あなたはいくつ知ってますか? コンピューターゲームのジャンルまとめ【ゲームジャンル研究部 第11回】

さまざまなゲームジャンルの魅力と歴史について、連載形式でひも解いていく“ゲームジャンル研究部”。
今回は、連載第10回まで本企画が継続したことを記念して、“そもそもゲームのジャンルってどのように決まるのだろう?”という部分や、代表的なジャンル、今までに紹介したジャンルについて紹介していきたいと思います。

 

コンピューターゲームはどのようにジャンル分けされるのか

コンピューターゲームはシステム、プラットフォーム、ユーザー同士の関係など、さまざまな要素によって分類することができます。
分類において活用される要素は複数の場合もあり非常に複雑です。

 

ゲームシステムによる分類

ゲームにおけるルールや操作方法、視点などのシステムから行う分類で、本企画で取り扱うジャンルは主にこの分類によるものを中心としています。
キャラクターを操作してクリアを目指すアクションゲーム、物語のエンディングを目指すロールプレイングゲーム、問題を解くパズルゲームなどこの分類によるジャンルは数が多く、ユーザーの認知度も高いです。

 

注意点としては、この分類方法は絶対的ではないということが挙げられます。
複数の既存ジャンルにあてはまるタイトルや、現存するジャンルに当てはまらないタイトルが存在する他、メーカーによって独特のジャンル名が付けられる場合もあります。
さらに、これらの事象から新たなジャンルが確立していくこともあります。

 

プラットフォームによる分類

PCやゲーム機、アーケード用ゲーム筐体などのゲームをプレイするためのプラットフォームをもとに行う分類です。
現在では広く普及しているスマホゲームもこの分類によるものです。
基本的にプラットフォームのカテゴリーごとに分類が行われており、例えばPCでプレイするゲームならば機種や方法にかかわらずPCゲームと呼ばれます。
ゲーム機の場合は、さらに家庭用ゲーム機と携帯用ゲーム機で分けることもありますが、今日ではコンシューマーゲームとしてひとまとめにされることのほうが多いです。

 

オンライン機能による分類

ユーザー同士でのプレイの共有などをはじめとしたオンライン機能による分類です。
わかりやすい例としては、コンピュータRPGに対するMORPGやMMORPGが挙げられます。
現在ではネットワーク技術の進歩によりオンライン機能がめずらしいものではなくなったこともあり、オンライン機能による分類が行われないこともあります。

 

ユーザー同士の関係による分類

協力や対戦のようなゲームをプレイするユーザー同士の関係による分類です。
注目すべき点は、ユーザー同士の関係を見る上ではプレイ人数がそこまで重要とならないことです。
例として、2人対戦を基本としたゲームにCPUを対戦相手とした1人プレイのモードが存在する場合は、ユーザーが1人であっても2人プレイを行う場合と同じゲーム内容を体験できます。
また、ユーザー同士の関係については、ネットワーク技術の進歩によりより幅広い形を取るようになったことから、MMORPGのようにオンライン機能による分類と焦点が近くなることもあります。

 

ユーザー条件による分類

ゲームの内容に特殊性があり、特定の条件に当てはまるユーザーのみがプレイ可能(あるいは適している)という場合に行われる分類です。
分類の例としては、性的表現が極端なアダルトゲームや暴力、出血表現が極端な暴力ゲームなどが挙げられます。
基本的には特定のユーザー層に特化しており、対象ユーザー層以外に与えるべきではなく、場合によっては注意・免責事項を必要とする場合もあります。

 

販売形態による分類

販売および流通経路の他、販売する組織による分類方法です。
例として、パッケージの存在しないダウンロードゲームや個人およびサークルの自己出版で販売されるインディーズゲーム(同人ゲーム)などが存在します。

 

おまけ:ユーザーの価値観もジャンルを分類する

ゲームのジャンルを分類する要素の中には“ユーザーが感じ取った価値観”というものも存在します。
例えば、“クソゲー”、“バカゲー”、“レトロゲー”のようなゲームをプレイした時、あるいはゲームの情報を読み取った時に感じた価値観がそのままジャンルの呼称として使われます。
これらの分類はユーザー視点のものであるため、多くの場合において公式のものではなく、メーカーの意図しない分類となることもあります。

 

コンピューターゲームのジャンル紹介

アクションゲーム

キャラクターを操作してリアルタイムに発生する目的を達成していくジャンルです。
操作に連動するプレイヤーキャラクターを動かすゲーム全般を指すため、非常に幅広いジャンルを内包しています。
特に、技術の発展により複雑なゲームが開発可能になったため、境界は非常に曖昧になってきています。

 

アクションゲームに含まれるジャンル
エンドレスランナー
クライムアクションゲーム
ステルスゲーム
対戦アクションゲーム
対戦型格闘ゲーム
ドットイートゲーム
プラットフォーム・ゲーム
ベルトスクロールアクションゲーム

 

アクションゲームに含まれるジャンルを取り扱ったバックナンバー

 

ロールプレイングゲーム(RPG)

主に、課題や障害を解決しながら操作キャラクターを強化し、物語のエンディングを目指すゲームのことを指します。
本来のRPGは、卓上で紙、鉛筆、サイコロ用いて行う現在におけるテーブルトークRPG(TRPG)のことを指しており、本項で紹介しているRPGはTRPGそれをコンピュータで再現したもの(コンピュータRPG)でした。
日本では、TRPGと現在のコンピュータRPGが同時に普及し、かつ現在のコンピュータRPGが早い段階から席巻したため、RPGがそのままコンピュータRPGを指す単語として使われています。
今日においてRPGの要素を持つゲームに分類されるタイトルは、物語としての演出、冒険や探索、成長、リソース管理などの要素が含まれていることが一般的です。
また、日本では複数のプレイヤーキャラクターによるパーティで行う戦闘をRPG要素として捉える場合もあります。

