ゲーム業界で求められるマーケティング知識とは?
ゲーム業界の求人に興味を持っている方のために、ゲーム業界におけるマーケティングがどんなもので、何が求められているのかなどを具体的にまとめていきます。
マーケティング知識を深めることは入社後の行動で非常に重要なので、ぜひ最後まで読んで参考にしてください。
1. ゲーム業界におけるマーケティングの考え方
1-1. ゲーム業界のマーケティングの考え方は日々変化している
ゲーム業界を取り巻く環境は激しい勢いで変化しています。
ここでは2018年末時点でのゲーム業界のマーケティングの在り方などを記載しますが、その内容や求められるものもいずれ変化していく、ということをご理解ください。
ただし「マーケティング」である以上、市場のニーズを把握し、自社が利益を上げるために必要なものが何かを追求するということに移り変わりはありません。
そのような視点でこの記事を読んで参考にしていただければ、と思います。
1-2. 以前はタイトル(ソフト)を売るためのマーケティングが主体だった
過去にはゲーム会社はパッケージソフトを製作・販売して利益を得るスタイルを主流としていました。
この時のマーケティングはとてもシンプルでわかりやすいもので、基本となる世界観や熱中しやすいキャラクター像を調査し、そこにフィットするものをどのように作るかが重要視されていました。
ゲームタイトルはシリーズになるものはあっても、都度作り上げたものを売り切るという形だったので、リリース時点での価値観にアジャストしていればよかったのです。
1-3. 現在はソーシャルゲームなどの継続的なサービス提供にもマーケティングが必要に
現在でも売り切り型のタイトルはありますが、それとは異なる流れが大きくなっています。
ソーシャルゲームが台頭してきたことで、継続を前提としたゲーム作りを要求されるケースが増えてきました。
この場合、リリース時点での市場の要求と一年後、二年後に求められるものが変化していくので、キャラクター像や世界観も古くなっていく可能性があり、時代にマッチしたキーワードやゲーム展開の流行にも追従することが求められます。
それに答えるためには、随時ゲーム展開を新しくしたり、新しいキャラやアイテムを常に追加し、市場の要求を反映したイベントを企画するといった展開を行うことが必要です。
ユーザーを飽きさせずに、そのタイトルから離れることを防ぐ努力を続けなければなりません。
1-4. ゲームタイトルを売るだけでなく、クロスメディアのあり方などにもマーケティングの知識が求められる
また、必要なのはタイトルを売ることだけではありません。
多くのユーザーにタイトルの存在を知ってもらったり、興味を持続してもらったりする意味でも、クロスメディアをはじめとする様々なアプローチ方法の検討にマーケティング意識が欠かせません。
この時、単純に露出が増えれば良い、ということはなく、タイトルが持つイメージを崩壊させないようにすることにも注意を払う必要があります。
キャラクターへの感情移入や世界観を妨げるようなクロスメディア展開をすれば、ユーザーを増やしたいという意図とは別に、せっかくついてきてくれていたユーザー離れを引き起こす可能性もあるからです。
2. ゲーム業界における「マーケティング事業」の仕事
2-1. 自社タイトルの知名度を高めて1本でも多く売る、1人でも多くのユーザーを増やす
上の項目で説明したことにかぶる部分はありますが、マーケティング事業を行う上で最も求められる成果は、自社がリリースしたタイトルの知名度をアップして、多くの人に認識してもらい、販売数やダウンロード数を増やすこと、ユーザー離れを防止して確実に定着してもらう戦略を練ることなどにあります。
2-1. ゲームは生活に「必要不可欠」なものではないからこそ、ユーザー目線を大切にする
「ゲーム」という「商品」は飲食やライフラインとは異なり、ユーザーにとって生きていく上で必要不可欠な存在ではありません。
(この場合は人間として生存していく上での意味合いになります)人によっては、日常生活に対して明確に「不必要な存在」、「時間やお金を奪うもの」と認識されることすらあります。
しかし、それでもそのタイトルを購入したり、課金し続けてくれるユーザーがいます。
