クリエイターにもプレイヤーにも人気の弾幕シューティングの作り方


ゲームは日々進化しているエンターテイメントですが、一方で変わらない面白さを有するジャンルも存在します。

 

中でも2Dシューティングはビデオゲーム創成期からこの業界を牽引してきたジャンルで、いまだに根強いファンを抱えています。

 

若きクリエイターが手掛けた『般若弾幕伝』

『般若弾幕伝』は、そんな2Dシューティングをスマホでも楽しめる作品に仕上がっており、そのクオリティに注目が集まっています。

 

「東方」インスパイアの弾幕シューティング

今作で繰り広げられるのは、敵機からの激しい弾幕を掻い潜りながら前進し、うまく撃墜数とアイテムを稼いでハイスコアを狙うスクロールシューティングです。

 

いわゆる昔ながらのゲームシステムと操作方法を備えており、2Dシューティングなので複雑な立体操作もなく、あまりゲームをしたことがない人でも馴染み深い操作が魅力の作品です。

 

ただ、誰でも遊べるとはいえ必ずしも難易度が低いかといえばそうではなく、むしろ手練れのシューターも唸らせるほどの、油断できない難易度を備えています。

 

飛び交う弾幕の層はステージを進むごとに分厚くなっていき、攻撃どころか回避もままならないシーンが幾度となく現れます。

 

2000年代を風靡した大人気同人ゲーム「当方」シリーズから大いにインスパイアを受けていると見られ、エキゾチックな世界観とビビッドな配色から、懐かしさを覚えるプレイヤーもいるのではないでしょうか。

 

製作者は中学生

『般若弾幕伝』はゲームシステムや操作性など、実際に遊んでみるとシンプルな遊び心地でありながら、余計な複雑さや操作ミスなども起こりづらく、よく設計されたゲームであることがわかります。

 

ハイクオリティなスマホゲーは重宝されるものですが、驚くべきはこのゲームを作った製作者が、まだ学生であるという点です。

 

今作を開発したAnnulus Gamesというシューテインング専門のゲームスタジオは、中学生でありながら『LinearShooter』という作品をリリースし、話題となりました*1。

 

そのデビュー作からわずか半年後で登場した今作ですが、様々な要素が追加され、まだまだ成長の余地がうかがえる作品、そしてクリエイターであることがわかります。

 

弾幕シューティングが人気ジャンルとなった理由

激しい弾幕が魅力の弾幕シューティングは、なぜここまで多くのファンを抱えることとなったのでしょうか。

 

『東方Project』の大ブレイク

一つは、「東方」シリーズが2000年代で大いにブレイクしたことが、今日においても弾幕シューティングが愛されている理由として大きいでしょう。

 

2Dシューティングゲームの歴史は長く、まさにビデオゲームが誕生したその時から存在していたジャンルです。

しかし2000年以降は3D作品の普及によって、家庭用ゲームやアーケードゲームにおいてはこれらのアクションゲームが喜ばれるようになっていきました。

 

そんな3D時代でも2Dスクロールシューティングが根強い人気を誇っていたのは、『東方Project』の役割が大きいと考えられます。

 

これは上海アリス幻樂団と呼ばれる制作チームが手掛けていたプロジェクトで、2Dシューティングを中心に、書籍や音楽CDなど、様々なメディアミックスによって国内外に多くのファンコミュニティを形成しました。

 

個人制作発祥ということもあり版権が問題となるケースも少なく、インターネットを通じて急速に浸透していったことが人気の理由として考えられます。

 

21世紀になっても2Dシューターが色あせないのは、『東方Project』によるものが大きいと言えるでしょう。

 

完成されたゲームシステム

2Dシューターは、ゲームとして完成されたジャンルであることも重要です。

 

操作方法は上下左右の移動のみで、それ以外にできることは射撃やアイテムの使用だけという、混乱のしようがない点はプレイヤーにありがたいポイントです。

 

今日においてもスマホのタップ操作に移動方法はアップデートされたものの、それ以外のシステム面は依然として同様のケースがほとんどです。

 

2Dスクロールで制作難易度も易しい

2Dスクロールシューティングは、実はクリエイターにとっても制作難易度が低く、初めてゲームを作るという人にも易しいジャンルです。

 

基本的には一本道のステージに敵キャラクターやアイテムを配置するだけでゲームが成立するので、基礎の部分は簡単に作ることが可能です。

もちろん、キャラクターデザインやBGMの追加などはそのクオリティに応じて制作日数を要しますが、それでもゲームとして遊べるクオリティにはすぐに仕上げられます。

 

多くのゲーム制作マニュアルにおいても2Dシューティングは取り上げられており、クリエイターを志す人であれば一度は作ったことがあるのではないでしょうか。

 

人気の弾幕シューティングに必要な要素

魅力的な弾幕シューティングへと作品を昇華させるためには、どのような要素を盛り込む必要があるのでしょうか。

 

ベースは基本的な2Dシューティング

まず、2Dシューティングを作る上では基本となるテンプレートに忠実であることが大切です。

 

2Dゲームは単調な操作になりやすいものの、だからと言って必要以上に複雑にしてしまうと、かえってプレイヤーを混乱させ、遊びにくい印象を与えてしまいます。

 

2Dシューティングの基本のゲームシステムはそのままに、どうアレンジを加えていくかというアプローチで考えることが大切です。

 

キャラクターやエフェクトのデザインで個性を演出

2Dシューターはアクション要素が3Dのゲームに比べて淡白になるため、キャラクターデザインやエフェクトにこだわって制作するというのは、悪くない選択肢です。

 

『般若弾幕伝』においても、弾幕が放たれる様子はビビッドで美しく、登場キャラもシンプルですがエキゾチックな雰囲気が伝わるユニーク性を備えており、印象的な体験を提供しています。

 

2Dシューティングはシンプルなゲームであるだけに、視覚的な体験価値を高めるための余地はまだまだ残されているジャンルです。

現代の技術を生かし、美しい表現技法を実践する現場としても活躍するでしょう。

 

おわりに

2Dシューティングはプレイヤーにもクリエイターにも受け入れやすいゲームですが、オリジナリティを加えていくためには作り手の技術が問われます。

 

今の自分の技術力を確認する上でも、2Dシューティングの制作は何かしらのヒントを与えてくれそうです。

 

併せて読みたい記事

2Dシューティングゲームの設計に見る、国内外プレイヤーのニーズ
人気シューティングの『たわし』から学ぶ、「本物」のゲームの作り方
『アーチャー伝説』に学ぶ、飽きないゲームの作り方

 

参考:

 

*1 ゲームキャスト「撃つ!避ける!集める!弾幕シューティング『般若弾幕伝』iOS/Androidで入りリース。中学生デビューの開発者による若さあふれる新作」

http://www.gamecast-blog.com/archives/65978334.html

 

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ライター名:Satoru Yoshimura

 

プロフィール:ライター。20年以上の付き合いがあるビデオゲームとアメリカ音楽をテーマとした活動が中心。「日本のゲーム音楽がヒップホップに与えた影響」などブログで公開中。

 

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『般若弾幕伝』AppStore:

https://apps.apple.com/jp/app/id1559338686

 

『般若弾幕伝』Twitter:https://twitter.com/AnnulusGames

 

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