スマホゲームのお手本『ひまつぶハンター』の魅力と企画
しかし『ひまつぶハンター』のような企画の面白さに気づくことができれば、競争の激しいこのマーケットでも勝ち抜いていく実力を養っていくことができるでしょう。
目次
人気シリーズ最新作の『ひまつぶハンター』
『ひまつぶハンター』はかねてよりスマホゲームとして人気が高かったシリーズの最新作で、多くのプレイヤーを魅了してきました。
大人気スマホゲームの「ひまつぶシリーズ」
「ひまつぶシリーズ」はスマホゲームのシリーズの中ではポピュラーな存在感を放つ作品です。
『ひまつぶスラッシュ』や『ひまつぶクエスト』など、数多くの人気作品を生み出してきたシリーズの最新作が、『ひまつぶハンター』です。
これまでの「ひまつぶシリーズ」においては、「暇つぶし」とは言いつつもついつい長時間やり続けてしまう中毒性が話題となりました。
今作においてもやはり中毒性のある2Dアクションが展開され、RPGとアクションの要素を足した爽快感と戦略性を堪能することができます。
RPGらしいテキストの豊富さも見どころの一つで、ゲームこそシンプルなものの、重厚な設定と作り込みが垣間見えるシーンも多彩に用意されています。
縦持ち操作で快適プレイ
『ひまつぶハンター』の特徴的なところは、スマホの縦持ちで全編をプレイすることができるという点です。
近年、多くのスマホゲームはゲームプレイにおけるリッチな体験を追求するあまり、テレビ画面のような横向き操作でのプレイを推奨する作品がほとんどでした。
横向きのプレイは確かに家庭用ゲーム機や携帯ゲーム機さながらのゲーム体験を提供してくれるのですが、これにはデメリットもあります。
それは、横向きプレイで両手がふさがってしまうという欠点です。
例えば電車の中などでつり革などを握っていると、スマホでゲームをしたくとも、両手もちではつり革を持つことができず、これがストレスになります。
スマホの利点は片手で様々なことができる点であったのが、スマホによって生活に支障をきたしてしまっているのです。
しかし今作においては、スマホを縦持ちでプレイすることができるため、このような事態になることはありません。
片手持ちでスマートに、それでいて熱中できるゲームになっているのが、『ひまつぶハンター』なのです。
作り込まれたゲームシステム
単に快適な操作を実現しているだけでなく、『ひまつぶハンター』はその快適性とは裏腹に、作り込まれたゲームシステムを堪能できる骨太さにも定評があります。
多様なアクション
この作品は2Dドットを基調としたゲームプレイが中心ですが、2Dとは思えないほど、多彩なアクションが用意されている点も特徴です。
ゲームの操作は、画面上で指をスライドさせたり引っ張って弾くことで行います。
主な操作はこれだけなのですが、移動と攻撃、そして回避行動と、ゲームプレイに必要なすべての挙動をまかなっているのには注目です。
複雑で重厚なゲームプレイには、ボタンの複数配置や両手でのスティック操作が必要とされていますが、工夫次第ではこのようなミニマルな操作環境を実現することもできます。
そして、プレイヤーがステージをクリアするごとに獲得する装備や特殊能力によって、アクションは多様化していきます。
操作方法は変わらずとも、ビジュアルの変化によって、プレイヤーは豊かなアクションを堪能することができるというわけです。
ローグライクなRPG要素
また、ゲームに中毒性を持たせるためのやり込み要素においても、ローグライクなシステムを採用し、しっかりと作り込んでいます。
モンスターを倒してゲームをクリアしていくうちに、プレイヤーは装備を作ることができるようになります。
敵を倒して報酬を獲得するごとに、製造できる装備も異なります。
同じステージを何度もクリアして、装備をひたすら稼ぐということも可能です。
この装備を作って集める方式は、あらゆるアクションゲームやRPGでも採用されているように、ゲームへの没入感を高めるための代表的な要素です。
2Dドットの簡単操作ながら、『ひまつぶハンター』においてもこのシステムは採用され、何時間でもプレイできるアクセントとなっています。
たとえ2Dドットでチープな印象を受けるゲームであっても、システム面での重厚感を整えることで、いつまでも遊んでもらえる作品になりうることを示唆する例でもあるでしょう。
スマホゲームにあるべき企画のコンセプト
『ひまつぶハンター』はスマホゲームのお手本のような作品です。
ここからエッセンスを抽出するとすれば、スマホの強みを活用できるかどうかが挙げられるでしょう。
スマホで遊べる強みを活かせるかがポイント
スマホで遊べることの利点は、他のゲーム機などに比べると非常に高いアドバンテージであると言えます。
例えば、ハードウェア料金が実質ゼロ円であることです。
スマホは今や現代人であれば誰もが持つハードであり、そのスペックも一昔前のラップトップ並みにのぼります。
当然、ゲームを遊ぶためのハードとしても優れており、気になったゲームがあれば気軽にダウンロードし、プレイしてみることができます。
そして、何処へでも必然的に持ち歩くことになるため、肌身離さず、日常的にプレイするゲームとも相性は良いと言えます。
例えば育成ゲームやシミュレーションゲームはその例で、気が向いたときにゲームの様子を確認し、進行させられるのは強みです。
いくら外へ持ち運べる携帯ゲーム機とは言え、スマホのような携行性までは持ち合わせていません。
スマートフォンは、ゲームハードとしては最も安価で、なおかついつでも遊べるのが最大の武器です。
スマホゲーム市場の最大の魅力は「カジュアルさ」にあり
そして、いつでも持ち歩けるスマホだからこそ、そこで遊ばれるゲームにもカジュアルさが求められます。
スマホでよく遊ばれるゲームの特徴は気軽に楽しめるという点です。
「パズドラ」や「ポケモンGO」を見てみるとわかる通り、これらはいずれも縦画面で、タイミングを気にせず遊ぶことができます。
「ポケモンGO」についてはGPSを採用していることもあり、場所の制約はあるものの、ちょっとした休憩時間に散歩がてら遊びに行くことができます。
『ひまつぶハンター』も同様で、縦画面で、片手で遊べて、なおかつ長時間やりこむことができるという、高いコストパフォーマンスを備えています。
ゲームシステムやビジュアルにもクセがなく、誰でも気軽に手に取れるのが最大の魅力で、いつまでも遊び続けることができます。
スマホの特性を考慮し、スマホユーザーに最も喜ばれるゲーム形態の一つを完成させている作品でもあるのです。
おわりに
誰でも遊べるポピュラーなゲームは、スマホユーザーに喜ばれる作品の最たる特徴の一つです。
スマホで遊べることのメリットは、スマホユーザーが喜ぶゲームとはどのような遊びなのかということを、このゲームを通じて再考してみるのも良いでしょう。
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ライター名:Satoru Yoshimura
プロフィール:ライター。20年以上の付き合いがあるビデオゲームとアメリカ音楽をテーマとした活動が中心。「日本のゲーム音楽がヒップホップに与えた影響」などブログで公開中。
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『ひまつぶハンター』開発者Twitter:https://twitter.com/moitititi
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