エンタメ専門学校の完全体”東京クールジャパン”の進化する教育・就職についてインタビュー!!
専門学校 東京クールジャパンは、ゲーム・アニメ・声優・サウンド・eスポーツと、エンタメ分野を網羅する専門学校です。
入学前から授業を受けられるAO2.5や、就職応援イベントの業界EXPOなど、学習・就職に対する手厚いサポートが受けられます。
今回は、最新の専門学校の取り組みについて、広報リーダーである木内俊文氏にお話を伺いました!
●高校在学時から専門的な勉強を始めるAO2.5
――まずは木内さんの自己紹介をお願いします。
本校は東京クールジャパンという名前になる前は、東京ネットウエイブという名前でした。
僕はここの卒業生で、映像の制作を学ぶ学科に通い、電通の子会社に就職しました。
就職先ではCM制作のADとして働いたり、TV番組制作の会社で働いたり。
その後は、6年間はお笑い芸人をやっていました(笑)。
30歳になったタイミングで、専門学校時代の恩師から「手伝って欲しい」という連絡があり、東京ネットウエイブに戻って来ました。
その頃、ちょうど東京ネットウエイブがゲームとアニメに特化した専門学校に変わるタイミングでしたので、入社当初はゲーム総合学科の学科長に就任しました。
そして、後に東京デザイナー学院のゲームクリエイター科、アニメーション科とも統合。
ゲームとアニメの学校ということで声優も必要だろうと、姉妹校の東京ビジュアルアーツから声優学科が統合し、いまの形になりました。
2019年4月からはアニメ総合学科から声優学科が独立し、この時に、東京クールジャパンという名称に変更になりました。
新しい学校名なので、聞きなれない方も多いかもしれませんが、歴史自体は長い学校です。
――学校の特長を教えて下さい。
他の学校と大きく違う点は、AO入学者に向けてAO2.5教育制度を設けているところです。
2年制の本校では、4月に入学して8ヶ月後の12月には就職活動が始まってしまいます。
その短い期間でより充実した勉強ができるように、従来の入試より早く合否結果が出るAO入学を選択した方々に対して、入学前から専門的な勉強をスタートできるようにしています。
具体的には、東京クールジャパンに入学すると決めて6月以降AOエントリーをされた方を対象に、高校3年生の6月から翌年の2月まで、月1~2回の頻度で授業を行っています。
本校が2年制の学校なので、学びの期間が入学してからの2年間プラス入学前の半年を併せてAO2.5教育制度と表現しています。
――ワークショップみたいなイメージでしょうか?
そうです、しかもこの入学前の授業についての追加費用はありません。
学校で勉強するよりゲームをしたり、アニメを見たりする方が好き、といった学生の方は、早くから進路を決めていて、興味のある分野に意欲的な方が多く、AO2.5の授業への出席率に関しては70~80%もあります。
早く進路を決めた方ほど、AO2.5の授業にたくさん参加でき、専門的な勉強した状態で入学できるため、本校では入学を希望する学生の8割が、AO入学を選んでいます。
AO2.5は、勉強のスタートが早いというメリットがもちろんありますが、入学時にもう仲間ができているというのも大きいですね。
入学直後は初めての学校、初めて勉強すること、初めて合う人と、初めてばかりなので慣れるまで時間がかるのですが、それがないのでスムーズに授業に入れます。
入学式の会場に茨城と千葉と栃木の子が待ち合わせて入って来るような光景も、毎年見られます。
――地方の生徒の方もAO2.5に参加できるのでしょうか。
関東の一都六県+αにお住いの方々に関しては、それぞれの中央駅から本校まで、無料送迎バスを出しています。
一方で、関東以外の地方の方は、交通費の関係でAO2.5の授業に参加したくても参加できない生徒の方もいます。
そういった方には、レポート課題を用意しています。
レポート課題を取り組むことで、何を学んだら良いのか、入学までにどんなことを勉強するべきなのかが、わかるようになっています。
――地方の皆さんには、別のフォローアップが用意されているのですね。
実際のAO入学の試験はどういった内容なのでしょうか?
