ゲーム業界を諦めようとしている人はチェック!人々が諦める主な理由と解決策
そこでこのコラムでは、ゲーム業界への就職は諦めるべきか悩んでいるという人や、一端は諦めたという人に向けて、現実的にはどうなのか、ということを記述していきます。
ゲーム業界への就職を迷っている人、諦めかかっている人には有効な情報が満載なので、ぜひ最後まで読んで参考にしてください。
目次
1.諦める理由1…自分の学歴・スキルに自信がないから
この項目では、ゲーム業界を諦める理由のひとつである「自分自身のスキルや学歴に自信が無い」という点についてまとめていきます。
1-1.ゲーム業界でも学歴を伴わない会社・部署はたくさんある
正直なところ、ゲーム業界でも任天堂やソニー、スクウェア・エニックスといった誰もが知っている大手の会社では、確実に学歴を必要とします。
しかし、全てのゲーム会社が有名大学や高偏差値の学校を出ていないと入社できない、ということはありません。
本当にゲームの仕事をしたいが学歴をアピールするのは難しいという人は、大手ゲーム会社にはこだわらずに、まずは中小のゲーム会社に入って実績を高めてから転職するという方法をお勧めします。
もちろん中小企業でも楽に入れるわけではありませんが、大手より入りやすいことは間違いありません。
そして中小企業には、大企業よりも早い段階で大きなプロジェクトに参加できるメリットがあります。
また、経営者や管理職と距離感が近いこともあって、やる気さえあればマネジメントを直接学ぶチャンスもありますから、早急にスキルを磨くには中小企業の方が良い、という見方もあるのです。
そのため、学歴に自信が無いという人はまずは中小からスタートすることを考えていきましょう。
1-2.熱意次第で他業種から就職しても結果を出すことができる
現在異業種にいて、スキルや経験値が無いことからゲーム業界への転職は難しい、と考えている人もいるでしょう。
しかし、異業種からゲーム業界に転職して大きな功績を残している人もいますので、ここで紹介しましょう。
フロム・ソフトウェアというゲーム会社で代表取締役社長を務めている(2020年3月現在)宮崎 英高さんは、2004年に30歳になる直前、ゲーム開発の経験は一切ない、という状態でゲーム会社に転職しています。
宮崎さん本人は、その時の気持ちを「単純にゲームが作りたかった」、「ダメ元」で受けてみた、と語っているので、「ゲーム業界への転職を考えているけど自分には無理だろうか?」と、今悩んでいる人とあまり変わらない心境だったと思います。
その後宮崎さんはディレクターとして多数のゲーム開発に携わり、Golden Joystick Awards 2018という世界のゲーム業界でも権威ある生涯功労賞を受賞しています。
ここまで見事な成功例はそれほど多くはないでしょうが、少なくともほぼ30歳で未経験者を中途採用する会社があったということは事実ですから、ゲーム作りへの情熱がある人は、ぜひ諦めずにトライしてみてください。
→「「まったくの未経験」からゲーム業界へ転職したい!覚えておきたいコツやポイント」
1-3.新人の育成に力を入れている会社で働きながらスキルをつけることもできる
文系卒の人も、ゲーム業界に入りたいという気持ちを持ちながらも諦めている人がいるのではないでしょうか?
