ゲームデザイナーになるには?業務内容や必要なスキルについてもご紹介!
ゲームデザイナーは、ゲーム内の視覚的要素全般(キャラクター、背景、アイテム等)のデザインを手掛ける仕事です。場合によってはゲームのシナリオやコンセプトといった企画立案部分にも携わります。
本記事ではそんなゲームデザイナーの仕事内容や扱うツール、ゲームデザイナーになる為に必要なスキルについてご紹介します!
目次
ゲームデザイナーとは?
ゲームデザイナーの役割
ゲームデザイナーとは、その名の通りゲーム内に登場する背景、キャラクター、ボタン等、ゲーム画面に表示される全てのデザインを担当する役割を持つ職種です。
また単に企画されたデザインを表現するだけでなく、ゲーム自体のコンセプト設計や世界観の設定、ゲーム企画の立案に携わる事も多い事から、ゲームプランナーと併走・若しくは兼任したうえで業務を進めていくケースもあります。
以下ではゲームデザイナーの具体的な仕事内容と、制作工程におけるゲームデザイナーの種類について解説していきます。
主な仕事内容
・ゲームデザイン
ゲームの登場キャラクター、背景、アイテム、ボタンといった目に見える部分を様々な技術を用いてデザインします。ゲームの世界観やコンセプトに沿った色合い、表現する事が主な仕事内容となります。
ゲームの魅力が目で見てしっかり判断できる様、Live 2d、3ds Max、illustrator、Photoshopといった様々なデザインツールを用いたデッサン力が求められます。
・ゲームの世界観、コンセプトの設計
企画段階でプランナーやディレクターと共にゲーム自体の方向性を定めるために、世界観やコンセプトを設計する事も業務範囲の1つになります。
世界観とは、SF、ミステリー、異世界等の大まかなジャンルから始まり、時間設定、生活様式、ストーリーの雰囲気(明るい/暗い等)やキャラクターの行動原理といった様々な要素によって構成されていきます。またその世界観を基に、実際のシナリオ展開やキャラクター、アイテム、武器、UI、ボタンなど視覚的に表現される全てのコンテンツをいかに表現するかという全体のコンセプトを考えていきます。
コンセプト設計時には、”ユーザーにどんな体験を与えたいか?”という観点で設計していきます。世界観に包括された要素をいかにユーザーに対して伝えるかを考慮する必要があるため、UI/UXデザインに関する知識が必要になります。
・ゲームデザイン仕様書の作成
ゲームデザイナーはゲームの企画やアイデアの立案、ストーリーやコンセプト、システムやキャラクターの設定および設計にも携わります。
どれだけ良い企画を立案したとしても、全体のデザインバランスや世界観がしっかり表現されない限り、面白いゲームにすることは出来ません。
そのため、企画が正しくデザインに反映される様、グラフィックの統一感や情報の優先度、キャラクターやシーン毎の演出設定といった仕様を策定する必要があります。
ゲームデザイナーの種類
ゲームデザイナーと一言で言っても、制作工程によってその役割は大きく変わっていきます。以下ではゲーム開発における主なデザイナーの種類を説明していきます。
・CGデザイナー
CGデザイナーは、2D/3Dのグラフィックコンテンツを専用のソフトウェアを使って制作する職種です。ゲーム業界以外でも映像やアニメ業界でも必要となる事から、CGクリエイターとも呼ばれています。平面デザインを立体的に制作するモデリング、モデリング後に光の加減や質感を調整するライティングといった作業を行う事で、ゲーム内のキャラクターやアニメーションを制作していきます。
CGデザイナーに関しては下記記事でも詳しく解説しているので、参考にしてみて下さい
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・UI/UXデザイナー
UI/UXデザイナーは、使いやすく遊びやすいゲーム作りのためのUI(User Interface)と、より良いゲーム体験を与えるUX(User eXperience )を目的にしたデザインを行う職種です。
各ボタンや文章のフォント、キャラクターの立ち位置等、ゲーム内で視覚的に表現される全てのコンテンツに対して、上記のUI/UXを基にデザインしていく事が業務内容になっています。
・エフェクトデザイナー