学科長と希望する専攻の担任の面接だけです。
そんな厳しい面接ではなくて、ゲーム総合学科希望の方ならどのゲームが好きなのか、何故そのゲームが好きなのか、そういった興味・関心の部分を噛み砕いて教えてもらいます。
また、将来どんなゲームやアニメを制作したいかといった夢も語ってもらいます。
――他にAO入学の特徴はありますでしょうか。
AO入学を決めた方だけが受けられる、AO特待生試験(※受験資格あり)があります。
クリエイターテストといって、ゲームやアニメなど学科に合わせたジャンルの試験を受けてもらい、結果に応じて最大で1年間の授業料が免除されます。
高校で勉強した内容は無く、好きなジャンルの知識を問われる問題と、好きなタイトルに関して自由記述する試験です。
6月からAOエントリーが始まって、AO入学の出願が9月1日からスタートします。
AO特待生試験を希望する方は、AO2.5の授業を受けつつ、出願後の2回あるAO特待生試験に挑みます。
ちなみにオープンキャンパスに参加すれば出願料も免除です。
――入学を希望する方の中には留学生も多いのではないでしょうか。
ゲーム・アニメは世界で人気の分野ですので本校では20各国の留学生が集まっております。
2020年4月入学者については、全体の入学者数が増えていますが、割合自体は変わっていません。
本校で一番人気の専攻は、ゲーム総合学科のゲームプログラマー専攻ですね。
他にもゲームグラフィックデザイナー専攻が人気で、留学生が多いのはこの専攻ですね。
アニメ総合学科では3DCG・VFX専攻が人気です。
プログラマーが人気なのは、これまでの義務教育や高校の授業でプログラミングに触れる機会が増えたことで、これまで漠然としていて正体不明のものだったプログラミングが、身近で理解できるものになってきているからだと、僕は感じています。
●企画からアフレコ、プレゼンまで! 完全オリジナルゲームの制作
――入学後の教育体制についても教えて下さい。
実際の制作過程に合わせた勉強が特徴だと伺っています。
ゲーム総合学科についてお話をすると、学科の中に7つの専攻を用意しています。
ゲームライター専攻、ゲームプランナー専攻、ゲームプログラマー専攻、ゲームグラフィックデザイナー専攻、ゲーム3DCGデザイナー専攻、サウンドデザイナー専攻、さらにはプロのゲームプレイヤーとしてのeスポーツ専攻。
7つの専攻を合わせると、不足なくひとつのゲームを形作れるというのが特色です。
実際に専攻を超えてチームを組んで、完全オリジナルのゲームを在学中に制作してもらいます。
サウンドデザイナー専攻や、アニメ、声優の学科の学生がいることで、ゲーム中にアニメーションを入れ、それに声をあて、ゲームに実装する形にするといったことが出来るので、バリエーションが広がります。
――グループ制作の際は、1グループあたりの人数が多くなるのではないでしょうか。
1チームが12~13名くらいですね。
授業の中で、実習授業が全体の90%を占めているので、しっかりとゲーム制作に時間を使うことができます。
2年間で、大きいゲーム制作は2本。
そのほかに年2~3回くらい、業界で流行っているジャンルのゲームを超スピード制作します。
発表の場としても東京ゲームショウ、自分の作品を発表するポートフォリオ展などに参加してもらい、一般の方、プロの方に見て貰える機会を用意しています。
学校の設備や環境面も充実しているので、学生は授業やチーム制作のために、個別でPCを購入する必要はありません。
それぞれの教室にあるハイスペックなPCや最新機器は、平日なら20時まで、土日も自由に使用できます。
学生には校内での制作を、基本的に推進しています。
環境が整っているなかで作業してもらったほうが力もつくし、自然とチームでの制作体制に慣れることにもなるからです。
実際の会社では、チームが同じオフィスに集まっての制作になりますから、より実際の環境に近い形で制作に取り組んでもらっています。
校内であれば、先生にすぐ質問できますしね。
教室以外にも、学生ホールなどでチームか集まって打ち合わせしている姿をよく見ます。
――アニメ総合学科についてはいかがでしょうか。
アニメ総合学科に関しても、専攻・コースがアニメ会社と同じような部署のわけかたになっているので、実際に即した環境で勉強できます。
原画から仕上げ、彩色に加えて撮影も校内でできるのが最大のメリットですね。
更に来年度(2021年度)からは制作プロデュースコースなど多数のコースが設立します。
専攻を選んだあとで「これじゃなかった」とならないように、どの専攻で何を学べるのかわかりやすくすることには気を使いました。
ただそれでも転科する人はいるし、そこは担任の先生と要相談ということにしています。
――立派なスタジオもあるんですね。
アフレコルームもプロが使っている環境とほぼ同じなので、実地に即して学べます。
最大で20人くらい軽々入れます。
器材もPro ToolsのS6という最新型が入っているし、サウンドデザイナー専攻にはこれの使い方を覚える授業もあります。
スタジオに声優さんが入って、音響さんが隣にいて、ディレクターとやり取りしながら収録を進めていく、といったトータルな流れを経験ができることは、学生にとって重要な経験になると感じています。
声優学科に関しては声優コースと別に、声優ボーカルコースといった歌とダンスが加わったコースもあるので、今後は主題歌の入ったゲームを作るチームもあるかもしれません。
――eスポーツ専攻も今年からできましたよね。
2020年4月の入学が第1期生です。
プロゲーマーを育てることをメインとした専攻で、本校の特徴としてタイトルを絞っていることが挙げられます。
ひとつは『リーグ・オブ・レジェンド』。
MOBAと呼ばれるジャンルのゲームで、メーカーであるRiot Games様には相談を入れて、画像の使用についてもきちんと許可を取っています。
もうひとつはFPS・TPS。
基本的にはFPSですが、こちらはその年に流行っているものということで、2020年度は『Apex Legends』に絞って授業を行います。
eスポーツに関しては保護者の方の認知が低いため、どうしても将来に関する不安が付きまといます。
そこで本校ではeスポーツ専攻のなかに、ゲームビジネスコースという選択肢も用意しています。
これはイベントスタッフやライター、経営側など、eスポーツに関わるプレイヤー以外の人材を育てるコースです。
プロゲーミングチームに就職する学生もいれば、eスポーツのイベントを運営したり、ライターなどのゲーム関連ビジネスという将来の出口も考えられる。
1年間勉強して、プロゲーマーはどうも無理そうだとなった時に、しっかり別の道で就職できるよう設計はしています。
ゲームビジネスコースには、英語の授業もあるんですよ。
――プロ入団テストというカリキュラムはどのようなものなのでしょうか?