 

RPGに含まれるジャンル
カードバトルRPG
ダンジョンRPG
ハックアンドスラッシュ
ローグライクゲーム
MORPG
MMORPG
3DダンジョンRPG

 

ロールプレイングゲームに含まれるジャンルを取り扱ったバックナンバー

 

アドベンチャーゲーム

物語上に配置された謎を解くことが主な目的となるジャンルで、ユーザーの置かれている状況が提示され、それに対しユーザーが行動すると結果が提示される……というサイクルの繰り返しでゲームが進行する対話形式の構成となっています。
物語の体験に重点が置かれているRPGの違いとして多いところは、成長リソースの蓄積に依る成長要素が少ないか存在しないことが挙げられます。

 

アドベンチャーゲームに含まれるジャンル
グラフィックアドベンチャー
サウンドノベル
脱出ゲーム
テキストアドベンチャー
ビジュアルノベル
ウォーキングシミュレーター

 

シミュレーションゲーム

現実の事象・体験を仮想的に行うジャンルで、日本国内では“SLG”、英語圏では“SIM(シム)”という略称が使われています。
ジャンルのおよぶ範囲が非常に広いことから、さまざまなタイトルが登場していますが、日本国内と海外で定義がやや異なっており、海外では戦争を題材としたシミュレーションゲームをストラテジーという別ジャンルとして扱っています。

 

シミュレーションゲームに含まれるジャンル
ウォー・シミュレーションゲーム(ストラテジーゲーム)
リアルタイムストラテジー
タワーディフェンス
マルチプレイヤーオンラインバトルアリーナ(MOBA)
歴史シミュレーションゲーム
経営シミュレーションゲーム
都市開発シミュレーションゲーム
育成シミュレーションゲーム
ミニスケープ
フライトシミュレーションゲーム
鉄道シミュレーター
ドライビングシミュレーター
ライディングシミュレーター
スポーツゲーム

 

シミュレーションゲームに含まれるジャンルを取り扱ったバックナンバー

 

シューティングゲーム

“敵を撃つ”という行為に主眼を置いたジャンルです。
根本となる概念が単純であることから発展の方向性も多様となっており、より高いスコアを競うスクロールシューターや臨場感の高いFPSなどが誕生しています。
分類は視点、スクロール方向、攻撃手段などによって行われることが多いです。

 

シューティングゲームに含まれるジャンル
固定画面シューティングゲーム
スクロールシューティングゲーム
クォータービューシューティングゲーム
トンネル・シューティングゲーム
ファーストパーソン・シューティングゲーム(FPS)
サードパーソン・シューティングゲーム(TPS)
フライトシューティングゲーム
スペースコンバットシューティングゲーム
ガンシューティングゲームゲーム
ボム・シューティングゲーム

 

シューティングゲームに含まれるジャンルを取り扱ったバックナンバー

 

パズルゲーム

コンピューターゲームでパズルをプレイできるように作られたゲームのことを指します。
そのため、コンピューターゲームではない(非電源系ゲームとしての)パズルとの区別も緩やかになっています。
しかし、コンピューターゲームとして制作することで、非電源系ゲームとしてのパズルよりもプレイ環境をより向上させられる他、従来では不可能だった遊び方や表現、システムを用いることが可能になっています。

 

パズルゲームに含まれるジャンル
アクションパズルゲーム
一人称パズルゲーム
落ち物パズルゲーム
マッチ3ゲーム
ペンシルパズルゲーム

 

レースゲーム

目的地に到着するまでのタイムを競うジャンルです。
なお、すごろくやバックギャモンといったゲームもゴールに到達するまでのタイム(手番)を競っており、レースゲームとしての定義を満たしていますが、これらをコンピューターゲーム化したタイトルは、一般的にはボードゲームなどとして分類されます。

 

音楽ゲーム

音楽に合わせてプレイヤーが操作を行うジャンルです。
ゲームによってアクションやシミュレーションといった他のジャンルの要素を含むことが多いですが、複合ジャンルではなく1つの独立したジャンルとして扱われています。

 

音楽ゲームに含まれるジャンルを取り扱ったバックナンバー

 

複合ジャンル

複合ジャンルは、アクションとRPGの要素を持つアクションRPGや、シミュレーションゲームとRPGの要素を持つシミュレーションRPGのようにゲーム内に複数の要素が存在しているジャンルのことを指します。
近年では、技術の進歩によって1つのタイトルにさまざまな要素を持たせることができるようになっており、複合ジャンルとして分類できるゲームも増えています。

 

複合ジャンルの例
アクションRPG
アクションアドベンチャーゲーム
アクションシューティングゲーム
アクションパズル
シミュレーションRPG

 

複合ジャンルを取り扱ったバックナンバー

 

まとめ

ゲームのジャンルを決めるための要素は多彩ですが、現在では表現の幅が広まったこともあり、ジャンル同士の境目は非常にあいまいなものとなってきています。
また、今までに見たことのないようなジャンルも数多く誕生しているので、今後の技術発展とともにどのようなタイトルが生まれていくのか楽しみですね!

 

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