エフェクトデザイナーの仕事は、ゲームの演出にかかわるモーション・グラフィックスを制作することです。例えば回復魔法のアクションに対してキラキラした演出を入れたり、火炎攻撃のアクションに対しては赤く燃え上がる炎の演出を加えていきます。
ゲームの内容や世界観を的確に把握し、場面にぴったりマッチするエフェクトを考えたうえで、グラフィックソフトを用いて正確にデザインする必要があります。
下記記事ではエフェクトデザイナーの詳細を説明しているので、是非参考にしてみて下さい。
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年収
ゲームデザイナーの平均年収は、400万円~490万円が相場になっています。
もちろんスキルや経験、雇用形態によって幅はありますが、厚生労働省の発表した日本人の平均給与436万円と比べると、平均通りの年収と言えるでしょう。
求人情報を見ても、扱うことが出来るツールや、マネジメント経験等によっては平均以上の給与が見込めます。
ゲームデザイナーのやりがい
ゲームデザイナーは、業界の中でも非常に人気のある職種です。ゲームデザイナーとして働く自分をしっかりイメージするためにも、ここではゲームデザイナーのやりがいについて紹介します。
ゲームを1から生み出すことが出来る
ゲームデザイナーはデザインだけが仕事ではありません。いかにユーザーに選ばれるゲームを作るかという企画面から携わる事が多く、市場調査やユーザー分析を通して、システム、シナリオ、世界観といった企画面に大きくかかわっていきます。
新しいものを生み出す事の大変さはあるものの、自分が考えた企画が採用されてゲームになる瞬間は、非常に達成感のある仕事といえるでしょう。
自分が手掛けたゲームが世に出る
ゲームデザイナーに限らず、自身が手掛けたゲームが世に出て、ユーザーの目に触れて遊んで貰う瞬間は大きなやりがいを感じることが出来る仕事です。
とりわけ、ユーザーがゲームを始めるときに初めに目にするのはビジュアル面。企画から携わり、デザイン性や世界観などの魅力がユーザーに伝われば、ゲームデザイナーとしてこれほど嬉しい事は無いでしょう。
多くの人と関わることが出来る
ゲームデザイナーは、エンジニアやキャラクターデザイナー、プランナー、シナリオライター等、ゲーム制作の全工程/職種に携わるといっても過言ではありません。時にはプランナーとして的確に指示を出し、制作を円滑に進めるための潤滑油として業務に臨まなければいけないときもあります。
自らが主導してチームをまとめていく経験は、ゲーム制作の醍醐味ともいえるでしょう。
必要なスキル
デッサン力
デッサン力は、物の形を正確に描き取る力を意味します。ゲームデザインをするにあたり、キャラクターや武器、背景をよりリアルに、若しくは魅力的に表現するには、このデッサン力が必要になってきます。
デッサン力を図る要素としては様々ありますが、対象をどの角度と大きさで画面に配置するかという構図、光と影のバランスを決める陰影、対象の形や奥行きを表現する立体感といった要素が挙げられます。
ツール習熟度
ゲームデザイン専用のツールには多くの種類があり、それぞれの役割によってツールの扱い方を分かっている必要があります。下記では制作工程ごとの主なツールをご紹介します。
・2D制作ツール:Live 2d、Spine、CLIP STUDIO PAINT 等
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・3D制作ツール:3ds Max、MAYA、Cinema 4D、Blender 等
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・仕様書作成、キャラクターデザイン:Photoshop、illustrator 等
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コミュニケーション能力
他部署や社外とのコミュニケーション能力もゲームデザイナーに必須のスキルと言えます。社内では、プランナー、ディレクター、プログラマー等、制作にかかわる全部署においてスケジュール調整や仕様の把握、企画意図等を密に話し合う事でスムーズな制作を行うことが出来ます。
