ゲームプログラマーに必要な資格&不要な資格を、元IT人事が徹底解説


「ゲームを作りたい!」と、ゲームプログラマーを志すなかで、まず初めに、資格の取得を検討する人は多いはず。

最近は、ちょっと検索すれば、「ゲームプログラマーになりたい人は、こんな資格を取得するべき!」なんて情報が、たくさん出てきますよね。

しかし、「取得するべき!」と言われている資格でも、実はゲームプログラマーにとって不要な資格というものが数多く存在します。

そこで今回は、元ITエンジニア&人事の私が、ゲームプログラマーになりたい人に向けて、「本当に必要な資格」「本当は不要な資格」を徹底的に解説していきます!

 

1.資格を持っていなくても、ゲームプログラマーにはなれる

ゲームプログラマーになるために必ず必要な資格は実は存在しません。

とはいえ、資格を持っているほうが、やっぱり就職には有利

資格は、能力の証明になるからです。

 

仮に、資格を持っている人と持っていない人、どちらかひとりだけを採用するとします。

そのとき、そのふたりのステータスが同じであれば、やはり、「資格を持っている人」が採用されるのも事実。

確実にゲームプログラマーになるために、また、就職先の幅を広げるためにも、意味のある資格は持っていたほうがいいでしょう。

 

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2.ITエンジニアが選ぶ、役に立つ資格をチェック!

ゲームプログラマーにとって必要な資格を見ていく前に、まずは、業界のなかで評価される資格をチェックしていきましょう。

以下は、リクナビNEXTがITエンジニア1000名に対して行なった、資格に対する意識調査の結果です。

 

ちなみに、「ITエンジニアって、ゲームプログラマーとは違うでしょ?」と思われがちですが、ゲームプログラマーも、大きくいうと、「ITエンジニア」に分類されます。

ゲームのプログラミングを専門とするITエンジニアが、ゲームプログラマーと呼ばれるのです。

 

調査結果のなかで、「効果的だと思う」の回答率が高い資格は、就職の際に有利になる資格と考えられます。

「年収アップ」という切り口での調査ではありますが、年収がアップする資格というのは、現場で重宝される資格ということ。

現場で重宝される資格は、当然のように、採用の場でも評価される資格なのです。

 

2-1.新卒or中途によって、資格の価値が変わることも

採用の際、新卒と中途に対してでは、求める要素が異なります。

 

新卒は、仕事の技術や知識がなくても当然なので、意欲的に技術や知識を吸収できるか、技術や知識を活用するセンスがあるかなど、「伸びしろ」を大切にします。

ですが、中途は、ある程度技術や知識を身につけていてほしいという期待が大きく、現場で活躍できるかどうかを見ます。

中途に対しては、「即戦力」が求めるのです。

 

そんな背景から、資格のなかには、新卒が持っていたら評価するけれど、中途が持っていても、なんの評価にもつながらない資格があります。

また、学校では取得を勧められるけれど、企業からは大して評価されないような資格も。

 

無意味な資格の取得に時間を費やしてしまわないよう、ゲームプログラマーになるために本当に必要な資格を確認していきましょう!

 

3.新卒にとって必要な資格と不要な資格は?

伸びしろを求められる新卒は、取得が難しくない資格でも、評価されることが多いです。

「これを持っておけば就職が楽になる!」というものと、「こんな資格はいらない!」というものを紹介していきます。

 

3-1.必要な資格第1位:応用情報技術者(AP)

合格率約20%の難関資格である「応用情報技術者」を持っている学生は、かなり少ないです。

そのため、応用情報技術者を持っていると、「お!やるなあ!こいつは金の卵かもしれない!」と評価される可能性大です。

実際、私のいた企業では、ほかのステータスがイマイチでも、応用情報技術者を保有しているというだけで、「チャレンジ枠」として採用することがありました。

 

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3-2.必要な資格第2位:基本情報技術者(FE)

IT資格として超有名な「基本情報技術者」は、比較的、学生でも取りやすい資格。

情報系の学校では、基本情報技術者取得のためのカリキュラムを組んでいることが多いので、在学中に基本情報技術者を取得し、就活に臨む学生が大半です。

基本情報を持っていると、「ちゃんと勉強したんだなあ。コツコツ勉強できる子だろうから、伸びしろもあるはず」と判断されます。

 

