ギャルにeスポーツ!?DCG「ハースストーン」のコミュニティリーダーがゲームとコミュニティをマーケティングする!
アメリカのブリザード社が発売し、世界中で大人気のデジタルカードゲーム「ハースストーン」。
そのハースストーンの著名な情報サイトである「ハースゲーマーズ」を立ち上げたのが、ハースストーンのプレイヤーでもある「はるか」氏です。
先日、はるか氏は、エンタメ業界のコミュニティマーケティングを提案する企業「SPIKE」を創設しました。
長年ゲームコミュニティにいた経験を元に、コミュニティを活性化させるためのプランニングやプロモーションをサービスとして提供するという、新たなフェーズに入ったわけです。
そんな中、はるか氏は「ギャルにeスポーツの良さをプレゼンする」という無理難題を突き付けられることとなります。
はたして、はるか氏は持ち前のマーケティングスキルをどのように活かして問題を解決したのでしょうか?
そこには、一般的なものとは一味違った、はるか氏ならではのメソッドがありました!
目次
1:貴重な「ハースストーン」の日本語情報サイト「ハースゲーマーズ」を創設したはるか氏!
はるか氏は、ハースストーンの情報サイト「ハースゲーマーズ」の創設者・管理人として、コミュニティに幅広くその名を知られています。
※参考URL ハースゲーマーズ
私もハースストーンプレイヤーですが、ハースゲーマーズには初心者の頃に本当にお世話になりました。
何しろ、元がアメリカのゲームですから、当時は日本語の情報が十分に揃っているとは言い難く、貴重な情報源だったからです。
現在、はるか氏は直接更新には関わっていませんが、ハースストーンの有名プレイヤーの方々に外注するという形で更新が続けられています。
その他にも、「ハースゲーマーズカップ」というハースストーンの大会の主催や、デッキコンテストの審査員を務めるなど、サイト運営以外にもコミュニティに幅広く貢献しました。
まさしく、はるか氏は日本のハースストーンコミュニティの中心に位置していた人物であったわけですね!
2:ハースストーンのリーダーからゲームコミュニティのマーケティング会社社長へ!
「ハースストーン」界で名が知れていたはるか氏ですが、先日「SPIKE」というゲームコミュニティのマーケティング会社を創業しました。
※参考URL 株式会社SPIKE公式サイト
https://www.spike-corporation.com/
元々スクウェア・エニックスでゲーム開発に携わり、Wekidsという企業でマーケティングを学んでいたはるか氏にとっては、満を持しての起業であったと言えるでしょう。
「ゲームコミュニティマーケティング」というとあまりピンと来ないかもしれませんが、どうやったらコミュニティのファンを増やせるか、そのために何ができるか、といったところをベースにしています。
2-1:どんなサービスを提供しているか
具体的には、以下のようなサービスを展開しています。
・SNS戦略
Twitter, LINE, Facebook, InstagramといったSNSにおいて、フォロワー数を増加させるのみならず、リプライなどでユーザーと適切にコミュニケーションがとれるように提案します。
・マーケティングプランニング
リリースから運営に至るまで、それぞれの段階に応じたマーケティングプランを提供します。
・イベント企画
ユーザー同士のつながりを深めるために、イベント企画を打ち出していきます。
・数値分析
数字を羅列するだけでなく、意味のある数値が何かを提示し、次にとるべきアクションまで含めて提案します。
特定タイトルに関わることだけでなく、今までの経験を活かした汎用的なサービスを立ち上げることができたのも、はるか氏の力量あってのものだと言えるでしょう。
3:そんな無茶な!ギャルにeスポーツのよさを伝えるという難題にゲームコミュニティマーケティングのプロが挑む!
