ぶっちゃけ、ゲーム業界への就職・転職に学歴は必要?


 
働き方に対し比較的自由なイメージがあるゲーム業界ですが、就職するのに学歴は必要なのでしょうか?
 
このコラムでは具体的に大企業や中小企業の違い、また卒業した学校による違いなどをまとめます。
また、面接で有利になる資格や、新卒で入れなかった場合の対応も記載していますので、ぜひ最後まで読んで就職・転職活動の参考にしてください。
 

目次

1. ゲーム業界における企業規模別採用傾向

1-1. 大企業は伸びしろを求めるため、学歴を見られることもある

他の業種に比べれば自由度が高いと言われるゲーム業界ですが、現実的には学歴が全く関係ないということはありません
学歴が低くても他のゲーム会社で大きな実績を持っていて、それが評価に値するほどであれば別ですが、新卒の場合はキャリアでの優劣を付けることが難しいため、学歴は選考要素に入ります。
特に任天堂、バンダイナムコ、スクウェアエニックスなどの有名なIPを数多く持つ大手企業は、ある程度の学歴が無いと難しいと考えた方がよいかもしれません。
 

1-2. 中小企業は即戦力を期待する傾向にあるため、学歴よりは「何ができるか」が重要視される

一方、中小企業では状況は変わってきます。
大手のように高学歴者を雇用してじっくり育てるという余裕が持てないため、即戦力となる人を欲しがる傾向があります。
つまり学歴よりも「今現在何ができるのか」という点を見るわけです。
その意味では、専門学校卒業者の方がチャンスが多くあります。
 

1-3. ゲーム業界は倍率が高く、特に大企業は学歴だけでは採用は勝ち取れない

前の項目で大企業では高学歴者が優位と書きましたが、かといって有名大学に行っていれば入れるというほど甘くはありません。
ゲーム業界は現在も成長を続けており、また憧れる人も多い人気業種ですから、他業種と比較すると倍率が高い状態にあります。
就職希望者が多いので、企業側はより優れた人材を選べるわけです。
 
大手ゲーム業界の就職希望者に対する推定採用倍率は、現実に公表はされているわけではないので正確な数字は分かりません。
 
しかし、有名なゲーム会社であれば低くても30倍程度から、高ければ100倍を超えるところもあるのではないかと思われます。
そのため、学歴さえあれば採用が勝ち取れるということはなく、明確なスキルや経験値など何らかのアピールポイントが要求されると考えてください。
 
以下に人気ゲーム会社の就職倍率について詳しく記載した記事を紹介しますので、興味がある方は参照してください。
「人気ゲーム会社の就職倍率は?内定を勝ち取るためのポイントも説明」
 

2. そもそも、なぜゲーム会社で学歴が求められるのか?

ゲーム会社 学歴
 
ゲーム会社でなくとも、日本の企業の多くは採用候補者を判断する基準の中で、最終学歴を重く見る傾向があります。
その理由としては、一般的には偏差値が高いほど受験の際に高いハードルを越えていることが予想されるため、一定以上のスキルや知能を期待できるという安心感があるようです。
 
また、ブランド校ならではの人脈に期待する点もあるでしょう。
さらに、「難関校」というステイタスに帰属することに意味を見出す人であれば、「利益至上主義」の企業にとって、「目的にコミットしやすい人材」として期待する企業もあるのだと思われます。
 

3. ゲーム業界で望まれる大学のブランドや専門学校の種類

3-1. どの大学に出たから有利、というのはあまりないが、偏差値に応じて順当に評価される

業界そのものとして、どの大学を出ていれば有利、という事はありません。
傾向的には偏差値に応じた評価を受ける場合が多く、ある意味公正でわかりやすいとも言えます。
 

3-1-1. ゲーム業界で就職活動時に有利とされる大学例

ゲーム業界への就職に対して”有利”と言われる大学は存在します。まず、国公立で最難関とされる東京大学、一橋大学、大阪大学、京都大学、東京科学大学、筑波大学などはエンジニア系の職種で採用率が高めです。
また、ブランド力が高い早稲田、慶應やSMART(上智、明治、青山学院、立教、東京理科)からも多数採用されています。
 
さらに、関西のゲーム会社では関関同立(関西、関西学院、同志社、立命館)など近隣の有名校からの採用が多いので、志望するゲーム会社が地方都市にある場合、その近隣の大学に目を向ける手もあります。
 
これらの情報は「ゲーム会社に受かるのに有利な大学・学部はある?」というコラムの「3. ゲーム会社への就職実績が多い大学」の項目で詳しく解説していますので、ぜひご参照ください。
 

3-2. 専門学校卒は、戦力に直結する学部が優遇される

専門学校のゲームに関連する学部を出ていれば、すぐに戦力となる人材として順当な評価を得られます
とは言え高学歴者と同じ考え方になりますが、ゲームに関連する学部・学科を出ていたとしても、実績が薄ければ内定を勝ち取れるかはわかりません。
自主的に開発した作品、アプリなどの実績があれば積極的にアピールしましょう。
 