確かにゲーム業界には理系やアート系の学校を出た人が多い傾向はあります。
とはいえ、文系から入っている人がいないということもありません。
例えばシナリオライターやプランナーのような職種であれば、物語を構築する力や、発想力、企画力などが求められますから、文系の人でもトライしやすいでしょう。
また、新人の育成に力を入れている会社であれば、働きながらスキルを上げていくこともできます。
まずは諦めずにトライしてみること、現状のスキルを少しでも上げることなどを考えてみましょう。
→「文系だけどゲーム会社に就職したい!望まれるスキルとアピール方法も説明」
2.諦める理由2…自分の年齢的に就職は厳しいから
ここでは、ゲーム業界への就職を年齢的な理由で諦めている人に向け、考察を記載しましょう。
2-1.現在の仕事で培ったスキルが活かせるものであれば、30代でも転職は可能
ゲーム業界では30歳代になると転職は難しいというウワサもありますが、もし同じ業界内での明確なスキルがあれば転職は決して困難ではありません。
ぜひトライしてみてください。
異業種からの転職の場合、30代になると不利になるのは間違いないですが、マネジメント力や大きな営業実績、ゲーム業界で活かせそうな人脈などがあればアピールしやすいと思います。
→「年齢別のゲーム業界転職ハードルと、いつまでも一線で活躍するためのポイント」
2-2.個人でゲームを開発し、その実績をアピールすることで年齢を超えた雇用が期待できる
近年はソフトの発達もあってインディーズでのゲーム制作が容易になっていますから、個人開発の経験があればしっかりアピールしましょう。
ゲーム業界の現場は慢性的な人材不足で経験者を求めていますから、即戦力性があれば採用の可能性は上がります。
3.諦める理由3…ブラック企業が多く、心が折れる人が多いと聞いたから
ここでは、ゲーム業界のブラックなイメージで入社を躊躇しているという人に向けた内容を記載しましょう。
3-1.ブラック企業かどうかは事前にある程度察知することができる
実際のところゲーム業界では、リリース前の追い込み時期や、トラブル発生時などには残業が多くなることは否定できません。
また、残念ながら「ブラック企業」に分類されるような会社があるのも事実です。
しかし、もちろんそんな会社ばかりではありませんから、就職活動を行う際にブラックな会社に足を踏み入れないようにすることが非常に重要です。
ブラック企業に関して詳しく記載した記事が2つありますのでぜひ参照してください。
→「ゲーム業界=ブラック?実態と転職する上で注意したいポイントを解説」
→「学歴不問で求人しているゲーム会社の真意とは?理由と注意点を解説」
3-2.凝り固まった考えが少ない業界なので、ホワイト企業も多く存在する
ゲーム業界は比較的経営者の年齢層も低く、年功序列の考えばかりを優先したり精神論ですべてを片付けたりするパワハラ気質が少ないことが期待できます。
また、生産性を向上するために長時間残業を否定している会社や、社員が長く勤めやすい環境がゲームの質を高めるという考えで福利厚生が充実している会社も多数存在します。
以下にゲーム業界のホワイト企業について書いた記事があるので、ぜひ参照してください。
→「ホワイトなゲーム会社に入社したい!良い会社かどうかを見極めるポイント」
4.諦める理由4…給料が安いと聞いたから
ゲーム業界は、タイトルがヒットすればとてもお金になるという印象があります。
しかしその一方、高収入を得るのはタイトルをヒットさせた一部のクリエイター・会社で、多くの人は労働量に対して見合う給料をもらっていないと思っている人もいるようです。
そこでこの項目では、ゲーム業界で働く人の給料は実際安いのか、データをもとに確認します。
4-1.ゲーム業界の給料は実際はそこまで安くない
「ゲーム業界で働く人」と言っても職種やスキルの差があるので、給料にも大きく違いがあります。
企画立案をするプランナーや、統括的な立場のディレクターやプロデューサーは年収で1,000万円を超える人もいますし、平均給料も高めです。
また、デザイナーやプログラマーなどのクリエイターも、トップクラスの人は年収1,000万円以上の人がいます。
これらの職種は平均年収が500万円台といわれています。
一方、事務方やカスタマーサポート、品質管理などの職種では年収1,000万円を超える人は少数で、平均は400万円台です。
ちなみに2020年に国税庁が発表した数値によれば、日本人の平均年収は436万円なので、ゲーム業界の平均年収が安いということはありません。
ゲーム業界の職種ごとの平均給与について、もっと詳しく書いた記事があるのでぜひ参照してください。
4-2.やりがい搾取に注意すれば、適切な給料を支払っている会社は多い
前の項目では給料の額に着目しましたが、気を付けたいのは「やりがい搾取」によるサービス残業の強要などです。
収入がそれなりに大きくても、サービス残業が多ければ高待遇とは言えません。