先日、eスポーツイベントにて、ギャルにeスポーツのよさを伝えるというプレゼン企画がありました。
当然と言えば当然ですが、ゲスト参加したギャルの方々は、eスポーツのことは全くと言っていいほど知らない状態でした。
その企画のプレゼンターの一人にはるか氏が選ばれたのです。
はるか氏は「ハースゲーマーズ」の創設者ですから、当然「ハースストーン」のよさを、前提知識のないギャルの方々にもわかりやすくプレゼンするものと思っていました。
ですが、そのプレゼンは、そういった予想とはまったく異なるものだったのです。
3-1:eスポーツ世界大会決勝で繰り広げられた感動のドラマ
プレゼンに用いられたのは、マルチプレイヤーオンラインバトルアリーナ(MOBA)の代表タイトル「League of Legends(以下LoL)」の2017年世界大会の動画でした。
動画では、華やかなオープニングセレモニーの後、チームSKTという絶対的王者が世界大会の決勝に臨むシーンが登場します。
このチームには「Faker」という世界トップレベルの韓国のプレイヤーが所属し、名実ともにチームを牽引していました。
誰もが、圧倒的な強さでチームSKTが優勝すると信じていました。
ところが、チームSKTはまさかのストレート負けを喫してしまうのです。
その後、Fakerは深くうなだれ、しばらく立ち上がることもできない状態でした。
ここで、PCのメモ帳が「敗北」画面を隠していたことが判明し、これはFakerが自身の負けを受け入れられなかったためではないかと話題になりました。
(メモ帳を意図して起動したことに関してはFaker自身が否定しています)
この動画に深く感動したことが自身のeスポーツの原点であるとはるか氏は述べ、プレゼンを締めくくりました。
そして、ギャルたちによる審査の結果、見事にこのプレゼンが優勝を飾ったのです!
驚くべきことに、はるか氏はLoLのことをほとんど知らないにもかかわらず、この動画をプレゼンに使用したのです。
そこにはいったいどのような意図があったのでしょうか?
3-2:感動を伝えることに、知識は関係ない――マーケティングのプロが見せた「心に訴えかける」プレゼン
はるか氏はこのプレゼンを行った意図を、自身のnoteにてこう表現しています。
「人を感動させるなら自分が感動した話をするのが一番良い」。
※参考URL 「ギャルに誰がesportsの魅力一番伝えられんねんグランプリ」で優勝した話
https://note.mu/haruka_games/n/ncc0d7a69576b
びっくりするほどシンプルな解答でした。
感動に、ギャルもゲーマーも関係ないのです。
ただ、同じ「人間」として感動を共有できればよいと。
先述の通り、プレゼンを受けたギャルの方々には、eスポーツについての知識はほとんど
ありませんでした。
ゲームに詳しい私たちからすれば、その知識をわかりやすく伝えることばかり考えてしまいがちです。
ですが、マーケティングのプロであるはるか氏は、あえてそういった一般的な手法を採りませんでした。
知識や分析はマーケティングにおいて重要なものですが、それが通用しない市場においては、そこに依存せず直接感情に訴えかけていくという手法。
これは、ゲームコミュニティの現場に長年携わってきたからこそできる、はるか氏なりの一つの答えだったのではないかと私は考えました。
あくまでプレゼン自体はイベントの一企画にすぎないものでしたが、はるか氏のマーケティング力の片鱗を垣間見た気がしました。
まとめ
ゲームコミュニティをどうマーケティングしていくかということは、非常に難しい問題です。
その過程では、特定のゲームにあまり詳しくない人々にもマーケティングを行う必要が出てくることもあるでしょう。
そんな中、はるか氏は長年ゲームの現場にいた人間として、既存のマーケティングの手法に囚われず、その枠に収まり切らないところにも市場を展開する可能性を見せてくれました。
新しい人々が来なければ、ゲームもコミュニティも廃れてしまいます。
どうやって新風を吹き込むかということは各コミュニティ共通の課題ですが、はるか氏のようにコミュニティの外側にも魅力を伝えられる存在は、非常に貴重であると考えます。
私たちゲーマーも、はるか氏のようなマーケティングの観点を忘れないようにして、コミュニティの発展に貢献できるようにしていきたいものです!
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ライター名:レイニーデイ
プロフィール:ブログメディア「レイニーラボ」運営者。DCG「ハースストーン」の競技プレイヤーを目指しつつ、自身のメディアでeスポーツ・ゲームについて人生哲学の観点から発信している。
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