また受託開発等のクライアントワークの場合は、相手が求めるデザインコンセプトやゲームの売りをヒアリングし、クライアントが求めるデザインまで落とし込む必要があります。
社内社外共に、作成したデザインコンセプトをしっかりと言語化して説明する力も求められます。
ゲームデザイナーに向いている人
企画、デザイン、マネジメントと、必要なスキルが多岐に渡るゲームデザイナー。そんなゲームデザイナーに向いている人はどの様な特徴があるのかを以下で解説していきます。
ゲーム好きである
当たり前に聞こえるかもしれませんが、ゲームに対する愛が強いという要素は、ゲームデザイナーに適性がある人材と言えます。
企画立案時や、メインビジュアル等を考える際、自身がこれまでに遊んできたゲームや、面白いと思ったゲームに対する思いは、必ず良い作品作りに影響していきます。
あらゆるゲームに触れ、最新のトレンドも把握した上で企画をする必要がある事から、ゲーム好きというのは、面接時も重視されるポイントです。
トレンドに敏感である
ゲームの流行り廃りは非常に早く移り変わり、その時代ごとにユーザーに受けるデザインも様々です。
上で説明した”ゲーム好きである”という点にも共通しますが、デザインパターンのインプット量が多い人は、企画時にも非常に役に立ちます。
普段から最新のゲーム業界情報やデザインポートフォリオなどを確認し、実際の業務にも活かせる様にしておきましょう。
ゲームデザイナーになるには?
ツール/デザインに関する資格の取得
ゲームデザイナーになる為の必須資格はありませんが、先に述べたツールの習熟度やデザインに対する知見をアピールする資格を取得するメリットは大いにあります。
下記では主なゲームデザイナーにまつわる資格をご紹介します。
・CGクリエイター検定
CGクリエイター検定は、CG-ARTS(公益財団法人画像情報教育振興協会)が主催する5つの検定試験“CG-ARTS検定”のうちの1つです。試験レベルはベーシック/エキスパートに分かれており、共に2D/3Dデザインに関する専門的知識や、デザイン表現技法に関する知識問題が出題されます。
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・Illustratorクリエイター能力認定試験
Illustratorクリエイター能力認定試験は、Illustratorの活用能力を測定・評価する資格検定試験で、ドキュメントデザイン技術に関する知識とIllustratorを使ったコンテンツの制作能力を認定します。
試験は、実技問題と実践問題から構成されるスタンダードと、実技問題と実践問題に加えて知識問題も解くこととなるエキスパートの2種類が存在します。
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・Photoshopクリエイター能力認定試験
Photoshopクリエイター能力認定試験は、Photoshopの活用能力を測定・評価する資格検定試験です。画像編集技術に関する知識と、Photoshopを駆使してコンテンツを制作する能力を認定します。
試験は、実技問題と実践問題から構成されるスタンダードと、実技問題と実践問題に加えて知識問題も解くこととなるエキスパートの2種類に分かれています。
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デザインスキルを学校で学ぶ
ゲームデザイナーを目指す場合は独学だけでなく、専門学校で知識や技術を習得する方法もあります。ゲームだけでなく、美術系の大学や専門学校でデザイン技術を身につけることもゲーム業界への就職に有利に働きます。
GAMECREATORSではデザインに関する学校のインタビュー記事を公開していますので、是非参考にしてみて下さい。
まとめ
ここまでゲームデザイナーに関する仕事内容や扱うツール、求められるスキルについて解説してきました。デザインに関するスキルや経験だけでなく、ゲームの企画立案にも携わる重要なポジションである事から、業界内でも非常に需要の高い職種です。
ゲームデザイナーへの就職を検討している方は、是非本記事を参考に資格取得や専門技術の習得を重ねてみて下さい。
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