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3-3.必要な資格第3位:TOEIC600点以上

実は、とても評価される資格であるのが、「TOEIC」。

IT業界では、仕様書が英語であったり、取引先が外国ということが多々ありますので、企業としては、英語に強いエンジニアがほしくてたまりません。ですが、英語ができるエンジニアは少ないのが現状。

 

そんななかで、TOEICで高スコアを取っている学生が現れたら、「現場にほしい能力だ!」と思われます。

TOEICの平均スコアは500点代後半なので、600点以上を取っていると強みになるでしょう。

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3-4.学校で取得を勧められる資格は、不要なものが多い

学校で取得を勧められることが多い、「MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)」と「ITパスポート」は、正直、要らない資格です。

資格取得のために勉強をすることは悪いことではありませんが、資格自体の有効性はイマイチ。

 

まず、WordやExcelなどが使えることの証明になるMOSは、「まあ、普通に取れるよね」としか思いません。

エンジニアを志す人が、ExcelやWord、PowerPointを人並み以上に使えても、なんの驚きもないからです。

むしろ、人並みに使えない人は言語道断。

 

また、Iパスは難易度が低いので、持っていても、「ふーん。そっかー、Iパス取ったんだー」くらいの評価です。

Iパス取得に時間を使うより、難易度をあげて、基本情報を取得することをおすすめします。

 

4.中途にとって必要な資格と不要な資格は?

即戦力を求められる中途は、「現場で活かせる力があります!」とアピールすることが重要。

業界経験のある人なら、いままでの経験から自分の能力をアピールできますが、未経験の場合は、資格で自分の能力を証明するしかありません。

中途になると、未経験&資格なしでも採用される確率は新卒よりも低くなるので、転職活動を始める前に、有効な資格を取得しておきましょう。

 

4-1.必要な資格第1位:TOEIC700点以上

採用担当者が「いいね〜!」と感じるのが、「TOEIC」。

先ほど解説した通り、IT業界は、英語ができるエンジニアを熱く求めています。

新卒の場合は600点以上で、「いいね!」となっていましたが、中途の場合はもう少しレベルが上がり、700点以上はほしいところです。

 

4-2.必要な資格第2位:応用情報技術者(AP)

応用情報技術者は、新卒だけでなく、中途にとっても有効な資格です。

応用情報技術者の試験は、難易度が高いため、社会人が応用情報技術者を取得するには、並々ならぬ努力が必要。

業界未経験者が応用情報技術者を持っていると、「お、情報系の知識あるのね。応用持ってるなんて、努力したんだなあ」と感じます。

 

4-3.必要な資格第3位:C言語プログラミング能力検定試験1級

「C言語プログラミング能力検定試験1級」は、C言語を実務的に扱える能力があることを証明できます。

難易度的には、「C言語での開発経験のある人であれば、勉強をしなくても受かるレベル」だと言われています。

しかし、未経験者が取得するためには、C言語の基礎から応用までを、しっかりと学ぶ必要があるのです。

 

ゲーム開発にはC言語を使うことが多いので、C言語プログラミング能力検定試験の1級を持っていると、「現場ですぐに活躍できるようになるかも!」と期待をかけられるでしょう。

 

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4-4.基本的な資格や実用的ではない資格は不要

資格至上主義ではない業界だからこそ、あれもこれも資格を評価するわけではありません。

特に、中途になると、基本情報技術者など、情報系の基礎知識を証明するだけの資格は、「あ、こんなの持ってるんだ。そっかー」レベルになっていまいます。

実用的ではない資格は避け、C言語プログラミング能力検定のように、実務にもつながる知識や技術を証明する資格の取得に注力しましょう。

 

5.ゲームプログラマーになるときに大切なのは、資格ではない

あまり知られていませんが、実は、チームワークなど、人との関わりが重要なIT業界。

そんな業界だからこそ、採用の現場では、コミュニケーション能力の高い人や、臨機応変な対応ができる人を高く評価します。

知識は実務に打ち込んでいるうちに、あとからでもついてくるけれど、根本的な人間性を高めていくことは難しいからです。

ゲームプログラマーを目指すのであれば、資格だけにこだわらず、自分の「人間力」を高めていくことも、大切にしてください。

 

また、資格の勉強だけでなく、自作のゲームなども、自分の能力を証明するツールになります。

作品の出来がよければ、よっぽど、資格よりも評価されることが多いです。

 

憧れのゲームプログラマーになるために、資格だけでなく、資格以外の方向からも、自分の可能性を広げていってくださいね。

 

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