ゲーム業界でやりがい搾取があるとすれば、「ユーザーに喜ばれるための努力」、「大手ゲーム会社(有名タイトルの開発)で仕事ができる充実感」などを推す一方、労働に見合った給料を支払わないケースです。
また、デバック業務などで、「ゲームで遊んで給料がもらえる」などとして、賃金の安さをごまかす悪徳経営者も存在しないわけではありません。
ただし、念のため知っていただきたいのは、やりがい搾取はあらゆる業界で存在するということです。
そのため、一握りの悪徳企業を怖がってその業界を避けるのは良い選択とは言えません。
就職する前に口コミなどでしっかり調査すること、もし不当な状況があれば労働基準監督署などに相談することを徹底して、やりがい搾取に巻き込まれないように気を付けましょう。
参考記事
・ゲーム業界で働く「やりがい」とは?注意したい「やりがい搾取」についても紹介
5.諦める理由5…趣味を仕事にしたくないから
「好きなことだからこそ仕事として取り組みたい」という人もいれば、「好きなことと仕事は分けたい」と考える人もいます。
これは個人の選択なので、どちらが良いということはありません。
とはいえ、ゼロか1かという選択以外に、中間的な考えもあることをここでは記載します。
5-1.ゲームの開発に携わらない部署はたくさんある
ゲーム業界には企画立案や運営を行う業種がありますし、クリエイターも非常に細分化しています。
また、総務や経理、営業や法務など、ゲームの制作には直接タッチしない仕事も多数存在します。
そのため、ゲーム業界の中に身を置きつつも、開発に関与しなければ、プレイすることは好きなままでいられる可能性が高いでしょう。
そのため、ゲーム業界で働きたいという気持ちと、プレイすることは趣味として楽しみたいという想いを両立することは十分可能です。
5-2.実際の開発に携わらなくても、所属している会社からリリースされたタイトルには愛着がわく
開発に関与しなくても、ゲーム会社に入ると何らかの形で自社タイトルに関わることになります。
そのためいくつかのタイトルには愛着がわきますし、今まで興味がなかったジャンルのゲームに親しみを持つこともあるでしょう。
また、同僚が頑張っている内情を知れば、自社からリリースされたタイトルを応援したくなる気持ちもわいてきます。
このような想いは「中の人」だけが持てる特別な感情ですから、開発に関わる関わらない関係なく、その喜びは大きなものです。
6.諦める理由6…将来的にゲーム業界が衰退すると聞いたから
ここからは、ゲーム業界の将来性を憂慮している人に向けた内容を記載していきましょう。
6-1.ゲーム業界全てが衰退傾向にあるわけではない
過去には日本のゲーム業界は世界でもトップクラスに位置していましたが、近年は欧米やアジア圏の各国のゲーム会社が台頭しており、単純に順位で比較した場合、日本のゲーム業界は衰退傾向にあるのではないか? とささやく人もいます。
しかし、ここで知っておくべきポイントが二つあります。
一つ目は、日本のゲーム市場の売り上げが極端に低下したという事実はなく、単純に海外企業が伸びたために相対的に日本の立ち位置が下がったという点です。
実際にオンライン系のゲームは近年の10年間で需要が伸びていますし、家庭用ゲーム機の分野は伸びているとは言えませんが、根強い人気があるので一定水準を保っているという状態です。
このような点から見ても、ゲーム業界は衰退しているという事実は見られないと言ってよいでしょう。
もう一つ知っておくべきなのは、世界全体ではゲーム産業は発展傾向にあるという点と、日本では黎明期であるe-Sportsというジャンルの発展が期待できる点です。
つまりゲーム業界は過渡期に来ているとは言えますが、全体として決して衰退しているわけではありませんから、将来性が低いので就職を控えようと思うのは見当違いであると言えます。
→「日本のゲーム業界は衰退している?そう言われる原因と将来性について」
6-2.日本だけにとどまらず、世界を視野に入れたゲーム業界への就職がおすすめ
上記のような点を踏まえれば、これからゲーム業界に入る人は、世界や新しい分野を意識しながら事業を展開している企業を目指すことをおすすめします。
→「海外のゲーム会社に就職・転職するには?キャリアパスや必要なスキル」
7.まとめ
ゲーム業界への就職や転職を考えつつも、何らかの理由で諦めている人、諦めかかっている人に向けてさまざまな観点からまとめてきました。
就職や転職は人生を左右する一大イベントですから、ネガティブな理由があると躊躇したくなる気持ちはどなたにもあるでしょう。
しかし、ゲーム業界は比較的自由度が高い会社が多いですから、どの条件に関しても希望はあります。
ゲームにかける情熱や、実行してみたいプランなどがあるのなら、しっかり情報収集して自分の望みをかなえられるゲーム会社を探し、トライしてみてください。
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