新型コロナで多数のイベントがオンライン開催に。注意するポイントはどこ?

 

2020年5月14日現在、新型コロナウイルスの感染が世界規模で拡散し、日本国内にも大きな影響が出ています。

影響はゲーム業界、特にリアルイベントにもおよんでおり、2020年5月8日には東京ゲームショウ事務局より感染拡大防止を目的とした“東京ゲームショウ2020”の幕張メッセでの開催中止・オンライン開催の検討が発表されました。

ですが、正直なところ「オンラインで開催するとなにが違うの?」といまいちピンとこない人は多いのではないでしょうか。

 

そこで、ゲーム業界志望者&業界人の立場で、イベントがオンライン開催されることによるメリット・デメリットを紹介していこうと思います。

 

1.現在影響が発生しているイベントや対応

 

まずは、現在影響が発生しているイベントとその対応内容について紹介します。

今回紹介する対象は、東京ゲームショウなどのゲーム業界の花形ともいえる代表的なイベント7つです。

 

2020年5月14日現在では、China Joy 2020を除くすべての主要イベントがオンライン開催か中止を発表。

China Joy 2020でも感染症予防対策が実施されることが明らかとなっています。

 

オンライン開催による変更内容はどのイベントも明らかになっていないため、こまめに公式サイトやSNSをチェックしておく必要がありそうです。

 

・東京ゲームショウ2020

対応内容:オンライン開催方法を検討

変更等詳細:5月下旬ごろより順次発表

東京ゲームショウ2020公式サイト: https://expo.nikkeibp.co.jp/tgs/2020/

 

・E3 2020

対応内容:中止

変更等詳細:ゲーム業界のニュースを紹介するオンラインイベントを調整中

E3公式サイト:https://www.e3expo.com/

 

・gamescom 2020

対応内容:デジタル形式イベントは発表どおりのスケジュールで実施。来場者を集めて行う形式は5月中に決定

変更等詳細:現時点では不明

gamescom 公式サイト:https://www.gamescom.global/

 

・Game Developers Conference

対応内容:完全デジタルイベントに変更

変更等詳細:現時点では不明

Game Developers Conference公式サイト:https://www.gdconf.com/

 

・CEDEC 2020

対応内容:オンライン開催に変更

変更等詳細:決定次第順次告知

CEDEC公式サイト:https://cedec.cesa.or.jp/2020/koubo

 

・GameCreatorsConference’20

対応内容:開催中止

GameCreatorsConference’20公式サイト:http://www.gc-conf.com/

 

・China Joy 2020

対応内容:予定通り開催

変更等詳細:体温検査など感染症予防対策を実施

China Joy 2020公式サイト:http://www.chinajoy.net/

 

なお、ゲームクリエイターズでは今回対象としたイベントの紹介記事を掲載しています。

興味がある方はぜひチェックしてみてください。

紹介記事:ゲーム業界の花形イベント!E3やTGSなどのゲームカンファレンスを紹介

 

2.オンライン開催のメリット

 

2-1.移動に関するコストがなくなる

 

イベントのオンライン開催と聞いてまず頭に浮かぶポイントはこちらでしょう。

交通費や移動時間が皆無となることはもちろん、イベント会場での移動時間などもなくなるので無駄なく時間を使えます。

 

また、自分の拠点から参加できるという点も見逃せないポイントです。

「いざ参加したら忘れ物があった!」、「会場で大事なものを紛失してしまった!」というトラブルを心配しなくてよいのは、人によってはかなりうれしいのではないでしょうか。

 

2-2.参加へのハードルがぐっと下がる

 

前述した移動コストの削減でもいえることですが、参加にかかるコストが大きく削減されることで、イベント内の複数の企画だけでなく複数のイベントに参加することへのハードルも下がります。

 

場合によっては同日程・同時間帯に行われる複数のイベントや企画に参加することも不可能ではなくなるため、より効率的に知識・キャリアの蓄積に役立てることができます。

 

2-3.基調講演などを聞きながらキーワードを調べることも可能

 

こちらは、これからゲーム業界のことを学ぶ人にうれしいポイントです。

パソコンで基調講演などを聞く場合は、複数のウィンドウを開いて気になったり、わからなかったりした語句を調べることで、より講演内容の理解を深めることができるでしょう。

 

3.オンライン開催のデメリット

 

3-1.移動コストのかわりに機材コストがかかる

 

オンラインイベントである以上、PC・スマートフォンなどのネットワークに接続機材が必要になります。

また、基調講演などは動画配信で行われることが基本ですから、安定ネットワーク環境も必要となります。

 

その他にも、先ほどメリットの項で述べた複数イベントへの参加や複数ウィンドウでの作業を行おうとすると、スマートフォンや低スペックのPCでは少し厳しい場面があるかもしれません。

オンラインイベントへの参加を考えている人は、一度自分の身の回りの機材を見直しておくとよいでしょう。

 

3-2.参加に対する目的はより求められる

 

実際に現実で開催されるイベントでは、五感で会場内の様子(例:展開するブースおよびとその概要、人の流れ、耳に入るアナウンスなど)を把握できることに対して、オンラインイベントではイベントの状態を把握するには自分でイベントについて調べる必要があります。

 

また、SNSなどでよく拡散される会場やブース、投稿者が気になったものといった情報も流れづらくなる(あるいはなくなる)ため、自分が把握していないイベントや企画は、認識すること自体が難しくなります。

 

もちろん、イベントや参加企業の特設サイトやSNSでのアピールなど、対策も施されると思われますが、現実で開催されるイベントよりも入念に調査を行うことが重要となるでしょう。

 

イベントに参加する時“会場を自由に歩き、気になった場所を見ていく”というタイプの人は、オンラインイベントに参加する際は注意が必要です。

 

3-3.人との交流が難しい

 

ゲーム業界志望者&業界人にとって、リアルイベントがオンライン開催になってしまうことによるもっとも大きなデメリットはこの点ではないでしょうか?

 

ワークショップやインタラクティブセッションは、方法によっては可能だと思われますが、参加者・出展者間のコミュニケーションは難しくなります。

 

また、新たな人脈や情報を手に入れる手段としても重要なネットワーキングは、3密(密閉空間、密集場所、密接場面)を満たしてしまうためまず不可能となってしまう点は大きな痛手と言っていいでしょう。

 

4.まとめ

 

イベントのオンライン開催に関する主なメリットは“参加・知識の蓄積がしやすくなる”という点、デメリットは“人との交流が難しく、目的意識がより求められる”点だと思われます。

 

この特徴は、ゲーム業界志望者、特に知識や経験が少ない人にとっては大きな追い風であり、逆に業界人などとの交流で大きな恩恵を受けられるゲーム業界人にとっては厳しい状況といえるでしょう。

 

どちらの立場の人に対してもいえることは、普段よりも念入りに情報収集を行い、気になるイベントがどのような対応を取っているのか確認することが重要であるということでしょう。

 

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