3-3. 高等専門学校卒は、情報系学科が優遇される傾向にある

高等専門学校を出ている場合、情報系の学科が評価を得やすい傾向にあります
この場合も専門学校卒業者と同様に、持っているスキルや実績を徹底してアピールしましょう。
 
高等専門学校の場合、情報系の学科が存在しているケースもあるので、企業側から見た評価は専門学校より明らかに上であることが多いです。
また、戦力的にも大学卒業者に近い知識を有すると評価されるケースもあります。
 
さらに企業にとっては、大学卒業者並の十分なスキルを持ちつつ”若い”人を雇用できるというメリットもあります。
そのような意味で情報系の高専生であれば、プログラマーとして即戦力性が高いスキルを持つ伸びしろのある人材と優遇してくれる会社もあるので優位性は高いです。
 

4. ゲーム会社の職種別で求められる学歴の違い

大手ゲーム会社への就職は高学歴な方が有利ですが、職種によってはゲーム開発を進めるためのスキルや専門的知識も求められます。そこでこの項目では職種によって有利な学歴を解説します。
 

4-1. ゲームプランナー

ゲームプランナーやディレクターなどの総合的なスキルが求められる職種は、やはり高学歴であることが就活を行ううえで有利に働きます。特に大企業ほどその傾向が強いでしょう。
学歴に自信がない場合、企画力やチームをまとめる力などをアピールしましょう。
 

4-2. ゲームプログラマーなど

プログラマーやデザイナーはスキルや専門性が重視される職業ですから、学歴よりも何ができるか、どんなものを作ってきたかが問われます。
そのため専門学校でプログラムやグラフィックを学んでいる人にもチャンスが豊富です。この場合、スキルアピールが重要なので、ポートフォリオをしっかり作り込みましょう。
 

4-3. 営業

営業の場合、技術職のように専門的スキルによる選別が難しいため、基本的に学歴が重視されます。
ただしコミュニケーション能力や交渉力などの一般的スキルが求められるので、学歴だけでなく営業として活躍するための能力や経験をアピールしましょう。
 

4-4. 経理

経理に関しては、学歴とスキルのどちらを重視するかは会社によってわかれます。大手ゲーム会社であれば学歴を見るでしょうが、中小であれば即戦力性を求めるでしょう。
どちらの場合も経理の業務に役立つ知識やスキルがあれば強みになるので、経理関係の資格取得がおすすめです。
 

5. ゲーム会社は”学歴だけ”では落とされる?一般的に高学歴とされる大学卒でも内定を勝ち取れない理由


ここまで、「学歴が高い方が有利」という傾向を書いてきましたが、「高学歴だけ」の人材と見られると落とされる可能性があります。そこで、学歴があっても以下の点を重視してください。
また、以下は学歴に自信がない人にも大切な内容なので、必ず目を通してください。
 

5-1. 会社が求めているスキルや能力を満たしていない・ミスマッチがある

学歴が高くても、会社が求めるスキルや経験を満たしていなければ高い確率で落とされます。その企業の要求を満たしていないだけでも落とされる理由になりますが、募集要項の読み込みが浅い人と見られる可能性があります。
そのため、エントリーする前にその企業の募集要項にしっかり目を通し、必須事項や求める人材に自分が該当することを確認しましょう。
 
また、社風についてもミスマッチは起こり得ますから、志望する企業のサイトには隅々まで目を通し、社是や理念、経営者の考え方も把握しておくことをおすすめします。
 

5-2. 「そのゲーム会社のファンである」以上の理由がない

ゲーム会社にエントリーする人は、「その会社のゲームが好きだから」という理由をあげることが多いです。もちろん、志望する企業のサービスを愛していること自体はプラス要素ですが、それだけが理由では採用担当者の心は動きません。
 
むしろ、採用担当者は「好き」を頻繁に聞かされるので、それだけしかない人への目は厳しくなっている可能性があります。これを踏まえて、「好き」だけでなく、できることや得意なことをその会社の事業や方向性に絡めて、採用担当者の記憶に残るようにアピールすることをおすすめします。
 

5-3. 志望動機が弱く「それ他のゲーム会社でもいいよね?」と思われる

あらゆる会社に言えることですが、志望動機には「その会社でなければならない理由」を含むことが重要です。
単純にゲーム開発がしたいだけなら、「どのゲーム会社でも良いのでは?」と思われる可能性が高まってしまいますので、まず企業研究をしっかり行うことをおすすめします。
 
ゲーム会社であれば公式サイトに作風や傾向、歴史やこだわりなどが書かれていることが多いので参考にしてください。また、それがなくても過去作を見ると何らかの傾向が見いだせるはずです。そこに自分がやりたいことを絡めることで、「その会社でなければならない」という説得力が生まれ、採用担当者もその人が活躍する姿を想像しやすくなるでしょう。
 

