ゲームの翻訳(ローカライズ)とは?仕事内容や必要な資格・技術について

ゲームのローカライズに興味がある人へ向けて、ゲーム業界における「ローカライザー」の仕事内容や、ローカライズ作業を行う上で注意したいポイントなどを紹介していきます。

自分がまだ知らないことがないか、ぜひチェックしてみてください。

 

1. ゲームのローカライズ作業とは

ゲームローカライズ

1-1. 開発したゲームを世界に届けるために言語を翻訳する

ゲームのローカライズ作業は、日本で制作したゲームが海外のユーザーにも楽しんでもらえるように、言葉を翻訳したりする作業のことです。

ゲームの世界観に沿って翻訳するのはもちろんですが、その国の文化や習慣なども踏まえた上で翻訳することが必要です。

 

1-2. 海外のメーカーが制作したゲームを日本人にも楽しめるように翻訳する

日本で制作したゲームを海外向けに翻訳するだけではなく、海外のメーカーが制作したゲームを日本人も楽しめるように日本語へ翻訳するパターンもあります。

英文を日本語に訳す作業になるわけですが、ただ直訳すればいいというものではなく、日本特有の文化や背景なども踏まえた上で訳す必要があり、様々な知識が必要になります。

 

1-3. ローカライズ作業で気をつけたい点

上記で説明したように、配信する国の言葉のルールに則って翻訳するだけではなく、その国特有の文化やタブーなども考慮して翻訳する必要があります。

特に難しいのがジョーク系で、その文化を理解した上で訳さなければ笑いどころがわからず、せっかくのストーリーに不満点を残してしまう恐れがあります。

 

そして実際のゲーム画面でどう表示されるかについても意識する必要があります。

翻訳内容が差し替えになることで文字数が変化し、表示スペースに影響を及ぼすこともあるからです。

制作の際にプロポーショナルフォント(文字毎に文字幅が異なるフォントのこと)を使うことや、未翻訳の部分が出ないようにテキストデータを個別でしっかり管理することなど、ローカライザーだけでなくプログラマーも注意しなければなりません。

 

1-4. ローカライズとは違う「カルチャライズ」にも注意が必要

ローカライズと合わせて、カルチャライズについても知っておくようにしましょう。

その国の文化や風習を考慮したうえで翻訳することが大切だと説明してきましたが、場合によってはデザインやゲームバランスなどもリリースする国に合わせて調整する必要がでてきます。

そういった調整作業を「カルチャライズ」と呼びます。

 

例えばキャラクターが持っている食べ物を「おにぎり」から「パン」に変更したりするのも一種のカルチャライズです。

おにぎりは日本では一般的な食べ物ですが、国によってはどういったものなのか理解できない可能性もあるため、国の文化に合わせて、伝わるように最適化する必要があります。

 

このように、販売・配信する国に合わせて言語を翻訳するだけではなく、その国のユーザーの特徴をふまえた上でコンテンツの一部やゲームバランスを調整していく作業が「カルチャライズ」になります。

ただし、あくまでもカルチャライズは、ゲームが外国でしっかりと伝わるようにするための作業です。

カルチャライズすることによってゲームの本質が変わってしまわないよう、ローカライザーはゲームの内容をよく理解しておくことが必要です。

 

2. 日本のゲームが海外に進出する時によく選ばれる言語

ローカライズ言語

 

2-1. アメリカ向け

ゲームをアメリカ向けに展開する場合は、もちろんみなさんご存知のように英語に翻訳します。

ローカライズの求人を見てみると、特に一番多いのはこちらの英語の案件になっています。

 

2-2. アジア向け

ゲームを中国や台湾に展開する場合は中国語(簡体語、繁体語)、韓国に展開する場合は韓国語に翻訳されます。

ちなみに簡体語は中国やシンガポールを中心に使用されている文字で、繁体語は台湾や香港、マカオなどを中心に使用されている文字です。

また中国語・韓国語以外でも、アジアの様々な地域の言葉で翻訳されています。

ローカライズの求人数としては英語の次に、中国語の案件が多くなっています。

 

2-3. 欧州向け

ヨーロッパの場合は、フランス語(French)、イタリア語(Italian)、ドイツ語(German)、スペイン語(Spanish)などの言語でローカライズされます。

これら四言語は、ヨーロッパ市場で大きな影響力を持っているとして、それぞれの頭文字を取りFIGSと呼ばれることがあります。

 

3. ゲームのローカライザーになるには

ゲームローカライザーになるには

3-1. 各言語をしっかりと学ぶ

ゲームのローカライザーになるためには、当たり前のことではありますが、まずは自分が仕事で使いたい言語を決め、それをしっかりと勉強することが必要です。

 

ローカライズする国の文化や習慣を踏まえてローカライズを行なっていくわけですが、何よりもメインで行うことになる作業は翻訳です。

各国それぞれの文化に精通し、ゲームの知識が豊富でも、それだけでは十分な翻訳はできません。

出来るだけスムーズに翻訳ができるよう、各言語それぞれのことをしっかりと勉強しておくことが大切です。

 

3-2. ゲーム業界に限らず、翻訳業に精通する

各言語についてしっかりと学ぶ、という部分にも関連しますが、翻訳業ならではの技術を身につけることも大切です。

翻訳の仕事をする際に一番大切なことは「諦めずに調べものをすること」だと語る人もいます。

人によって考え方は様々ですが、自分がどんなに得意な言語であっても、調べ物をしないで翻訳を完成させることは難しいことですので、調べる能力は翻訳を行う際にベースとなる技術ともいえます。

 

ちなみに翻訳するスピードをアップさせることも大切で、同じ時間内にこなせる翻訳量が増えることで翻訳単価を上げることにもつながると言われています。

調査力が上がれば、比例して翻訳スピードもアップするはずなので、たくさん翻訳をこなしてスキルを磨くようにしましょう。

 

3-3. 興味のあるインディーズゲームなどの翻訳プロジェクトに参加する

たくさん翻訳をこなすために、興味のあるインディーズゲームの翻訳プロジェクトに参加してみるのも一つの手です。

最近は開発環境が充実しており、特に海外でインディーズゲームが日々たくさん生まれています。

「Steam」などのインディーズゲームプラットフォームでアンテナを張り、自分の好みに合っていて、かつ未翻訳の作品を自分で翻訳してみることができれば、有意義な体験になるはずです。

 

4. まとめ

ゲームのローカライザーになるには、単純に翻訳スキルが高いだけでなく、各国の文化やエンタメといった様々な知識も必要になることを覚えておきましょう。

また実際の求人を見てみると、実務経験必須の求人が多いため、実績がない場合は、先ほど紹介したようにインディーズゲームのプロジェクトに参加し、アピールできる材料を用意するようにしましょう。

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