携帯片手に旅してみよう!


位置情報ゲーム、通称位置ゲー*。

『Pokémon GO』の爆発的な人気が話題となり、最近では『ドラゴンクエストウォーク』が発売となり注目を集めています。

しかし、一方では長く続いた位置情報ゲームがサービス終了を迎えたケースも目立ち、一部の成功例の影で、消えていった位置情報ゲームは数知れません。

残念ながら、日本では位置情報ゲームは、決して元気のいいジャンルとは言えないのです。

だからこそ、位置情報ゲームのシナリオライターであり、位置情報ゲームのファンでもある筆者が、位置情報ゲームの楽しみ方を考えつつ、位置情報ゲームにエールを送りたいと思います。

 

*「位置ゲー」という単語は、コロプラ様の商標です

 

 

位置情報ゲームもいろいろあるのです

まず、位置情報ゲーム自体になじみがない方も少なからずいらっしゃるかと思いますので、そのご説明からさせていただきましょう。

位置情報ゲームとは、携帯電話などモバイル端末のGPS機能を使用して、プレイヤーの現在位置や移動距離を測定し、それをゲーム要素としたゲーム全般のことです。

「○○に行った」こと、「××キロ移動した」ことがゲームのプレイとなるのです。

要するに、陣取りやスタンプラリーのようなゲームということです。

 

ひとくちに位置情報ゲームと言っても、その基本的なコンセプトでいくつかの種類があります。

それぞれで、ゲームとしての性格も、楽しみ方もまるで違ってくるのです。

 

 

そして位置情報ゲームは、大きく分けて4つの種類があります。

複数の要素を組み合わせたものもありますが、おおまかに以下の通りです。

 

1)距離踏破型

動した距離によって成立するゲームです。

代表的なものは、日本の位置情報ゲームの先駆けとも言える『コロニーな生活』(コロプラ)です。

このゲームは2)以下の複数の要素を組み合わせたものですが、一番重要な要素は、移動距離に応じた資金を稼いで自分だけの「コロニー」を維持・発展させるという部分なので、移動距離が一番重要なゲームとなります。

 

2) 陣取り型

指定されたエリア内で位置登録をすることによってエリアを支配する、陣取りの要素を持つものです。

多くの位置情報ゲームがこの要素を持っていますが、ゲームにとどまらず、位置情報ツール・コミュニケーションツールなどの機能を持つアプリFoursquare(フォースクエア Foursquare Labs)は、世界で4000万人のユーザーを持つというアプリです。

 

3)スポット登録型(ヴァーチャル)

ゲーム内で設定されたスポットに行って位置登録することによって成立するゲームです。

世界的大ヒット作『Pokémon GO』(ナイアンティック&株式会社ポケモン)をはじめ、有名コンテンツを位置情報ゲーム化したものは、多くがこの方式になっています。

 

4)スポット登録型(リアル)

方式としては3)と同じなのですが、ひとつだけ大きな違いがあります。

このタイプで指定されているスポットは、リアルに準拠したものなのです。

ユーザー側から見ると、スタンプラリーのようなプレイになるのです。

鉄道駅をスポットにしている『ステーションメモリーズ!』(モバイルファクトリー)、城をスポットにしている『ケータイ国盗り合戦』(ONE COMPATH)『発見!ニッポン城めぐり』(ユーエム・サクシード)などが、この方式となっています。

 

このように、ひとくちに位置情報ゲームと言っても、いろいろなタイプのゲームがあり、それぞれ全く別の楽しみ方ができるのです。

 

位置情報ゲームライターの生態

僕はシナリオライターとして、位置情報ゲームの他、歴史ゲームなどのお仕事を多くいただいております。

そのため機会があれば、自分が参加した位置情報ゲームをプレイしながらあちこちを取材旅行しているのですが、残念ながらその旅行は、観光を楽しむようなものにはなりません。

いかに効率よく、ゲームに登場しそうなスポットをチェックし、資料を集めて来るか、そればかりを考えた強行軍の旅行になってしまうのです。

ただ、そういった旅行は、位置情報ゲームプレイヤーの方にとっても効率的な旅行プランになることが多いので、自分で体験した「位置情報ゲームのコツ」や「思わぬ失敗例」をご紹介させていただきます。

 

・「最初に電気ありき」

位置情報ゲームである以上、移動先で位置登録をすることができないと話になりません。

ですが、位置登録に必要なGPSをONのままにしておくと、携帯電話のバッテリー消費量が驚くほど増えるのです。

旅行先でバッテリー切れになってしまったら、なんのための旅行かわかりません。

まずは、充分な量のモバイルバッテリーを用意する、あらかじめ充電できる場所と時間を計算した旅行プランを立てるなど、電気のご用意は計画的に……

と、ここまではいいのですが、筆者の場合、そこまで用意をしておいても携帯がバッテリー切れになってしまったことが何度かありました。

携帯が過熱して、充電できなくなってしまったのです。

結局、しばらく携帯の電源を切っておかなければならなくなりました。

スケジュールが厳しい旅行をされる方は、そこまで考えておくことをお勧めします。

 

・「高速バスを活用しよう」

「高速バスは鉄道や城から離れたところを通るから、位置登録には向いていない」

あなたが位置情報ゲームのユーザーで、そう思っているなら、たぶんそれは間違いです。

あなたがプレイしているゲームが何かによりますが、高速道路の近くには、古戦場や山城など、鉄道ではなかなか寄り道できないバス停も多いのです。

運行時間を含めて、うまく使えば、これほどの武器はありません。

 

たとえば、弘前の夜桜を見て、翌朝東京で仕事をするためには、夜行バスを使うか自分で車を用意するしかありません。

ただ、高速バスは道路の状況によってコースや休憩場所を変えることがあります。

筆者は最初それを知らなかったので、頼まれていたサービスエリアのお土産を買えずに困ったことがありました。

その点だけはご注意下さい。

 

また高速バスは基本車内で充電が可能ので、旅行のスケジュールに高速バスを含んだプランを立てておくと、充電のための時間や場所を節約できます。

ただ筆者の経験では、バス会社のHPには車内の充電プラグはUSBポートだと書かれていたのですが、実際に乗ってみると普通の電源コンセントがついていたので、カバンからPCを出してPC経由で充電するしかなかったことがあります。

 

・「『想定外』を想定しよう」

上記のような例に限らず、駆け足の旅行にはトラブルがつきものです。

いざトラブルが発生したときのことを想定して、二重、三重のプランを組んでおきましょう。

食事やトイレの時間を複数用意しておくこと、電車が運休したとき、何分歩けば近くの別の鉄道に乗れるかチェックしておくことなどは基本中の基本です。

もちろんその際には、普段では位置登録できないような珍しいスポットがないか確認しておくことも忘れずに。

トラブルをラッキーに変えるのも位置情報ゲームの旅の楽しみです。

 

位置情報ゲームを楽しんでください!

筆者はこんな感じで、お仕事をしながら自分でも位置情報ゲームを楽しんでいます。

とんでもないハードな旅に見える? そうかもしれません。

ですが、旅は自分のペースで、自分の好きなようにできるもの。

携帯片手の旅は、本当に楽しいのです。

こんな楽しさを、ぜひあなたも体験してみてください!

 

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ライター名:feng

プロフィール:ゲームの企画・設定・シナリオを中心に、フリーランサーとして活動中。守備範囲は男性向/女性向、一般/R-18、ガチの歴史物から異能バトルアクション、ファンタジーからキャラ萌え物まで幅広い。他にもライトノベル小説・雑誌記事・商業広告・V-Tuber放送シナリオなど、なんでもやる模様。

 

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