一定の人たちにとっては「貴重な息抜き」であったり、あるいはそれ以上の「心のよりどころ」「精神的支柱」になるケースもあります。
そんな人たちの目線を考えることも、大変重要な役割です。
2-2. 「依頼されたものを売るだけ」という形ではなく、自社タイトル・サービスについて理解を深める
イベントなどを打ってユーザー層を拡大したり、課金したくなるような仕組みを作って自社の利益を確保することはマーケティングの重要な目的です。
しかし、利益回収の意識だけが先行して、拝金主義しか見えないようでは多くのユーザーがそのタイトルから離れてしまいます。
ユーザーに楽しんでもらえなかったり、せっかく作り上げた世界観を壊すようなイベントやクロスメディア展開は逆効果になることも覚えておきましょう。
ユーザーにとってそのゲームの世界観は非常に重要な要素です。
それを壊さないためにはマーケティングを行う人が、そのタイトルの魅力を知って、愛情を持つ必要があります。
2-3. ユーザーの事を考えすぎて内輪向けにならないようにマーケティングする
しかし、ヘビーユーザーにばかり目線が向きすぎると、ライトユーザーにとっては「内輪向け」な印象を与えてしまったり、新規ユーザーが入りにくかったりすることもあります。
限られた予算で効果的なマーケティングを行うためには、時にはドラスティックな展開が必要になるケースもあります。
新規ユーザーの獲得を狙いつつ、ヘビーユーザーを飽きさせないような劇的な動きこそ、マーケティングの成果が問われるところです。
2-4. 実際の求人例
■マーケティングアシスタントの求人例
求人例 | 大人気ゲームタイトルのマーケティングアシスタント(派遣or業務委託案件、社員化あり、ゲーム業界未経験もOK) |
業務内容 | PS4、Switch、PC、スマホとマルチプラットフォーム展開している大型タイトルにおけるアシスタント業務 ・SNSなどのキャンペーンに紐づいて、グッズの梱包や発送 ・在庫管理、事務作業などのアシスタント業務 |
求人情報 | http://game-creators.jp/g-job-tenshoku/find_jobs/1642/ |
3. ゲーム業界でマーケティングの考えが求められる業種
3-1. ゲームプロデューサー
ゲームプロデューサーはタイトルの根管を握るポジションです。
「売れるゲーム」を生み出すためにはマーケティングの意識を持っていることが欠かせません。
単に目新しいもの、奇抜なものを生み出すだけが仕事ではないと認識しましょう。
3-2. 広報・営業
自社のタイトルの販売数や利益を確保し続けるために広報と営業は存在しています。
販売数やダウンロード数を上げ続けるには、どのような調査を行うかを検討したり、ユーザーの意識に対して最適なアプローチをする必要がありますから、最もマーケティングの知識が求められる部門と言えます。
3-3. 運営
運営は継続してそのタイトルで楽しんでもらうための戦略を練ることが要求される分野です。
世の中のトレンドや時代が求める要素を知り、ユーザーを飽きさせないイベント展開をすることが必要です。
また新規ユーザーとヘビーユーザーのバランス、および利益性とユーザー目線のバランスを取るためにも、高いマーケティング意識を持つことが求められます。
3-4. 時にはデザイナーに求められることも
デザイナーはプロデューサーなどから求められるデザインを行うことが日常の業務ですが、ユーザーを魅了し続けるデザインをするには、時代がどんなものを求めているかを熟知し、自分のタッチに固執しすぎない柔軟性も必要です。
多くの人に支持され、第一線で活躍し続けるには、ニーズを嗅ぎ取るマーケティング意識が欠かせません。
4. まとめ
ゲーム業界における「マーケティング」の役割や重要性についてまとめました。
最初にも記述しましたが、ゲーム業界は提供するサービスの形態が変化するのが早いため、マーケティングのありかた自体が頻繁に変わる分野です。
ですから、単なる市場調査や人気アンケートを行う仕事という認識ではなく、自分自身が求められているのは何なのか、その時代に合ったマーケティングはどんな手法を用いるべきか、と考え続けることが重要です。
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