6. 学歴に影響されず志望するゲーム会社で採用を勝ち取るためには

ゲーム会社 学歴

6-1. 企業のネームバリューにこだわらず、ゲーム業界に就職してまずは業務経験を培う

ある程度の学歴が無ければゲーム業界であっても大手企業に入るのは難しい、という事は前述しました。
しかし、どうしても大手や好きなゲームタイトルを出している人気ゲーム会社にどうしても入りたいという方には、まずは企業としての大きさやネームバリューにこだわらず、ゲーム業界の入れる会社に入って実績を積んでから、中途採用で大手に入るという方法もあります。
 
中小企業に入れば、大企業では上げにくい実績を早い段階で積むことができる可能性があります。
人材が潤沢ではないことから多くの業務を経験できたり、一定規模のプロジェクトに早い段階で参加できたりするのはリソースに様々な制限のある中小企業ならではです。
 
学歴を積みなおすのは難しく、時間もお金もかかりますが、中小企業に入れば給与を得ながらゲーム業界のスキルや実績をあげることができます。
どのような規模の会社であってもヒット作品をリリースできる機会は多くありますから、タイトルに恵まれれば、自信をもって有名企業に移動することも出来るかもしれません。
 

6-2. 業務上有利に働く資格を取得する

ゲームクリエイターに必須の資格というものはありませんが、学歴の有無に寄らず、持っていることで就職に有利になる資格は存在します。
 
プログラマーであればC言語プログラミング能力認定試験Java【TM】プログラミング認定試験CGエンジニア検定など、有効な資格があります。
 
また、デザイナーならIllustrator能力検定Photoshopクリエイター能力検定」「DTPエキスパート」「色彩検定」などをお勧めします。
 
以下に詳細の記事がありますので参照してください。
「ゲームクリエイターになるのに必要・有利な資格とは?試験内容も説明」
プログラマーのおすすめの資格“CGエンジニア検定”について徹底解説!
 
ただしゲーム業界は技術的変遷や使用されるツールの移り変わりも早いため、求められるスキルや資格も常に変化します。
その変化を読み取ることもゲーム業界で生き残っていくスキルのひとつ、と意識して常にアンテナを立てておきましょう。
 
また、デザイナーを目指す人の場合は、学歴や資格よりも自分自身の作品をポートフォリオでアピールして、技能やセンスを見せることの方が重要です。
面接に臨む際には、アピールしやすい形でポートフォリオを持参することは絶対と憶えておきましょう。
 

6-3. ゲーム業界やそれに関連する業界に就き、コネクションを作る

学歴、資格などが無い場合は、ゲーム業界に近い職種に就いてコネクションを作るという方法もあります。
デザイナー系であれば映像製作系の会社やWebデザインを行うに入ること、プログラマーなら画像を扱う系統のシステムエンジニアでしょう。
あるいはIPホルダー(コンテンツやキャラクターの権利を所有する会社)に入るのも手段のひとつかもしれません。
 
ゲームを作成するにあたってはマンガやアニメ、小説、映画、ドラマなどのクリエイティブなジャンルや、芸能、スポーツなどの分野とコラボ企画が立てられることは多いですから、このような業種に就職すればゲーム会社とのコネクションを作ることは不可能ではないでしょう。
 

7. 中途採用で学歴は求められる?

中途採用枠で同じ業種内での転職をする場合は、前職での明確な実績を示すことができれば、即戦力として一定の評価を得ることができます。
そのため、新卒で入社するときほどには学歴は問われないと考えて良いでしょう。
 
しかし、これは前職の実績をはっきりと示すだけのものがあれば、というケースに関する場合の例です。
もし、異なる業種から転職する場合や、同業種内でも明確な実績が示せない場合は、最終学歴は大きな評価基準になると考えた方が良いでしょう。
 
また、職種としてプランナー系の仕事を希望する場合は、論理的な思考ができることや、チーム内の問題を解決することを求められますから、学歴を求める会社も少なくはないようです。
 

8. まとめ

ゲーム業界に入る際に学歴はどの程度必要か、という事をまとめました。以下に結論をまとめます。
 

・大手ゲーム会社に入るにはある程度の学歴があった方が望ましい

・専門学校生、高等専門学校生は在学中の実績次第で中小ゲーム会社は狙える

・ゲーム業界は競争が激しいので、学校のブランドだけで行けるわけではない。自己アピールできる点を磨こう

・学歴の有無に関わらず、選考を有利にする資格はある

・デザイナーだけは学歴よりも今持っているスキルをポートフォリオでアピールすること

・大企業に新卒入社が無理だった場合、同業の中小企業で実績を蓄えて転職する手もある

・異業種からの転職も不可能ではない

 
以上です。
ここまで書いた上で結果をまとめるなら、ゲーム業界に新卒で入社するには所属していた学校が関係しますが、少し遠回りをしてでも実力を高める気持ちがあれば、学歴はあまり関係ないという言い方もできます
 
何よりも目標を見失わない意思を持つことが重要、という意識をもって就職・転職活動に臨みましょう。
 

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