認しておきましょう。
3-3. オンライン開催している場合はPC(スマホ)とネット回線が必要
ゲームカンファレンスの中にもオンライン開催されるものや、部分的に配信が導入されているものもあります。
なお、オンラインでカンファレンスに参加する場合は、ネット回線が必要ですし、パソコンやスマホなど映像を見ることができるデバイスも欠かせません。
また、オンラインパスなども別途要求されることがあるので、オンライン上でいつでも参加できると楽観的にならず、興味があるカンファレンスは参加条件などを事前にしっかりチェックしておきましょう。
4. ゲームカンファレンスの今後のあり方
コロナ禍を経て、ゲームカンファレンスのあり方は大きく変わりました。この項目では、E3の終了や近年の各イベントの動きから見える、今後のゲームカンファレンスの方向性をご紹介します。
4-1. E3の終了に見る、新作発表の「配信シフト」
E3は2020年に新型コロナウイルスの影響で中止となり、2021年はオンラインで開催されたものの、2022年・2023年は中止が続きました。そして2023年12月、主催団体のESAが終了を正式に発表しています。
背景にあるのは、新作発表の場が配信へと移ったことです。各社が単独でショーケース映像を配信するようになり、Summer Game Festやgamescomの開幕番組「Opening Night Live」が新作発表の中心となりました。gamescom 2026のOpening Night Liveは、7,800万回以上再生されています。
会場の役割は「発表を聞く場」から「実際にゲームに触れ、人と交流する場」へと移りつつあるといえるでしょう。
4-2. 評価軸は「来場者数」から「商談・国際交流」へ
近年は来場者数だけでなく、ビジネス面の指標が注目されるようになっています。
TGS2026ではビジネスマッチングによる商談件数が3,673件と過去最多になり、gamescom 2026には3万6,000人以上の業界関係者が来場しました。China Joy 2026でも、業界関係者の来場数が過去最多を更新しています。
一方、GDC Festival of Gamingは刷新後も来場者が減少しました。米国への渡航や入国への懸念から、海外の業界関係者が参加を見送り、他のイベントへ分散したとの報道もあります。
企業や参加者が、目的に合わせて「どのイベントに行くか」を選ぶ時代になっているといえます。
4-3. 対面とオンラインを使い分けるハイブリッド型が定着
コロナ禍で広がったオンライン開催は、現在も多くのイベントで活用されています。CEDECは会場開催とオンライン配信を組み合わせたハイブリッド形式を続けており、遠方に住む人でも講演を視聴しやすくなりました。
その一方で、GAME CREATORS CONFERENCEのように、懇親会を含めた対面での交流を大切にしているイベントもあります。情報収集はオンライン、人脈づくりは会場と、目的に応じて参加方法を使い分けることが大切です。
5. まとめ
ゲームカンファレンスは、新作やテクノロジーを楽しむ場であると同時に、クリエイター同士が技術情報を交換し、ビジネスを広げる場でもあります。
E3の終了やGDCの刷新など、カンファレンスを取り巻く環境は変化していますが、東京ゲームショウやgamescom、China Joyはビジネス面でも存在感を高めています。オンライン配信で手軽に情報を集めつつ、会場では人とのつながりを広げるなど、目的に合わせて活用していきましょう。
ゲーム業界への就職・転職を目指す人にとって、ゲームカンファレンスは業界の最新動向をつかみ、人脈を得る貴重な機会です。ぜひ興味のあるイベントに足を運んでみてください。
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