本校と契約したチームがあって、そのチームのプロ入団テストを受けられます。
eスポーツ専攻はできたばかりで現在契約は1チームのみですが、今後徐々に窓口を増やしている段階です。
これもプロゲーマーを目指す、という行為が博打になってはいけないので、ゲームビジネスコースと同じく先に出口を作っておこうという考え方です。
様々な社会への出口を用意しておくことで、安心して入学していただくことが出来るようにしています。
●独自の企業説明会・業界EXPOで就職活動スタート
――あまり学生にはピンとこない部分かもしれませんが、卒業生の就職先が100社以上並んでいるのが魅力的ですね。
ゲーム総合学科の話をすると、希望業界内定率100%、ゲーム業界就職率も98%あるので、これをキープして業界に人材を送り出して行きたいと考えています。
インターンシップも積極的にやっていて、学生の80%くらいは行っているし、インターンに行ったら大体そこに就職が決まります。
極端な例だと、1年生の夏に学校の紹介でアルバイトに行って、そのまま就職して学校に戻って来なかった生徒もいるくらいです。
――学校のスケジュールに書いてあるフェスというのは文化祭ですか?
そうです。
学園祭や、球技大会もあります
声優学科にはスーパーオーディションというものがあって、これは生アフレコや生朗読をプロダクションの人の前で発表するイベントです。
プロダクションの人のお眼鏡にかなえば、そのまま面接してデビューまで決まる、みたいな2年間の集大成ですね。
あとは入学式の翌週に研修合宿に行くのも特徴だと思います。
これも友達を作るとか、そういう走り出しのきっかけをさっと与えて、スタートをスムーズにするためです。
2020年度は新型コロナウイルスの影響で9月に延期になりましたが、毎年大阪に行って、丸一日は平日の空いているUSJで遊びます。
USJはエンタメの集大成で最高峰なので、そこでまず本物に触れるという経験も大切です。
――年1回開催していらっしゃる業界EXPOについても教えてください。
業界EXPOは本校が所属しているAdachi学園グループが独自に開催している企業説明会です。
東京、大阪、名古屋、九州の姉妹校を合わせて1000社以上が集まります。
分野的にはデザイン業界、エンタメ業界、ビジネス業界、観光サービス業界の企業様に来て頂き、説明会を開いてもらう形です。
これが行われるのが大体、入学して8ヶ月後。
学生に就職活動のスタートを意識付けるような役割も持っています。
――しっかり就職に向けて意識付けされているのですね。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
ゲーム業界って昔はブラック企業のイメージがあったのですが、いまは大きく改善して環境が整って来ています。
会社によってはフレックス制もあって安心して就職できるし、我々もちゃんとした戦力としてデビューできるように教えていきます。
また保護者の方にも安心していただけるよう、説明したり制度を整えたりしているので、お子さんの「ゲーム業界を目指したい」という希望に前向きに取り組んでいただければ幸いです。
ひとつだけ、やはり専門学校と大学ではまったく違う環境で勉強するので、そこは単純に比較するのではなく、本校のことを知った上で検討していただければと思います。
やりたいことをまずやってみましょう。
やっていれば、いずれはどこかにたどり着きます。
僕も大学なんて考えられないくらいの成績でしたが、専門学校から電通に入社しているし、お笑い芸人にもなったし、いまは広報のリーダーを務めています。
入学して終わり、就職して終わりではなく、その先どのようになりたいかを本校でも支援させてもらいたいと考えています。
――ありがとうございました。
専門学校 東京クールジャパンをもっと知りたい方はこちらから
【URL】https://www.cooljapan.ac.jp/
東京クールジャパンYouTube公式チャンネル
【URL】https://www.youtube.com/channel/UC4h7KYhBlfg1RyBRfPkvPyQ
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